• Facebook
  • Twitter
  • LINE

サンデー早起キネマ『世界で一番しあわせな食堂』

  • LINEで送る

おススメの最新映画をご紹介している“サンデー早起キネマ”
2/21は、3つの国のとっておきの3本をご紹介しました。

1本目は、幸福度ランキング世界1位の北欧フィンランドから届いたほっこりと心温まる物語
『世界で一番しあわせな食堂』



舞台は、フィンランドの最北端ラップランド地方の小さな村ポホヤンヨキ。
バス停の前にあるルシカの食堂に、ある日、中国人の親子、お父さんのチェンと幼い息子ニュニョがやってきます。親子は、かつて借金を肩代わりしてくれたフィンランドにいる恩人を探しに来たのです。
言葉もあまり通じず、恩人探しはうまくいきません。ルシカは親子に宿を提供します。
そんな時、中国人の団体旅行客が食堂にやってきますが、地元の料理が口に合わないようでクレームがさく裂!その様子を見ていたチェンが買って出て、美味しい中華料理を作り始めました。チェンは上海の高級料理店のシェフだったのです。
チェンの料理に感激している中国人をみた人たちが村中に広めた噂で、ルシカの食堂は大繁盛!そして、チェンが食堂を手伝う代わりにルシカは人探しを手伝うことになります。段々距離が近づく2人…でも、観光ビザの期限が迫り、チェン親子が帰国する日が近づいてきます。
さあ、どうする?チェン、ルシカ?そんな2人を見た村の人たちは?

最初のカットから、美しいフィンランドの風景に心奪われます。
トナカイがいる深い森、豊かな緑の中で美しく輝く湖…空も樹も水も色が透き通っていて、景色を見ているだけで心が洗われるよう。そしてフィンランドを旅したような気分になります。
何より魅力的なのは、ルシカの食堂に通ってくる地元のおじいちゃんたち。
最初は、ちょっと斜に構えているのですが、好奇心旺盛でとても温かくてチャーミング!

そんな地元の人たちとチェン親子を結び付けたのは、チェンの料理でした。
美味しいのはもちろん、見た目も美しく、さらに“医食同源”の身体にもいい食事を地元の人たちに提供し、フィンランドの人たちの意識を変えていくのです。
美味しいものを食べると、ほんわか幸せな気分になります。食べることは身体にも心にもとても大切です。
食べる人のことを思って作られた美味しくて身体にいい料理、相手が喜ぶことが自分の喜びだと思える温かい人情…この2つさえあれば、人と人は自然と結びつき、後はなんとかなるものなんですね。この作品を観てつくづく思いました。人間は根底に人として大切にしている同じ価値観があるのでしょうね。さらに違う国の違う文化は人を豊かにしてくれます。

人々が二極化し分断が進む今の世界に一石を投じたような作品で、とても暖かいほっこりした気持ちになりました。
猛烈に中華料理が食べたくなります( *´艸`)

世界で一番しあわせな国、フィンランドを舞台に地元の人たちと異国の料理人の出会いを描く心温まる物語
『世界で一番しあわせな食堂』

2021年2月19日(金) 新宿ピカデリー、渋谷シネクイント 他、全国順次ロードショー

公式サイト:gaga.ne.jp/shiawaseshokudo

監督:ミカ・カウリスマキ
脚本:ハンヌ・オラヴィスト
出演:アンナ=マイヤ・トゥオッコ、チュー・パック・ホング、カリ・ヴァーナネン、ルーカス・スアン、ヴェサ=マッティ・ロイリ
2019 年/フィンランド・イギリス・中国/英語・フィンランド語・中国語/114 分/カラー/シネスコ/5.1ch/G
原題:Mestari Cheng/字幕翻訳:吉川美奈子/配給:ギャガ/ 後援:フィンランド大使館/©Marianna Films

ニッポン放送の番組一覧

他の番組を見る >