ニッポン放送・煙山アナ「解説者、試合が主役」リスナーにラジオ中継を楽しんでもらうための“準備力”

実況資料を作成するニッポン放送・煙山光紀アナウンサー
ニッポン放送ショウアップナイターの実況アナウンサーによる「アナLOG」、「松本秀夫のやぎメール」が配信してきたが、この度新たにニッポン放送ショウアップナイターの番組ホームページにおいて、「ニッポン放送ショウアップナイター」のアナウンサー陣11名が週替わりで登場する月替わりの『統一テーマ』企画、『いつでもみんなのプロ野球!実況アナルーム』がスタート。7・8月度は、“ショウアップナイターの準備”をテーマに語ってもらう。第1回は煙山光紀アナウンサーが登場する。【取材・文=岩下雄太】
プロ野球選手を取材していると、試合で活躍するために“準備”を大切にしている選手は多い。例えば、福浦和也(現ロッテ一軍ヘッドコーチ兼打撃コーチ)は通算2000安打を達成した際、「僕は本当に当たり前のことを毎日やっているのでルーティンはほとんど変わっていないですし、試合に出る以上はしっかり出てやるのは自分の中でいつも思っています」と話していた。プロ野球選手の一投一打を、その“声”でリスナーに届けるラジオ実況アナウンサーは、中継本番に向けてどんな準備をしているのだろうかーーー。
煙山アナウンサーの実況当日は「そんなに(準備を)やらないですね」とのこと。「実況前の数日間で準備できるのが一番良い。前日はしっかり寝て、実況に臨みます。コンディションが何より大事なので。以前ヤクルトの小川投手が先発の前日9時間寝ますというのを聞いて以来、実況前日は9時間睡眠を目標にしています(笑)」。
数日間の準備は具体的にどんなことを行っているのだろうかーー。
「試合の前の日に(中継で使う)資料を作ります。前の日の深夜までに資料を作って、連続ヒットとかだったら、それを書くし、それを見ると調子が良いか悪いかがパッと見てわかるようにする。調べて5月に入ってから数字のいい人、悪い人を書くとかですね。特記事項みたいなものです」。
選手の取材に関しても、「試合直前にやろうとしても難しい。普段から取材して小さなノートに書きためたネタを、前日に中継用の大きめのノートや資料に落とし込んで使います」と、ノートを使い分け工夫を凝らす。
煙山アナウンサーは、この準備ノートのスタイルは、Mr.ショウアップナイターと呼ばれた亡くなられた深澤弘さんから教わったものだという。「春のキャンプの時、びっしり書き込んだ取材メモを手渡して頂いた。書く事で頭に入れるんだと仰っていました。また、中継のポイントなどをカードにまとめておくと良いと、小さな厚紙を見せて下さいました。そこ(厚紙)から始めて、途中からノートにして、今のスタイルになりました。深澤アナウンサーからは貴重なお言葉を数多く頂きましたが、まだまだ実践できていない。でも、それがより良い実況を追求していくモチベーションになっています」と教えてくれた。
煙山アナウンサーは、選手たちの取材、中継資料作りなどを行っているが、同じくらい解説者とのやりとりの準備も大切にしている。

煙山アナウンサーの中継資料
「解説者が大事なので、例えば若松さんだったら山田選手、村上選手のバッティングについては、必ず訊きたいという時には、バッターの資料に赤ペンで名前を囲んだりしますし、この2人のことは若松さんに聞こうとか、真中さんは“こういう記録がこうだ”と言うのをノートに貼って、最近新聞の評論でどんなことを言っているかチェックしています。普段選手に対して、どんなことを言っているかもチェックして準備します。里崎さんなら今季の順位予想、広島首位予想しているとか、あくまで絶対に聞くのではなく、その話題になった時にパッと出るように準備しています」。
最後に今後、中継本番に向けてどんな準備をしていきたいか聞くと、「現場でしか訊けない話を伝えるための取材と共に、解説の方が生き生き喋って頂けるような質問準備もしっかりやること。そして、ラジオ中継の醍醐味に他球場の途中経過があると思います。他のチームのトピックを交え、機械的にならず、熱を持ってピンポンとともに(笑)しっかり伝えていきたいです。そのために、12球団の状況を出来る限り把握するよう日々の全チームの資料付けも大事になりますね」と試行錯誤しながら、実況生活37年目となった現在も現状に満足することなく、良い中継をするための準備を怠ることはない。リスナーに満足いただく中継をするために、今日も取材、そして解説者とのやりとりの準備を進めている。
(ニッポン放送ショウアップナイター)
▼ 煙山アナウンサーの中継資料



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