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サンデー早起キネマ『サンドラの小さな家』

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おススメの最新映画をご紹介している“サンデー早起キネマ”
4/4は家をテーマにした感動作を2本ご紹介しました。

1本目は、アイルランドを舞台に、シングルマザーの貧困、家庭内暴力、住宅問題を描いた作品
『サンドラの小さな家』

幼い2人の娘を連れDV夫の元から逃げ出したサンドラは、ホテルでの仮住まいに辟易していました。掛け持ちしている仕事場から遠い上、居心地も悪く、肉体的にも精神的にもギリギリの状態。なかなか住む家もみつかりません。
ある日サンドラは「家を探すのが大変なら、自分で建ててしまえばいいのでは?!」と思いつきます。
でも、本当にそんなことができるのか?…そんな時、サンドラが掃除婦として働く家の主人ペギーが、土地と資金の提供を申し出てくれたのです。
そして、ホームセンターで偶然出会った建設業者のエイド、パブの仕事仲間のエイミーとその友人たち、ママ友のローザ…と、少しずつ仲間を増やし、エイドの指導のもと、みんなで力を合わせてサンドラの小さな家を建てることに。
それぞれ事情を抱えている人たちが、共同作業をしていく中で、新しい絆も生まれていきます。
順調に進み始めたかのようなサンドラの人生…しかし、新しい試練が襲いかかります!
娘が元夫との面会を嫌がり、“面会権の侵害”で訴えられてしまったのです。
サンドラは、子供を守り、家も完成させて、人生を再建することができるのでしょうか?

一人一人を説得して仲間を増やし、その仲間との絆が強くなっていく…この作品で描かれているのは、アイルランドに昔から伝わる“メハル”という精神。
みんなが集まって助け合うことで、自分も助けられるという考え方です。日本にもありますよね。
サンドラは一緒に家を建ててくれるみんなに助けられますが、家を建てることでみんなも癒され助けられていくのです。メハルの象徴が家なのかもしれませんね。
そして、後半、「えええーーー!!!」という大事件が起きるのですが、私たちも、サンドラを応援せずにはいられなくなります。

サンドラを演じたのは、企画も脚本も担当したアイルランドの新星クレア・ダン。3人の子供を持つ親友からの「家を追い出され、ホームレス状態になってしまった」という連絡に衝撃を受け、現代の社会システムのあり方に怒りが湧いてきたことが、この作品の発端でした。
彼女が脚本を手がけるのは初めて。手探りで始まり、少しずつ仲間を増やしていく…まるで映画の中のサンドラのように、クレアの映画作りが進んでいったのです。
そうして出来上がったこの作品。人生は思いがけない出来事の連続ですが、「大丈夫、人は何度でも立ち上がれる。その気力さえあれば、きっと助けてくれる仲間がいる…」そう信じさせてくれます。

『サンドラの小さな家』

4月2日(金)、新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町ほかにて全国公開

公式サイト:https://longride.jp/herself/

監督:フィリダ・ロイド『マンマ・ミーア!』、『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』
共同脚本:クレア・ダン、マルコム・キャンベル『リチャードの秘密』
出演:クレア・ダン
   ハリエット・ウォルター『つぐない』
   コンリース・ヒル「ゲーム・オブ・スローンズ」
2020年/アイルランド・イギリス/英語/97min/スコープ/カラー/5.1ch/原題:herself/日本語字幕:髙内朝子
提供:ニューセレクト、アスミック・エース、ロングライド   配給:ロングライド

©Element Pictures, Herself Film Productions, Fís Eireann/Screen Ireland, British Broadcasting Corporation, The British Film Institute 2020

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