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2023.07.16

サンデー早起キネマ『わたしたちの国立西洋美術館 奇跡のコレクションの舞台裏』

おススメの最新映画をご紹介している“サンデー早起キネマ”
7/16は、美術館にまつわる、美しく心に栄養を与えてくれる作品を2本ご紹介。

1本目は、誰も知らない美術館の舞台裏。美を守り伝えるプロフェッショナル達の情熱と活躍を描く必見のドキュメンタリー
『わたしたちの国立西洋美術館 奇跡のコレクションの舞台裏』

1959年、上野の森に開館した国立西洋美術館は、大正から昭和にかけ稀代のコレクターとして活躍した松方幸次郎の“松方コレクション”を基礎に、絵画、彫刻、版画、素描などおよそ6千点の作品を所蔵、東アジア最大の西洋美術コレクションを誇っています。
2016年には近代建築の巨匠ル・コルビュジエの建築作品の一つとして世界遺産に登録され、2020年からおよそ1年半、リニューアル工事のため休館しました。
この作品は、休館した国立西洋美術館に密着しその舞台裏を描いたドキュメンタリーです。

白い包帯のような布や毛布でぐるぐる巻きにされたロダンの“考える人”や“カレーの市民”が宙づりで移動!観たことがない所蔵作品のお引越しの全貌をカメラが捉えました。
さらに、所蔵品の保存修復作業、コレクションの調査研究や海外・地方への巡回展、特別展の企画開催など、美を守り伝えることに奔走する人々の情熱と多岐に渡る活動を描いています。
また、欧米と日本の美術館事情の違いや日本独自の展覧会運営システム、そして、減っていく予算、高騰するコスト、人手不足…目前に迫る危機的状況など、日本の文化行政が抱える問題が浮かび上がるインタビューも収録されています。
海外からもその動向が注目される美術館の知られざる舞台裏とは?

とっても面白かったです。彫刻の移動もそうですが、載っている台座が(考えれば当たり前なのですが)免震構造になっているとか、他にも“どうすれば作品に負担がかからないか”を一番に考えている学芸員さんたちの頑張りに感動します。
絵画をどのように保存し、どれだけこだわって展示しているか、作品購入の様子など、最初から最後まで、「へぇ~!すごいっ!!」とワクワクと喜びに満ちた思いで、観ました。

前館長の馬渕さんがおっしゃった「コレクションは国民のものです」という言葉が胸に刻まれました。
この作品が長編3作目、元NHKのディレクター大墻敦監督は、「『わたしたちの西洋美術館』というタイトルには、わたしたちの美術館を、わたしたちの文化・芸術をどのように支えていけばいいのだろうか、という問いかけの思いを込めた」と話しています。
確かにこの作品を観ると、美術館の事情、まさに裏側が語られていて、この先どうしたらいいのだろうかと自分の身近な問題として感じるようになりました。
そして、うっとりするほど美しい数々の作品(=芸術・文化)は、私たちが生きて行く上で必要なものなのだと改めて実感しました。

『わたしたちの国立西洋美術館 奇跡のコレクションの舞台裏』
7月15日(土)よりシアター・イメージフォーラムほか全国順次ロードショー

公式サイト:https://www.seibi-movie.com/
製作・監督・撮影・録音・編集:大墻敦
協力:国立西洋美術館
配給・宣伝:マジックアワー 
日本/105分/ドキュメンタリー/DCP/©️大墻敦
G映画

 

 

 

 

 

 

 

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    パーソナリティ
    • ひろたみゆ紀
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      ひろたみゆ紀

      ひろたみゆ紀

      6月25日生まれ 栃木県出身 特技:韓国語 趣味:DIY
      元NHK宇都宮放送局のキャスター レディオベリー(エフエム栃木)アナウンサー  2001年からフリーに。
      以降、ニッポン放送でアシスタントやリポーターを務めるなどフリーアナウンサーとして活動。

      2009年、語学留学のため、渡韓。
      卒業後は現地で日本語を教える傍ら、2011年4月より翌年6月まで
      レディオベリーの韓国情報番組『K-ONECT』のパーソナリティを務めていた。
      韓国語と韓国の生活文化を身につけ、2012年9月に帰国。

      現在はニッポン放送アナウンス部に所属。

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