おススメの最新映画をご紹介している“サンデー早起キネマ”
8/15は、主役の2人がとっても愛おしい、個性的な作品を3本ご紹介。

2本目は、世界中の映画祭で数々の映画賞を受賞した台湾の話題作
『恋の病 〜潔癖なふたりのビフォーアフター〜』

重度の潔癖症の青年ボーチンは、日に何度も手を洗い、シャワーを浴び、部屋は隅々まで徹底的に掃除する毎日を送っていました。
外出する時は、雨具のような防塵服を着て手袋とマスクをするほどの完全武装！
ある日、ボーチンは、電車の中で、同じような完全武装をした女性ジンを発見。
彼女もひどい潔癖症、さらに4時間以上外にいるとアレルギーで発疹が出る上に、スーパーで万引きを重ねてしまう窃盗症まで持ち合わせていたのです。
「潔癖症な自分は一生、他人に理解されず独りぼっちで生きていくのだ」と思っていた2人が、なにもかもがピッタリの運命の相手と出会い、清らかな恋愛がスタートします。

それは、他人から疎外されるという恐れのない安心感に満ちた唯一無二の関係。
しかし、ある日突然、この関係が終わりを迎えます。
ボーチンの潔癖症が、消え去ってしまったのです。
ボーチンの潔癖症をとり戻すために、病院や祈祷師のところにまで奔走するジン。
日に日に2人の歯車はかみ合わなくなっていきます。
果たして2人の愛の行方は？

この作品の一番の魅力は、共に台湾で活躍する若手俳優リン・ボーンとニッキー・シエ、この2人の可愛らしさ！
潔癖症で希望もなく暗かった日々が、だんだんピンク色に染まっていくような表情がたまりません。
そしてこの作品、実は全編、iPhoneで撮影されたのです。最近少しずつ増えてきましたよね。
監督は、この作品が長編初監督・脚本も書いたリャオ・ミンイー氏。「私は“新しいカメラ言語”を創造し、それによって“愛の約束と固執”を描きたいと思った」と話しています。

愛の約束と固執…愛の始まりは「あばたもえくぼ」。すべてがよく見えますが、時間が経ってトキメキが消えた時、その愛は？
指の隙間から砂が零れ落ちていくような感覚もあります。
この作品は究極の状況ですが、実は誰の身にも置き換えられるんですよね。
愛ってなんなのでしょう？誰でも身につまされることがありそうです。
潔癖症で不器用な彼と、潔癖症で万引きしちゃう彼女。
２人が繰り広げる予測不能な恋のどんでん返しに、ちょっぴり胸が痛みます。

『恋の病 〜潔癖なふたりのビフォーアフター〜』

8月20日(金) シネマート新宿・心斎橋ほか全国順次公開

公式サイト：映画『恋の病』オフィシャルサイト (filmott.com)

配給： エスピーオー、フィルモット
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