おススメの最新映画をご紹介している“サンデー早起キネマ”
9/11は、アパートに住む人々の人間模様を通して描く人間賛歌、東西の2本をご紹介。
2本目は西、イタリア。こちらはアパートとはいっても、ローマの高級住宅街にあるアパートメント。そこに暮らす3つの家族の物語
『3つの鍵』

監督は、カンヌ国際映画祭でパルムドールと監督賞を受賞、ヴェネチア国際映画祭とベルリン国際映画祭で審査員特別賞を受賞、3大映画祭を制した文字通りイタリアを代表する監督の一人、ナンニ・モレッティ。
デビュー以来一貫してオリジナル作品を撮り続けてきましたが、今回初めて原作を映画化。
イスラエルの作家エシュコル・ネヴォの小説の舞台を、テルアビブからローマに移しましたが、たとえ東京で撮っても、どこで撮ってもうなずける普遍性がある物語です。
それは、罪悪感、選択の結果、正義、親としての責任など、誰にでも共通するテーマです。

ローマの高級住宅街。同じアパートに住む3つの家族。
顔見知り程度の隣人たちの扉の向こうに隠された顔を誰も知りません。
ある夜、アパートに車が衝突し、歩いていた女性が亡くなります。運転していたのは、3階に住む裁判官夫婦の息子アンドレアでした。
同じ夜、2階に住むモニカは陣痛が始まり、夫が長期出張中のため一人で病院に向かいます。
この事故で仕事場が崩壊した1階のルーチョとサラ夫婦は、朝まで向かいの老夫婦に娘を預けます。
この夜の事故をきっかけに、3階の裁判官の家族は亀裂が生まれ、2階では夫が不在で妻が孤独に苦しみ、1階の夫は娘を預けた向かいの老夫婦を疑い始めます。
そして、5年後、10年後…3つの家族はどうなっていくのでしょうか?

何かが起きた時、親としてどのように子どもと向き合い、その出来事に対処していくのか…難しいですよね。
特に、人は何かに固執したり孤独に陥ると、とどんどん視界が狭くなり、その人らしくない信じられない極端な行動に出る可能性があるのだと驚きと同時に戒めも感じました。

人生は選択の連続です。進学、就職、結婚と大きなことばかりではなく、ランチに何を食べるか、今日はどの服を着るかといった些細なことまで。
その選択の一つ一つが私たちの明日を創っていくのですよね。だからこそ、上手く選びたいと思うのですが、そうもいかないのがこれまた人生。
でも、孤独や執着、偏見に囚われた部屋から出るための鍵を見つけることができれば、深い底から抜けだし、未来が開かれるのです。
人生は何度でもやり直せる!そう思えるエンディングに心が躍ります。

『3つの鍵』
9月16日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館、UPLINK吉祥寺ほか全国ロードショー
公式サイト:child-film.com/3keys
監督・脚本:ナンニ・モレッティ『息子の部屋』『ローマ法王の休日』
原作:エシュコル・ネヴォ
出演:マルゲリータ・ブイ『ローマ法王の休日』、リッカルド・スカマルチョ『あしたのパスタはアルデンテ』、アルバ・ロルヴァケル『幸福なラザロ』、ナンニ・モレッティ
2021年/119分/イタリア・フランス映画/原題:Tre piani/ 字幕:関口英子/
後援:イタリア大使館/特別協力:イタリア文化会館/配給:チャイルド・フィルム
© 2021 Sacher Film Fandango Le Pacte

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