ひろたみゆ紀のサンデー早起き有楽町

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2021.08.29

サンデー早起キネマ『沈黙のレジスタンス~ユダヤ孤児を救った芸術家~』

おススメの最新映画をご紹介している“サンデー早起キネマ”
8/29は、3つの国から人生賛歌の物語を3本ご紹介。

1本目は、フランスのマルセル・マルソーの実話です。

マルセル・マルソー「パントマイムの神様」…ご存知の方も多いのではないでしょうか?
2007年84歳で亡くなるまで、世界中の俳優やミュージシャン、ダンサー達に影響を与えた人物。
マイケル・ジャクソンは、彼のパフォーマンスをヒントにムーン・ウォークを生み出しました。
「沈黙の詩人」とも言われる彼が語ろうとしなかった若き日の知られざる感動の物語

『沈黙のレジスタンス~ユダヤ孤児を救った芸術家~』

アーティストとして生きることを夢見るマルセルは、昼間は父の精肉店で働き、夜は小さなキャバレーでパントマイムを披露していました。
時は1938年フランス。第二次世界大戦が激化する中、マルセルは、兄のアランと従兄弟のジョルジュ、想いを寄せるエマたちに頼まれて、ナチに親を殺されたユダヤ人の子供たち123人の世話をすることになります。
古いお城を改装した避難所で、深い悲しみと緊張でいっぱいの子供たちと出会ったマルセルは、ユーモア溢れるパントマイムで彼らに笑顔を取り戻し、固い絆を結んでいきます。
そんな中、ナチの勢力は日に日に増大し、マルセルたちは子供たちを連れて南部へと避難。
そして、1942年、ついにドイツ軍がフランス全土を占領します。マルセルは、子供たちを何回かに分けて安全なスイスへ送り届けようと決意!
ナチに見つからずに、険しいアルプスの山を超え無事スイスへ到着することができるのでしょうか?

心に大きな傷を負った子供達と接することで、自分勝手だったマルセルが変わっていきます。
そして、愛する者の命と尊厳を奪ったナチへの復讐を誓うよりも、ユダヤ人の子供たちを救うことが自分たちの未来を救い、それが復讐になるのだと強い信念を持つようになるのです。
語ることがなかったこの経験が、マルセルを芸術家としての成功に導いたのかもしれません。

マルセルを演じたのは、ソーシャル・ネットワークのジェシー・アイゼンバーグ。
自身もユダヤ人で、しかも母親がプロの道化師だったそうです。パフォーマンスにも目が離せませんが、傷ついた子供たちと出会い、強さと優しさを持った素敵な人物に変わっていく様子が素晴らしかったです。
脚本と監督は、ポーランド系ユダヤ人でホロコーストを生き延びた方たちの子孫であり、ベネズエラで最も有名なジョナタン・ヤクボウィッツ。
「悲劇という背景がありながらも、人間を肯定する物語だから作りたかった」といいます。
そして「人は他者の権利を顧みない時に、いとも簡単に相手を憎むことができる」とも。
だからこそ、人種や宗教などの違いから憎悪が広がっている今、生き抜く力と希望ある未来を描いたこの物語が語られるべきなのかもしれません。

『沈黙のレジスタンス~ユダヤ孤児を救った芸術家~』

8月27日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国ロードショー

公式サイト:https://resistance-movie.jp/

監督・脚本・製作:ジョナタン・ヤクボウィッツ
出演:ジェシー・アイゼンバーグ、クレマンス・ポエジー、マティアス・シュヴァイクホファー、フェリックス・モアティ、ゲーザ・ルーリグ、カール・マルコヴィクス、ヴィカ・ケレケシュ、ベラ・ラムジー、エド・ハリス、エドガー・ラミレス
2020年/アメリカ・イギリス・ドイツ/英語・ドイツ語/120分/カラー/スコープ/5.1ch
原題:RESISTANCE レーティング:G
提供:木下グループ 配給:キノフィルムズ
©2019 Resistance Pictures Limited.

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      ひろたみゆ紀

      ひろたみゆ紀

      6月25日生まれ 栃木県出身 特技:韓国語 趣味:DIY
      元NHK宇都宮放送局のキャスター レディオベリー(エフエム栃木)アナウンサー  2001年からフリーに。
      以降、ニッポン放送でアシスタントやリポーターを務めるなどフリーアナウンサーとして活動。

      2009年、語学留学のため、渡韓。
      卒業後は現地で日本語を教える傍ら、2011年4月より翌年6月まで
      レディオベリーの韓国情報番組『K-ONECT』のパーソナリティを務めていた。
      韓国語と韓国の生活文化を身につけ、2012年9月に帰国。

      現在はニッポン放送アナウンス部に所属。

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