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サンデー早起キネマ『アンモナイトの目覚め』

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おススメの最新映画をご紹介している“サンデー早起キネマ”
4/11は、俳優陣に圧倒される作品を3本ご紹介しました。

1本目は、2大女優ケイト・ウィンスレットとシアーシャ・ローナン圧巻の初共演
『アンモナイトの目覚め』

実在の人物にインスパイアされ、完全にフィクションで物語を作り上げたのは、初めての長編作品『ゴッズ・オウン・カントリー』で数々の賞に輝き、驚愕のデビューを果たしたフランシス・リー監督です。

物語の舞台は、1840年代、イギリス南西部の海辺の町ライム・レジス。
主人公は、世間との繋がりを絶ち、母と二人で暮らす人嫌いの古生物学者メアリー・アニング。
わずか13歳の時発掘した化石が大発見として一世を風靡し、大英博物館に展示されています。
しかし、女性であるメアリーの名前はすぐに忘れ去られ、今は観光客相手におみやげ用のアンモナイトを探しては売り、細々と生計を立てています。
そんなある日、彼女は、裕福な化石採集家の妻シャーロットを数週間預かることになります。
美しく可憐で奔放、何もかもが正反対のシャーロットに苛立ち、冷たく突き放すメアリーですが、一方で、自分とあまりにも違うシャーロットに惹かれていく気持ちをどうすることもできません。
やがてシャーロットの存在が、次第にメアリーが頑なに心の奥底に隠していた恐れや秘密、そして彼女自身も知らなかった本当の想いを明らかにしていきます。
しかし、心が通い合ったのもつかの間、シャーロットはロンドンに帰ることに!
果たして2人はどんな選択をしていくのでしょうか?

イギリスの重苦しい景色の中で、孤独の中に埋もれた自分を発掘していく女たちの物語。
頑ななメアリーを演じたのはケイト・ウィンスレット。
奔放なシャーロット役はシアーシャ・ローナン。
この2人、初共演にしてとんでもない競演=素晴らしい演技の競い合いになりました。

 

女性の活躍が認めらなかった時代。実在のメアリー・アニングは、女性で労働者階級だったため、論文の発表も学会への入会も認められませんでした。メアリーが“科学の歴史に最も影響を与えた英国女性10人”に選ばれたのは、彼女が亡くなって163年後のことでした。

ケイト・ウィンスレットはこの作品について「今、女性の歴史が変わろうとしている。この上なく素晴らしい傾向だと思う。仕事も男性と対等になってきた。メアリー・アニングのような存在がいるからこそ、私たち女性は自分の声に従おうという気になる」と述べています。

メアリーのように自分の足で立ち、自分の頭で考え感じて表現してきた先人がいたからこそ、長い歳月はかかりましたが、女性の立場や考え方の変化の時を迎えられたんですよね。
だからこそ、今、この作品が作られた意義、そしてこの作品を見る意義があるのかもしれません。

『アンモナイトの目覚め』

4 月 9 日(金)TOHO シネマズ シャンテ他 全国順次ロードショー

公式サイト:https://gaga.ne.jp/ammonite/

監督:フランシス・リー『ゴッズ・オウン・カントリー』
出演:ケイト・ウィンスレット『愛を読むひと』、シアーシャ・ローナン『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』
配給:ギャガ
R-15
© 2020 The British Film Institute, British Broadcasting Corporation & Fossil Films Limited

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