ひろたみゆ紀のサンデー早起き有楽町

2022.08.28

サンデー早起キネマ『この子は邪悪』

おススメの最新映画をご紹介している“サンデー早起キネマ”
8/28は、予想もできない展開、まったく違う意味で驚くべき3本をご紹介。

2本目は、予想外のストーリー、想定外のラスト、世にも奇妙な謎解きサスペンス
『この子は邪悪』

『嘘を愛する女』『哀愁しんでれら』などの作品を輩出してきたオリジナル作品の企画コンテスト〈TSUTAYA CREATORS’PROGRAM FILM 2017〉の準グランプリ作品の映画化です。
監督・脚本を務めた片岡翔監督が、受賞後4年に渡り改稿を重ね、この作品が誕生しました。

主人公は、遊園地の帰りに一家で交通事故にあい、身体は無事でしたが心に傷を負った少女・窪花。
心理療法室を営む父・司朗は、事故で脚に障害が残り、母・繭子は植物状態、妹・月は顔に火傷を負い、今も仮面を被って生活しています。
そんな花のもとに、自分の母の奇病の原因を探る少年・四井純が現れ、心を通わせていく2人。
ある日、司朗が5年ぶりに目を覚ました繭子を家に連れて帰ってきます。司朗は「奇跡が起きた」と久しぶりの家族団欒を喜びますが、花は違和感を覚えます。「この人、お母さんじゃない…。」
その頃、街では謎の奇病が広がっていたのです。

窪花を演じたのは、『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』で数々の新人賞を受賞、ドラマ「ドラゴン桜」や「鎌倉殿の13人」でも演技派として注目を集める南沙良さん。
今回も、シリアスでとっても難しい役どころを、見事に演じました。
見事といえば、この方の演技も素晴らしかったです。四井純を演じた なにわ男子の大西流星さん。
最近では深夜ドラマでの熱演も光りますが、この作品はなにわ男子のデビュー前に撮影されました。
他に父・司朗役に玉木宏さん、母・繭子は桜井ユキさん…不思議な物語の謎をさらに深めます。

「とにかく不穏な映画にしたい」という片岡監督の思いそのままに、不穏で次に何が起きるのかソワソワしちゃうような作品に仕上がりました。
特にじわじわくる音楽と、窪家の住まいが不気味さを盛り上げています。
障子や飾り窓が美しい古い日本家屋に洋風のインテリア…素敵なんですが、不気味です。

ああ、これってそういうことだったの?物語の所々に仕掛けられた伏線が回収されると…
とんでもなく恐ろしいことに気づいてしまうのです。
そしてラストシーンに背筋がゾッとします。幽霊も妖怪も出てこないのにこんなに不穏。
人間の心の奥に蠢くものは?行き過ぎる愛はどこに行き着くのでしょうか?

『この子は邪悪』
9月1日(木)より新宿バルト9他にて全国ロードショー

公式サイト:映画『この子は邪悪』公式サイト – Happinet Phantom Studios (happinet-phantom.com)
配給:ハピネットファントム・スタジオ
© 2022「この子は邪悪」製作委員会

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      ひろたみゆ紀

      ひろたみゆ紀

      6月25日生まれ 栃木県出身 特技:韓国語 趣味:DIY
      元NHK宇都宮放送局のキャスター レディオベリー(エフエム栃木)アナウンサー  2001年からフリーに。
      以降、ニッポン放送でアシスタントやリポーターを務めるなどフリーアナウンサーとして活動。

      2009年、語学留学のため、渡韓。
      卒業後は現地で日本語を教える傍ら、2011年4月より翌年6月まで
      レディオベリーの韓国情報番組『K-ONECT』のパーソナリティを務めていた。
      韓国語と韓国の生活文化を身につけ、2012年9月に帰国。

      現在はニッポン放送アナウンス部に所属。

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