ひろたみゆ紀のサンデー早起き有楽町

2022.09.18

サンデー早起キネマ『秘密の森の、その向こう』

おススメの最新映画をご紹介している“サンデー早起キネマ”
9/18は、3つの国から、それぞれ2人の物語を3本ご紹介。

3本目は、フランスから。時空を超えた少女2人の出会いを通して描かれる娘・母・祖母の3世代を繋ぐ“喪失”と“癒し”の物語
『秘密の森の、その向こう』

〈不滅の名作〉と絶賛された『燃ゆる女の肖像』のセリーヌ・シアマ監督が再び挑む女の深淵。
今回も独特の映像美の世界がスクリーンいっぱいに広がります。

8歳のネリーは両親と共に、森の中にぽつんと佇むおばあちゃんの家にやって来ました。大好きなおばあちゃんが亡くなり、ママが少女時代を過ごしたこの家を片付けるためです。
何を見ても思い出に胸を締め付けられるママは、何も言わずに一人どこかに行ってしまいます。
残されたネリーはかつてママが遊んだ森を探索するうちに、自分と同じ8歳の女の子に出会います。ママと同じ名前“マリオン”と名乗る女の子の家に行くと、そこはなんとおばあちゃんの家で、脚の病気に悩んできた若いおばあちゃんがいたのです。
ママに置いて行かれたネリーの寂しさと、3日後に脚の手術をするマリオンの不安が交錯し、たちまち友情で結ばれる2人。やがて意を決したネリーは、「私はあなたの娘なの」と打ち明けます。
“秘密”を共有した2人には、思いもかけない冒険が待ち受けていました。

8歳のネリーが森でタイムスリップし、8歳のママに出会った…同じ年のお母さんは、どんな人でどんなことを考えていたのかな?友達になれるかな?
とても不思議なおとぎ話であり、ファンタジーですが、ちょっとワクワクしますよね。

演じているのは双子の姉妹で、それはそれはとってもピュアで可愛いのです。
2人が森で小屋を作ったり、クレープを作りながらふざけたり、即興のお芝居をしたり…幼い頃はこんな風に遊んでいたなって思い出したりして。
高らかに響く穢れのない笑い声に心が軽く温かくなります。

スタジオジブリの作品にインスパイアされたというシアマ監督。撮影中に方向を見失った時は、「宮崎駿監督ならどうする?」と問いかけたといいます。
アニメだったら当たり前の世界も実写では難しいこともあったと思いますが、見事にクリアし、
懐かしいような不思議な魅力のあるファンタジーの世界をみせてくれました。
観た後すぐ、もう一度観たくなる、そんな作品です。

『秘密の森の、その向こう』
9月23日(金・祝)、ヒューマントラストシネマ渋谷、
Bunkamuraル・シネマ 他 全国順次ロードショー!

公式サイト:https://gaga.ne.jp/petitemaman/
監督・脚本:セリーヌ・シアマ『燃ゆる女の肖像』
撮影:クレア・マトン『燃ゆる女の肖像』
出演:ジョセフィーヌ・サンス/ガブリエル・サンス、ニナ・ミュリス、マルゴ・アバスカル
提供:カルチュア・エンタテインメント、ギャガ  
配給:ギャガ
原題:Petite Maman/2021/フランス/カラー/ビスタ/5.1chデジタル/73分/字幕翻訳:横井和子
© 2021 Lilies Films / France 3 Cinéma

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      ひろたみゆ紀

      6月25日生まれ 栃木県出身 特技:韓国語 趣味:DIY
      元NHK宇都宮放送局のキャスター レディオベリー(エフエム栃木)アナウンサー  2001年からフリーに。
      以降、ニッポン放送でアシスタントやリポーターを務めるなどフリーアナウンサーとして活動。

      2009年、語学留学のため、渡韓。
      卒業後は現地で日本語を教える傍ら、2011年4月より翌年6月まで
      レディオベリーの韓国情報番組『K-ONECT』のパーソナリティを務めていた。
      韓国語と韓国の生活文化を身につけ、2012年9月に帰国。

      現在はニッポン放送アナウンス部に所属。

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