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サンデー早起キネマ『ジョジョ・ラビット』

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番組でご紹介した作品をブログでも味わって頂く「サンデー早起キネマ」

アカデミー賞のノミネート作品が1月13日に発表されましたね。
そのうち、作品賞、助演女優賞(スカーレット・ヨハンソン)の主要部門をはじめ、脚色賞、編集賞、美術賞、衣裳デザイン賞と6部門にノミネートされたのが『ジョジョ・ラビット』
“アカデミー賞作品賞に最も近い賞”と言われるトロント国際映画祭の観客賞を受賞していて、大いに期待が高まります。

子どもの目線で第二次世界大戦、ヒトラーを描いた傑作です。
特筆すべきは、主人公10歳のジョジョを演じたローマン・グリフィン・デイビスの演技力。とっても可愛いお顔と映画初出演の初々しさが加わって、目が離せません。とんでもない新人が登場しました。

舞台は第二次世界大戦中のドイツ。
10歳のジョジョは、ひ弱で人気もないけれどナチスへの忠誠心だけは人一倍の軍国主義者。他の人には見えない空想の友達アドルフ・ヒトラーに助けてもらいながら、青少年団「ヒトラーユーゲント」で、立派な兵士になるため、訓練に励んでいました。しかし、訓練でウサギを殺せず逃がしてやったジョジョは、教官から“ジョジョ・ラビット”という不名誉なあだ名をつけられてしまいます。
そんなある日、母親と二人暮らしのジョジョは、家の片隅に隠された小さな部屋に誰かがいることに気付きます。それはユダヤ人の少女エルサ。母親がコッソリと匿っていたのです。
“最大の敵が同じ屋根の下に!”ヒトラー命のジョジョはパニックに陥りますが、「通報したらあんたもお母さんも捕まるわよ!」とエルサに脅され、“ユダヤ人の秘密を話す”という条件で匿うことに同意します。
“ユダヤ人を壊滅するための本を書こう”という計画ですが、ジョジョは、聡明で教養とユーモアに溢れ機転も利くエルサにどんどん惹かれていきます。そして“ユダヤ人は下等だ”というヒトラーの教えが違うことに気付き始めるのです。
そんな中、家宅捜索のため秘密警察が突然ジョジョの家にやってきます!
エルサは?ジョジョは?どうなってしまうのでしょうか?

監督・脚本・製作は、ニュージーランドのタイカ・ワイティティ監督。なんとジョジョの空想の友達アドルフ・ヒトラーまで演じています。
『マイティ・ソー  バトルロイヤル』をはじめとする作品で、世界を魅了してきましたが、今回は、監督・脚本・製作・出演までこなし、ついにこの作品でオスカーを手にする事ができるのでしょうか?

この作品でアカデミー賞・助演女優賞にノミネートされたスカーレット・ヨハンソンはジョジョのお母さん役、とても重要な役どころ。美しくオシャレで、素晴らしい機転で戦時下を潜り抜けています。ジョジョへの愛情も計り知れません。とっても素敵でした。ノミネートは納得です。
さらに彼女は、『マリッジ・ストーリー』で主演女優賞にもノミネートされているんですよね。“さすが”としか言いようがありません。

他にも、『スリー・ビルボード』でアカデミー賞&ゴールデングローブ賞の助演男優賞に輝いたサム・ロックウェルの人間味溢れるクレンツェンドルフ大尉役、ジョジョの心をガッチリつかむ魅力的な女の子エルサを演じたトーマシン・マッケンジーの真っ直ぐな澄んだ瞳とぶれない演技にも引き込まれます。

とにかく面白い!こんなにユーモアあふれる戦争映画は少ないのではないでしょうか?
音楽の使い方も絶妙です。
権威主義や熱狂的な愛国主義、偏見や憎悪は、ばかばかしいと訴えるこの作品。
世界がよからぬ方向に流されていると感じる今だからこそ、観て頂きたいです。

『ジョジョ・ラビット』

2020年1月17日(金)ロードショー

公式HP: http://www.foxmovies-jp.com/jojorabbit/

監督・脚本:タイカ・ワイティティ(『マイティ・ソー バトルロイヤル』)
出演:ローマン・グリフィン・デイビス、タイカ・ワイティティ、スカーレット・ヨハンソン、トーマシン・マッケンジー、サム・ロックウェル、レベル・ウィルソン他
2019年/アメリカ 配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン

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