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サンデー早起キネマ『ワン・モア・ライフ』

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おススメの最新映画をご紹介している“サンデー早起キネマ”
3/7は、正反対のタイプでありながら、人生の素晴らしさを教えてくれる作品を2本ご紹介しました。

2本目は、文句なしに面白い!イタリアの心温まる人生コメディ
『ワン・モア・ライフ!』

人生よ、もう一度!
一度死んで生き返ることができるとしたら、あなたはどうしますか?
しかも中途半端な時間…

舞台は、以前はマフィアの街、今はインスタ映えする美しいリゾート地、シチリア島のパレルモ。
中年男のパオロはスクーターで通勤途中、日頃の無謀運転が仇となり、交通事故であっさり即死!
死の瞬間、脳裏をよぎったのは、愛する妻と子供達のこと…ではなく、20年前元カノに告げられた深すぎる一言や、冷蔵庫を閉めた時灯りは消えるのかなど、ど~でもいいことばかり。
しかしそんなことよりも、予想外の短い寿命に納得できないパオロは、天国の入り口で猛抗議。
「健康のために、毎日ジンジャー入りのスムージーを飲んでいたのに、なぜだ?!」
すると、それを考慮していなかった前代未聞の計算ミスが発覚!
なんとスムージーを飲んでいた分の“92分間だけ”寿命が延長され、地上に戻れることになります。

天国の役人に監視されながら自宅に戻ったパオロは、死ぬギリギリまで家族と過ごそうとしますが、何も知らない家族はドン引き!
それまでパオロは、勝手気ままに浮気三昧、家族のことなど顧みることがなかったからです。
最期の時が迫る中、パオロは、家族の絆を取り戻そうと一念発起!
しつこく付きまとう天国の役人の監視をかいくぐり、92分一本勝負の人生やり直しゲームに挑みます!
果たしてパオロは家族の絆を取り戻し、「いいパパだった」と家族に偲んでもらうことができるのでしょうか?

この作品の面白さを引き立てているのは、素晴らしい俳優陣!
パオロ役は、ピフの愛称で親しまれているピエールフランチェスコ・ディリベルト。
俳優、脚本家、監督、テレビやラジオのMC、放送作家など多彩な活動をしています。
欠点だらけのパオロが魅力的なのは、彼の愛嬌のある演技のおかげです。
そして、私が特に心惹かれたのは、名前はない天国の役人を演じたレナート・カルペンティエーリ。
イタリアの国内主要映画賞で主演男優賞3冠を達成した17年の作品『ナポリの隣人』を番組で紹介したことがありますが、全く反対の演技!
名優の多彩な顔が見られて幸せでした。

スムージーのおかげで伸びたパオロの寿命は92分。この作品は94分。
ほぼ実時間で進む物語は、次から次へといろんなことが起こりかなりスピーディ。
イタリアらしい笑いが満載でとても面白かったです。
人生は、いつ何が起きるかわかりません。いいことも、悪いことも。
「だから、今を一生懸命生きよう!」…ではなく、「だから、今を楽しもう!」といわれているような気がしました。
失って初めて気づく大切なこと。人生にロスタイムがあるとしたら、その時間であなたが取り戻したいものは何ですか?

                  

リアルタイムで駆け抜ける人生やり直しエンターテイメント!
『ワン・モア・ライフ!』

3月12日(金)より、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国順次公開

公式サイト:映画『ワン・モア・ライフ!』公式サイト (one-more-life.jp)

監督・脚本:ダニエーレ・ルケッティ(『ローマ法王になる日まで』)
出演:ピエルフランチェスコ・ディリベルト(ピフ)、トニー・エドゥアルト
2019年/イタリア/94分/シネスコ/5.1ch/言語:イタリア語/原題:Momenti di trascurabile felicità/
英題:Ordinary Happiness/日本語字幕:関口英子/後援:イタリア大使館、イタリア文化会館/
提供:ニューセレクト/配給:アルバトロス・フィルム
© Copyright 2019 I.B.C. Movie

 

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