おススメの最新映画をご紹介している“サンデー早起キネマ”
8/6は、現在、過去、未来の“人間の業に翻弄される人々”を描く3本をご紹介。
3本目は、【未来】…カンヌが騒然!鬼才デヴィッド・クローネンバーグ監督が描く強烈な近未来!カラダから生み出されるのは、希望か?罪か?
『クライムズ・オブ・ザ・フューチャー』
第75回カンヌ国際映画祭で、退出者が続出した賛否両論の問題作が日本上陸です。
主演は『グリーンブック』のヴィゴ・モーテンセン。180度違う驚きの役柄です。
胃袋の隣に何か別の内臓というように、自身のカラダの中に臓器が生み出される“加速進化症候群”という病気のアーティスト・ソールを演じました。
彼のパートナーのカプリース役は、 『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』のレア・セドゥ。
2人を監視する政府機関のティムリンに『スペンサー ダイアナの決意』のクリステン・スチュワートなど、豪華キャストが揃いました。
製作に20年以上を費やした最新作のテーマは「人類の進化についての黙想」。
舞台はそう遠くない未来。人工的な環境に適応するよう進化し続けた人類は、生物学的構造の変容を遂げ、痛みの感覚も消えました。
“加速進化症候群”のアーティスト・ソールの体内に生み出される新たな臓器に、パートナーのカプリースがタトゥーを施し摘出する、公開手術ショーは、チケットが完売するほど人気を呼んでいました。
一方政府は、人類の誤った進化と暴走を監視するため“臓器登録所”を設立。特に、次々と新しい臓器を生み出すソールには強い関心を持っていたのです。
そんな彼のもとに、ある日、生前プラスチックを食べていたという遺体が持ち込まれます…。
監督の過去の作品を進化させたという今作は、“テクノロジーは常に人の体の延長である”という考えに基づいています。
「人類の歴史の重要な分岐点である今、私たちが作り出した問題を、人体を進化させることで解決できないだろうか?我々が成長し、繫栄し、生き残るために、人の消化器官を進化させ、プラスチックや人工の素材を消化できる体にすることはできないだろうか?」とも話しています。
そう、この作品は、デヴィッド・クローネンバーグ監督が考え見せてくれた未来の一つの形です。
分解できずに困っているプラスチックを食べて消化できれば問題は減るのではないか?問題を解決するために何かを作りだすのではなく、人間の体がそれに合わせて進化していく…それが良いことなのか悪いことなのかわかりませんが、目から鱗が落ちるようでした。
『クライムズ・オブ・ザ・フューチャー』
8月18日(金)より新宿バルト9ほか全国公開
公式サイト:cotfmovie.com
監督・脚本:デヴィッド・クローネンバーグ
出演:ヴィゴ・モーテンセン、レア・セドゥ、クリステン・スチュワート
2022年/カナダ・ギリシャ/ DCP5.1ch/アメリカンビスタ/英語/108分/PG12/原題:Crimes of the Future/字幕翻訳:岡田理枝
配給:クロックワークス/STAR CHANNEL MOVIES
提供:東北新社 クロックワークス
© 2022 SPF (CRIMES) PRODUCTIONS INC. AND ARGONAUTS CRIMES PRODUCTIONS S.A.
© Serendipity Point Films 2021
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