おススメの最新映画をご紹介している“サンデー早起キネマ”
7/23は、心を揺さぶられる3本をご紹介。
2本目は、打って変わって私たちの心の中にもいるであろう女性の物語
『658km、陽子の旅』
『嘘を愛する女』『哀愁しんでれら』『この子は邪悪』等、話題作を輩出する映画オリジナル企画コンテストTSUTAYA CREATORS’ PROGRAM (TCP)からまた新たな作品が誕生。
受賞した室井孝介氏の原案を、熊切和嘉監督がドラマティックな作品に仕上げました。
主人公は、就職氷河期世代・42歳・独身の陽子。人生を諦めフリーターとしてなんとなく毎日を過ごしています。
ある日、夢を反対され20年以上疎遠になっていた父が、突然亡くなったという知らせが届きます。
従兄の茂とその家族と共に、東京から故郷・青森県の弘前へ帰るため車で出発しますが、途中のサービスエリアでトラブルを起こした子どもに気を取られた茂一家に置き去りにされてしまいます。陽子の荷物は車の中です。
所持金もなくヒッチハイクで青森に向かうことにした陽子、一夜の旅でいろんな人々に出逢います。懸命に働くシングルマザー、人懐こいワケアリの女の子、怪しいライター、心暖かい老夫婦と親子、そして陽子の前に立ちはだかるように現れる若き日の父の幻…彼らとの出逢いで止まっていた陽子の心は大きく揺れ動いていきます。
父の出棺は明日正午。冷たい初冬の風が吹きすさぶ中、はたして陽子は出棺までに父の元にたどり着けるのでしょうか。
ほとんど引きこもり状態で人と話すことも苦手、最初は「途中まで乗せて下さい」の一言がトイレで練習してもなかなか言えなかった陽子。
でも、車に乗せてもらわないと先に進めません。やむを得ず人と関わることになってしまい、そのお陰で少しずつ変わっていく姿に、観ている私たちの意識も変わります。
最初はちょっとイラっとしましたが、いつの間にか頑張れと応援している自分に気づきました。
そんな陽子を演じたのは、菊地凛子さん。海外で活躍する菊地さんの初の邦画単独主演です。
流石の演技力!車に乗り換える度に少しずつ成長していく陽子を応援したくなるのです。
そして、自分の中にも、陽子がいると気づくのです。ああ、自分もそうだった…って。
失敗しない人はいない、最初から完璧な人なんていない、まだ大丈夫、いつからだって人は変われる、陽子を見ていると、自分で自分を励ましたい気持ちになります。
658kmの一夜のヒッチハイクの旅は、陽子も私たちも一緒に成長させてくれました。
『658km、陽子の旅』
7月28日(金)ユーロスペース、テアトル新宿他全国順次公開
公式サイト:『658㎞、陽子の旅』映画公式サイト/7月28日(金)全国順次公開 (culture-pub.jp)
監督:熊切和嘉 原案&共同脚本 室井孝介
出演:菊地凛子 / 竹原ピストル 黒沢あすか 見上愛 浜野謙太 / 仁村紗和 篠原篤 吉澤健 風吹ジュン / オダギリジョー
配給: カルチュア・パブリッシャーズ
©2022「658km、陽子の旅」製作委員会
2025.08.03
サンデー早起キネマ『あの夏、僕たちが好きだったソナへ』』
おススメの最新映画をご紹介している“サンデー早起キネマ” 8/3の3本目は、初恋を描くのがお得意の韓国から届いた誰でも胸キュンのノスタルジックなラブストーリー 『...
2025.08.03
サンデー早起キネマ『美しい夏』
おススメの最新映画をご紹介している“サンデー早起キネマ” 8/3の2本目は、イタリアから届いたある夏の青春の物語 『美しい夏』 原作は、イタリア文学...
2025.08.03
サンデー早起キネマ『長崎―閃光の影で―』
おススメの最新映画をご紹介している“サンデー早起キネマ” 8/3の1本目は、1945年の夏、原爆投下直後の長崎で被爆者救護に奔走した看護学生たちの“青春” 『長崎...
2025.07.27
ほっと一息☕Photo Book 花火とスカイツリーの競演🎆
【足立区の礼央パパ】さんから頂いた花火の写真です。 「7/22に開かれた葛飾納涼花火大会に、高校3年生の長男と行ってきました。1時間でおよそ一万五千発!圧巻でした。...
2025.07.27
サンデー早起キネマ『終戦80年企画『野火』4K』
おススメの最新映画をご紹介している“サンデー早起キネマ” 7/27の3本目は、生死の境で人間が獣と化す…極限状態の兵士に迫る非情な選択 終戦80年企画『野火』4K...