ひろたみゆ紀のサンデー早起き有楽町

  • TOP
  • ブログ一覧
  • サンデー早起キネマ・番外編『スパイを愛した女たち リヒャルト・ゾ...
2023.02.21

サンデー早起キネマ・番外編『スパイを愛した女たち リヒャルト・ゾルゲ』

毎週おススメの最新映画をご紹介している“サンデー早起キネマ”
今回は番外編。オンエアとは別に、是非ご覧頂きたい作品を取り上げます。

劇場公開と同時にDVDボックスが発売される手に汗握るロシアのスパイドラマ
『スパイを愛した女たち リヒャルト・ゾルゲ』

リヒャルト・ゾルゲといえば、第二次世界大戦前と最中、東京で暗躍したスパイ。その後の世界情勢を大きく変えることになりました。日本では映画やテレビで映像化され、関連書籍も出版されているので、事件についてご存知の方も多いのではないでしょうか。
このドラマは、表の顔はナチスドイツの新聞記者、その裏ではソ連共産党の諜報員として暗躍する希代の“人たらし”が、天才的な諜報員として技量を発揮する際の葛藤や苦悩を全12話で描いています。

主人公は、1933年にドイツ大手新聞社の特派員として来日したリヒャルト・ゾルゲ(ソ連のスパイコードネームはラムザイ)。
彼は、友人として付き合いながらも実はターゲットである駐日ドイツ大使のオットを通して「ヒトラーがソビエト侵攻を決めた」という情報を入手。スターリンが牛耳るモスクワに伝えますが、信じてもらえません。ゾルゲの諜報チームはめげずにその後も情報を送り続けますが、スパイ摘発に情熱を燃やす大崎少佐率いる特別高等警察(特高)に目をつけられてしまいます。やがてゾルゲの情報通り、ナチスドイツがソ戦に攻め込むと、モスクワはゾルゲへの評価を改めます。
スパイチームの次の課題は、日本が南進するか北進するかの情報を探り出すこと。
緊張が高まる国際情勢の真っ只中で、精神安定のため酒と女にのめり込むゾルゲ。この時期、ビアホール勤めの日本人・花子と同棲しながら、オット駐日ドイツ大使の妻ゲルマにも惹かれていくのです…。果たしてゾルゲの運命やいかに?!

ドラマの演出はロシアドラマ界の大御所セルゲイ・ギンズブルグ。いわば「ロシア版大河ドラマ」といった渾身の作品。
ゾルゲ役は、以前このコーナーでもご紹介した『ソローキンの見た桜』『ハチとパルマの物語』のアレクサンドロ・ドモガロフ。“人たらし”ゾルゲを地で行く演技はさすがです。
ゾルゲの恋人・花子役は中丸シオンさん。キュートでありながらも意志の強さを感じさせるボブヘアと真っすぐな瞳が印象的な素晴らしい女優さんですが、去年、鬼籍に入られました。もっとその演技を見たいのに、本当に残念でなりません。

ロシアのドラマは初めてみましたが、とても面白かったです。ナチスドイツを隠れ蓑にしたまさかのソ連のスパイ…これが実話だというのですから、ますます興味をそそられます。相手の懐にスッと入っていくゾルゲの人間力、女性にもモテるはずです。
「ヒャ―、今度こそ見つかる!逃げて~!」、特高とのいたちごっこにはドキドキハラハラ!
さらに、このドラマならではの面白さも発見!舞台は東京なのに、どう見てもここはベトナムでは?と思う人々の風情。ロシアの方たちが描く日本とはこんな感じなのかと驚きますが、逆にそれがクスっと笑えて癖になります。
先が見えないスリリングなストーリー展開、登場人物たちの人間ドラマと相まって、12話を一気見してしまいました。
スピード感あふれる迫力の映像を大スクリーンで是非お楽しみください!
2/25~3/10まで、新宿K’s cinemaで独占公開。1日2話ずつ、2週に渡って楽しめます。
詳しくは公式サイトで。

『スパイを愛した女たち リヒャルト・ゾルゲ』
2月25日(土)、新宿K’s cinemaにてロードショー!

公式サイト:映画「スパイを愛した女たち リヒャルト・ゾルゲ」公式サイト (spyzorge.com)
製作・総監督:セルゲイ・ギンズブルグ 
監督:ロマン・サフィン 
脚本:ドミトリー・ノボショロフ
出演:アレクサンドル・ドモガロフ 『ソローキンの見た桜』、中丸シオン、山本修夢、アンドレイ・ルデンスキー、ヴィクトリア・イサコヴァ、中丸新将
STAR MEDIA/2019 年/ロシア・ウクライナ・中国合作/ロシア語・ドイツ語・日本語・英語/原題:Zorge 
配給:平成プロジェクト
© 平成プロジェクト2023

最新番組ブログ
    パーソナリティ
    • ひろたみゆ紀
      ひろたみゆ紀
      ひろたみゆ紀

      ひろたみゆ紀

      6月25日生まれ 栃木県出身 特技:韓国語 趣味:DIY
      元NHK宇都宮放送局のキャスター レディオベリー(エフエム栃木)アナウンサー  2001年からフリーに。
      以降、ニッポン放送でアシスタントやリポーターを務めるなどフリーアナウンサーとして活動。

      2009年、語学留学のため、渡韓。
      卒業後は現地で日本語を教える傍ら、2011年4月より翌年6月まで
      レディオベリーの韓国情報番組『K-ONECT』のパーソナリティを務めていた。
      韓国語と韓国の生活文化を身につけ、2012年9月に帰国。

      現在はニッポン放送アナウンス部に所属。

    • 過去のホームページ
    • 中山秀征の有楽町で逢いまSHOW
    • ウィークエンド・ケアタイム 「ひだまりハウス」 ~うつ病・認知症について語ろう~