おススメの最新映画をご紹介している“サンデー早起キネマ”
4/16は、それぞれの時代の社会を切り取った3本をご紹介。
1本目は、ウクライナ侵攻から1年、戦禍の惨状をありのままに伝えるドキュメンタリー映画
『マリウポリ 7 日間の記録』

ウクライナ東部のドネツク州にある港湾都市マリウポリ。2022年3月にロシア軍に包囲され、攻撃は激化。5/20に陥落し、今もロシア統制下にあります。
激しくなる攻撃の最中、私情も感傷も交えずひたすら記録に徹し、戦禍の惨状で生きる人々の日常と廃墟に流れていた7日間をリアルに追体験できるドキュメンタリーは、ナレーションもBGMもありません。
さらに、兵士たちが激しく戦う様子や刺激的な映像も一切ありません。
ただ戦争という理不尽な悲劇に見舞われた人々の日々の営みがありのままに映し出されています。

破壊を免れた教会に避難している数十人の市民たちは、死と隣り合わせの悲惨な状況でも、普通におしゃべりし、祈り、料理や掃除をし、煙草をふかし、また次の朝を待つのです。戦時下にいない私たちが毎日しているように…違うのは、遠くで時には近くに聞こえる爆弾と銃撃の音。落ちた爆弾はまるで雷のような轟音と地響きをもたらし、パンパンと弾けるような銃の音は花火のようで絶え間なく聞こえています。
ああ、これが戦争なんだ…そして、そこで暮らさざるを得ない人々の力強さも感じます。

監督は、リトアニア出身で人類学者からドキュメンタリー監督に転身したマンタス・クヴェダラヴィチウス氏。侵攻間もない3月に現地入りし、市民と共に生活しながら撮影を開始。
なぜ、“7日間の記録”なのでしょうか…?
取材を始めてから数日後の3/30、監督は親ロシア分離派に拘束され、殺害されてしまったのです。
助監督だったフィアンセが撮影済みの素材を確保、制作チームが彼の意志を継いで完成させました。
ハンナ・ビロブロワ助監督の言葉が胸に刺さります。「彼は戦争で殺されたのではありません。“人間”に殺されたのです。私たちは戦時下で人々がどのように生活しているかを見るために現地に行ったのです。」

戦禍の非日常の中で人々の日常を撮影し、ニュース報道にはない、真のマリウポリの現状が記録されたこの作品は、第75回カンヌ国際映画祭でドキュメンタリー審査員特別賞を、ヨーロッパ映画賞2022でドキュメンタリー賞を受賞しました。
今、まさに進んでいるロシア軍のウクライナ侵攻。あなたの目で確かめてください。

『マリウポリ 7 日間の記録』
2023 年4月15日(土)
[シアター]イメージフォーラムほか全国順次ロードショー
公式サイト:http://www.odessa-e.co.jp/mariupoli7days/
【2022 年/リトアニア=フランス=ドイツ合作/ロシア語/カラー/ヴィスタサイズ/5.1ch/上映
時間:112 分/日本語字幕:松下則子字幕監修:上田洋子/原題Mariupolis 2】
ⓒ 2022 EXTIMACY FILMS, STUDIO ULJANA KIM, EASY RIDERS FILMS, TWENTY TWENTY VISION
配給:オデッサ・エンタテインメントTOMORROW Films.
配給協力:アーク・フィルムズ

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