ひろたみゆ紀のサンデー早起き有楽町

2022.04.17

サンデー早起キネマ『カモン カモン』

おススメの最新映画をご紹介している“サンデー早起キネマ”
4/17は、独特の映像に心奪われる作品を2本ご紹介。

1本目は、ホアキン・フェニックス主演、マイク・ミルズ監督、A24チームが贈る愛さずにはいられないほっこりキュートな感動作
『カモン カモン』

ホアキン・フェニックスは、アカデミー賞主演男優賞を受賞した『ジョーカー』で見せた狂気のイメージを180度覆し、優しさと愛にあふれた温かさを見せてくれました。
「自分がよく見て、感じて、体験したものを元に映画を作る」というマイク・ミルズ監督が、子供をお風呂に入れている時に浮かんだアイディアで、子育て中に経験した数々の“想定外”の出来事にインスパイアされたストーリーです。

ホアキン演じる主人公は、ニューヨークを拠点に活動しているラジオジャーナリストのジョニー。今は、アメリカ中の子供たちにインタビューするため、あちこち飛び回っています。
そんなある日、ロサンゼルスに住む妹がのっぴきならない事情で家を留守にするため、数日間、9歳の甥っこジェシーの面倒を見ることになります。
初めて子供と暮らすことになった独身のジョニーは、イライラしてつい怒ってしまったり、ジェシーが急にへそを曲げてしまったり、予想外のことが次々に起こります。
彼にとっては、子育ての厳しさを味わうと同時に、驚きに満ちあふれたかけがえのない体験になっていくのです。

一人の男が一人の子供と、“人と人として”向き合った時に生まれた奇跡のような瞬間が、モノクロの美しい映像で物語のように綴られていきます。
未知の生き物・子供をどう扱ったらいいのかわからないジェシーの戸惑いと苛立ち、そして、それを乗り越え得られた喜びを自然に表現できるホアキンはやっぱりすごいです。

そのホアキンを振り回した…いえ、いい演技に導いたのかもしれません、ジェシー役のウディ・ノーマンが本当に可愛いくて、“達者”という言葉がピッタリ、最高でした!
子供って大人が思いつかないようなことをいろいろ考え、様々な自分の感情に素直なんだなぁと愛おしくなりました。

さらに、ジェシーがインタビューしている子供たちの映像が所々に登場、これが、とっても素晴らしい対比になっています。叔父と甥のパーソナルな姿と、アメリカ中の子供たちに見える今の世界、世の中が両方描かれているのです。
ここでもまた子供ってすごい!世の中をちゃんと見ていて、しっかり考え、自分の言葉で伝えられる…子供たちに託す未来に期待してもいい、期待したいと思えました。

ジョーを見ていると、つくづく「子育ては自分育てでもある」んだなぁと感じます。
子育てに関わる人たちへの尊敬の念がむくむく湧いてきました。

『カモン カモン』

4月22日(金)より 
TOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー

公式サイト:映画『カモン カモン』公式サイト|4月22日(金)TOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー (happinet-phantom.com)

配給:ハピネットファントム・スタジオ
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      ひろたみゆ紀

      ひろたみゆ紀

      6月25日生まれ 栃木県出身 特技:韓国語 趣味:DIY
      元NHK宇都宮放送局のキャスター レディオベリー(エフエム栃木)アナウンサー  2001年からフリーに。
      以降、ニッポン放送でアシスタントやリポーターを務めるなどフリーアナウンサーとして活動。

      2009年、語学留学のため、渡韓。
      卒業後は現地で日本語を教える傍ら、2011年4月より翌年6月まで
      レディオベリーの韓国情報番組『K-ONECT』のパーソナリティを務めていた。
      韓国語と韓国の生活文化を身につけ、2012年9月に帰国。

      現在はニッポン放送アナウンス部に所属。

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