ひろたみゆ紀のサンデー早起き有楽町

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2022.09.25

サンデー早起キネマ『マイ・ブロークン・マリコ』

おススメの最新映画をご紹介している“サンデー早起キネマ”
9/25は、人生について考えさせられる3本をご紹介。

2本目は、連載開始直後からトレンド入り連発!大反響を呼んだ衝撃コミックの映画化
『マイ・ブロークン・マリコ』
 

原作は、デビュー作にして各漫画賞を受賞するなど異例の快挙を成し遂げ、世界10ヵ国で翻訳出版されている平庫ワカさんの漫画「マイ・ブロークン・マリコ」。
私も読みましたが、連載は4話と比較的短いのに、こんなにも衝撃的で心にグイグイ入ってくる作品があるんだと虜になりました。
この作品に惚れ込み、自らメガホンを取ることを熱望したタナダユキ氏が、監督と共に共同脚本も担当しました。

主人公は、ブラック企業につとめ鬱屈した日々を送るOL・シイノトモヨ。
ある日、テレビのニュースで、親友のイカガワマリコが亡くなったことを知ります。突然の出来事に狼狽えるシイノ。
幼い頃から父親に虐待され、彼氏からはDVを受けていたマリコのためにできることはないのか?シイノは決心します!
「今度こそあたしが助ける、待ってろマリコ!」
鞄に包丁を隠してマリコの実家に行き、父親から遺骨を強奪して逃亡。
そして、大切にしてきたマリコからの沢山の手紙と遺骨を抱いて旅に出ることに。行き先は、いつかマリコが行ってみたいと言っていた“まりがおか岬”。
思い出を胸に、骨になったマリコとの最初で最後のふたり旅が始まります。
弔いの旅のはてに待っていたのは?
 

親友を“ダチ”と呼び、タバコを吸い、感情のままに泣き叫ぶヤサグレたシイノ。
原作を読んだ時、映画化されたら誰が演じるのだろうと思っていましたが、なんと、可愛らしい姿と声の永野芽郁さんでした。とても意外でしたが、これがハマり役。柄は悪いけど根は優しいシイノ、永野さんの真っ直ぐな瞳がシイノそのものでした。永野さんの演技力、女優としての新しい一面にドキドキしました。

そして、旅の道連れ、もう1人の主人公マリコには、誰がみても納得の奈緒さん。
包容力があるがゆえにみんなが自分の弱さを押し付けてしまうマリコ、だからこそ自分が一番辛くなってしまう儚いマリコをより悲しく切なく温かく繊細に演じました。
他に、窪田正孝さん、尾身としのりさん、吉田羊さんなど実力派が集結。
この作品の1番の魅力は俳優陣ではないでしょうか。キャスティングの妙、あっぱれです。

シイノとマリコの深い絆を感じるラストシーンには、涙が止まりませんでした。
そして、まるで自分に言ってくれているような率直で温かなセリフの数々に癒され、シイノの行動に掻き立てられる何かが、自分の心の中にも存在すると気付かされました。
ハラハラと2人を見守り、涙の後に湧いてくる充実感、生きる意味を問うとんでもなく素敵な作品が登場しました。

『マイ・ブロークン・マリコ』
9月30日(金)TOHOシネマズ 日比谷ほか全国公開

公式サイト:https://happinet-phantom.com/mariko/
配給:ハピ ネッ トフ ァ ントム ・スタジ オ/ KADOKAWA
Ⓒ2022 映画『マイ・ブロークン・マリコ』製作委員会

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    • ひろたみゆ紀
      ひろたみゆ紀
      ひろたみゆ紀

      ひろたみゆ紀

      6月25日生まれ 栃木県出身 特技:韓国語 趣味:DIY
      元NHK宇都宮放送局のキャスター レディオベリー(エフエム栃木)アナウンサー  2001年からフリーに。
      以降、ニッポン放送でアシスタントやリポーターを務めるなどフリーアナウンサーとして活動。

      2009年、語学留学のため、渡韓。
      卒業後は現地で日本語を教える傍ら、2011年4月より翌年6月まで
      レディオベリーの韓国情報番組『K-ONECT』のパーソナリティを務めていた。
      韓国語と韓国の生活文化を身につけ、2012年9月に帰国。

      現在はニッポン放送アナウンス部に所属。

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