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サンデー早起キネマ『9人の翻訳家 囚われたベストセラー』

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番組でご紹介した作品をブログでも味わって頂く「サンデー早起キネマ」

実話を元にしたミステリー『9人の翻訳家 囚われたベストセラー』

その実話とは…
世界的ベストセラー・ミステリー小説「ダ・ヴィンチコード」シリーズ。
夢中になって読んだ方も多いのではないでしょうか?
その4作目にあたる「インフェルノ」を出版する際、驚くべきミッションが遂行されていました。世界中に同時に素早く届けることと、海賊行為や違法流出を防ぐため、著者ダン・ブラウンの同意のもと、出版元が各国の翻訳者たちを一か所に集めて、半ば監禁状態で翻訳をさせていたというのです。

この前代未聞の実話を元に作られたのがこの作品です。
まさしく現代を象徴する話ですよね。

映画の舞台はフランス、豪邸の地下に隠されたシェルターのような密室。
大ベストセラー・ミステリー「デダリュス」三部作の完結編の翻訳のため選ばれた9か国の翻訳者たちは、外出もネットも電話も禁止され、銃まで突きつけられる厳しい監視下で翻訳をさせられています。
ところが、最新鋭のセキュリティを突破して原稿の一部がネットに流出!
「24時間以内に500万ユーロを払わなければ次の100ページも公開する」という脅迫メールが出版社社長のアングストロームのもとに届きます。
原稿にアクセスできるのは作者のオスカル・ブラックとアングストロームだけ。
翻訳者の内部犯行だと確信したアングストロームは、犯人探しに乗り出しますが、そんな状況の中、第二の流出が実行されます。
犯人は一体誰なのか?
流出させた方法とは?
そして、その目的とは?

予想もできない展開にしびれました!
途中、「あ~、そーいうことだったのか…」と思わせておいて、最後の最後に「えええーーーーえ?」というどんでん返し…観終ってすぐに、また最初から観直したくなりました。
一つ一つの伏線を注意深く味わいたいからです。

緊張感ある謎解きミステリーとしても、人間模様を描くヒューマンドラマとしても、素晴らしい作品を作り上げたのは、日本でも大ヒットした『タイピスト!』のレジス・ロワンサル監督。今回も脚本まで手がけました。
そして、音楽はジャズトランぺッターとしても名高い三宅純さんです。
『Pina/ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち』『嘘はフィクサーのはじまり』『人間失格 太宰治と3人の女たち』などの映画音楽を手掛けています。さらに2016年リオ五輪閉会式では椎名林檎さんからの依頼で「君が代」のアレンジを担当、世界を驚愕させました。
日本人が世界で活躍する姿をみるのは嬉しいものですね。

あなたはこの作品を誤訳せずに、最後を迎えることができるでしょうか?

『9人の翻訳家 囚われたベストセラー』

2020年1月24日 ヒューマントラストシネマ有楽町ほかでロードショー

公式サイト:https://gaga.ne.jp/9honyakuka/

出演:ランベール・ウィルソン、オルガ・キュリレンコ、リッカルド・スカマルチョ、シセ・バベット・クヌッセン、エドゥアルド・ノリエガ、アレックス・ロウザー、アンナ・マリア・シュトルム、フレデリック・チョー、マリア・レイチ、マノリス・マヴロマタキス
監督・脚本:レジス・ロワンサル『タイピスト!』
音楽:三宅純『Pina/ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち』
2019年/フランス・ベルギー
配給:ギャガGAGA

© (2019) TRÉSOR FILMS – FRANCE 2 CINÉMA – MARS FILMS- WILD BUNCH – LES PRODUCTIONS DU TRÉSOR-ARTÉMIS PRODUCTIONS

 

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