おススメの最新映画をご紹介している“サンデー早起キネマ”
6/19は、主人公に心奪われる3本をご紹介。
1本目は、あまりに衝撃的でどうしたらいいか分からなくなるほど動揺しました。
倍賞千恵子さん9年ぶりの主演作
『PLAN 75』

カンヌ国際映画祭で、早川千絵監督はカメラドール スペシャルメンション(特別賞)を受賞しました。

舞台は、超高齢社会が進む近い将来の日本。その解決策として〈PLAN 75〉の施行が決定されました。75歳以上の高齢者が、生きて行くか死ぬかを選ぶことができ、それを支援する制度です。
主人公は、夫に先立たれ子供もいない78歳のミチ。ある日突然、高齢を理由に職場を解雇され、その上住んでいる団地の取り壊しも決まり、追い詰められたミチは、ついに〈PLAN 75〉の申請を考え始めるのです。
そんなミチを中心に、さまざまな立場の人が登場します。
〈PLAN 75〉の申請窓口で働くヒロム。そこに申請に来た疎遠だった叔父。
家族を置いて日本に来て介護施設で働くフィリピン人マリア。
〈PLAN 75〉の申請者を亡くなるまでケアするコールセンターで働き、ミチと交流する遥子。
ミチをはじめ彼らは一体どんな選択をしていくのでしょうか?

早川監督は「自己責任という言葉が幅をきかせる日本。社会的に弱い立場の人を叩く社会の空気が広がっていると思う。人々の不寛容が加速していけば、〈PLAN 75〉のような制度が生まれ得るのではないかという危機感があった。そんな未来は迎えたくないという思いが、この作品を作る原動力になった」と話しています。

胸にズシーンときました。ミチの同僚が「みんな歳をとるのにね」と話すシーンがあるのですが、そう!誰でもいつかは歳をとるんです。でも、若い世代は今は関係ない遠い未来だと考えていたり、ご年配でもお金に余裕がある人たちはどこか他人事として考えてしまいがち。
実は、これは高齢者だけの問題ではないんですよね。弱い立場の人に皺寄せが行く社会…自分はそんな社会に生きているということを自覚し、考えていかなきゃならないんだと思いました。それが今私たちにできることなんだと。

最初は〈PLAN 75〉になんの疑いもなく働いているヒロムと遥子ですが、ヒロムは叔父と、瑤子はミチと関わることで、考え方が大きく変わっていきます。この若い2人に、そしてミチの選択に、ほんのりと明るい未来がみえました。
倍賞千恵子さんの凛とした美しさ、強さが、ミチにピッタリでした。
“その時”が来たら、死を選ぶのではなく、助け合って生きることを選べる世の中であってほしいと願わずにはいられません。

『PLAN 75』
6月 17 日 金 より、新宿ピカデリーほか全国公開
公式サイト:映画『PLAN 75』オフィシャルサイト 2022年6/17公開 (happinet-phantom.com)
配給:ハピ ネッ トファントム・スタジオ
©2022『PLAN 75』製作委員会 /Urban Factory/Fusee

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