おススメの最新映画をご紹介している“サンデー早起キネマ”
4/24は、懐かしいのに新しい作品3本をご紹介。
2本目は、本当に懐かしい昔の作品。ヌーヴェル・ヴァーグ、不滅の金字塔
『勝手にしやがれ 4Kレストア版』
公開60年を記念し、可能な限りの素材と技術を結集して4Kレストア版が制作されました。
“新しい波、ニュー・ウェーブ”を意味する“ヌーヴェル・ヴァーグ”は、1950年代後半にフランスで始まった映画運動。20代の若い監督たちの、ロケ撮影中心、同時録音、即興演出など自由奔放な映画作りのことです。
そんな若手の一人、ジャン=リュック・ゴダールの長編デビュー作がこの『勝手にしやがれ』。ヌーヴェル・ヴァーグを世に知らしめ、その象徴となった作品なのです。
ベルリン国際映画祭で銀熊賞(監督賞)、そして、映画監督に与えられるジャン・ヴィゴ賞を受賞。
以来、彼は、ヌーヴェル・ヴァーグの旗手として精力的に活動しました。
主人公は、自動車泥棒のミシェル。マルセイユで盗んだ車でパリに向かう途中、白バイに追いかけられ、咄嗟に車の中にあった拳銃で警官を射殺してしまいます。
パリに着いた彼は、約束のお金を受け取るつもりでしたが、渡されたのは小切手。現金化してくれる男に会うまで、なんとかしのがなければなりません。刑事の尾行も始まります。
彼はガールフレンドのアメリカ人留学生パトリシアの元に行きますが、記者になりたい彼女は、ミシェルの誘いを断り新聞社の男に会いに行ってしまいます。
一方、新聞に「警官殺し逃走犯」として大きく顔写真が乗ってしまったミシェル。パトリシアのところにも刑事がやってきます。
彼は現金が手に入るまで、パトリシアを連れてとあるアパルトマンに身を隠すことにしますが…。
ミシェルを演じたのは、去年の秋88歳で亡くなったフランスの国民的大スター、ジャン=ポール・ベルモンド。この作品のヒットで一躍スターの座に駆け上ります。
パトリシア役は、アメリカの女優ジーン・セバーグ。彼女のベリーショートヘアは、“セシルカット”として大流行。髪型もファッションも、今でも通用します!とってもキュート!
原題は「息切れ」という意味だそうですが、ゴダールが初めて用いたといわれている“ジャンプカット”と相まって、タイトルのままにミシェルの数日間を鮮烈にスピーディに描いています。
ミシェルとパトリシアの刻一刻と変わっていく心模様と刹那的な生き方に、なんとも言えない虚無感とやるせなさを感じます。所詮、人は淋しいものなのだなぁと…。
音楽もファッションも素敵!モノクロ映像も今やかえってオシャレに感じます。
『勝手にしやがれ 4Kレストア版』
(『気狂いピエロ 2Kレストア版』4月15日(金)より公開)
4月29日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、シネ・リーブル池袋他全国順次公開
公式サイト:TOP – 映画「勝手にしやがれ」「気狂いピエロ」公式サイト | 2022年4月より全国順次ロードショー (onlyhearts.co.jp)
後援:在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ日本
応援:SLOBE IÉNA(『勝手にしやがれ』)/Charles Chaton(『気狂いピエロ』)/OPAQUE.CLIP(『勝手にしやがれ』『気狂いピエロ』)
配給:オンリー・ハーツ
©STUDIO CANAL
2025.05.04
サンデー早起キネマ『パディントン 消えた黄金郷の秘密』
おススメの最新映画をご紹介している“サンデー早起キネマ” 5/4の3本目は、待望のシリーズ3作目、英国一紳士なクマが帰ってきました! 『パディントン 消えた黄金郷...
2025.05.04
サンデー早起キネマ『リー・ミラー 彼⼥の瞳が映す世界』
おススメの最新映画をご紹介している“サンデー早起キネマ” 5/4の2本目は、トップモデルから転身、20世紀を代表する女性報道写真家の情熱的で数奇な運命を描く実話 ...
2025.05.04
サンデー早起キネマ『ロザリー』
おススメの最新映画をご紹介している“サンデー早起キネマ” 5/4の1本目は、実在の人物を基に描く、コンプレックスを抱えながらも逞しく生きる女性の物語 『ロザリー』...
2025.04.27
サンデー早起キネマ『たべっ子どうぶつ THE MOVIE』』
おススメの最新映画をご紹介している“サンデー早起キネマ” 4/27の3本目は、子供も大人も楽しめるGWにピッタリの作品。おかしが映画化ってどういうこと!?笑いあり感...
2025.04.27
サンデー早起キネマ『来し方 行く末(こしかた ゆくすえ)』
おススメの最新映画をご紹介している“サンデー早起キネマ” 4/27の2本目は、中国の2大トップスター フー・ゴー×ウー・レイの共演。夢破れた脚本家が辿り着いた弔辞を...