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サンデー早起キネマ『再会の夏』

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フランスから届いたのは静かな感動作『再会の夏』
第一次大戦後、立場の違う2人の男と1人の女、そして1匹の犬の物語です。

 

時は、1919年。舞台は、暑さが厳しいフランスの田舎町。
人気のない留置所には、第一次大戦の英雄ジャックが収監されています。その留置所の外では、黒い犬が昼夜を問わず吠え続けています。どうやらジャックの犬のよう。
そして、街からさほど離れていない田舎には、農婦にしてはあまりにも学識豊かな若い女性ヴァランティーヌが、(可愛すぎる!)幼い息子と二人で暮らしていました。
この田舎に、戦争によって自らの主義思想が揺らいでしまった軍の判事、ランティエ少佐が、やってきます。収監されているジャックに判決を言い渡すためです。
彼が来てから物語が動き始めるのです…なぜ犬は吠え続けるのか?なぜジャックは収監されているのか?ヴァランティーヌは彼らにとってどんな存在なのか?
全てが分かった時、温かな感動と戦争の爪痕、人生の素晴らしさを想うのです。

ジャックが経験した辛い戦場シーンも描かれていますし、戦争によって変わってしまった人々の人生も描かれています。でも、これは“戦争映画”と言ってしまうにはあまりにもロマンティックで、フランスの田舎の景色がそれはそれは美しいのです。

ランティエ少佐を演じたのは、日本でも大ヒットした「最強のふたり」の名優フランソワ・クリュゼ。
ジャック役は、「ダリダ~あまい囁き~」のニコラ・デュヴォシェル。
ジャックと共に戦場にでかけた黒い犬の演技も見物です。
イケメン犬種として知られるボースロンのイェイガーくん3歳です。2016年には“フランス国内で一番美しいボースロン”に選ばれました。

監督は、86歳の巨匠ジャン・ベッケル。「クリクリのいた夏」「ピエロの赤い鼻」など、ほろ苦い戦争体験をフランスの田園風景とともに描いてきました。今回も余すことなく郷愁漂う美しい風景と戦争によって傷ついた人々の姿を優しく描き出しています。
この作品が第一次世界大戦終結から100年目にあたる2018年にフランスで公開された意味は大きいでしょう。



『再会の夏』

12月13日(金)より、シネスイッチ銀座ほか全国公開
公式サイト:http://saikai-natsu.com

 

2018年/フランス・ベルギー合作映画/83分/原題:Le Collier Rouge 英題:The Red Collar
監督・脚本:ジャン・ベッケル『画家と庭師とカンパーニュ』『クリクリのいた夏』『殺意の夏』 
撮影:イヴ・アンジェロ『インド夜想曲』『めぐり逢う朝』
主演:フランソワ・クリュゼ 『最強のふたり』、ニコラ・デュヴォシェル『ダリダ〜あまい囁き〜』
© ICE3 – KJB PRODUCTION – APOLLO FILMS – FRANCE 3 CINEMA – UMEDIA
配給:コムストック・グループ 配給協力:ギグリーボックス          

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