おススメの最新映画をご紹介している“サンデー早起キネマ”
2/21は、3つの国のとっておきの3本をご紹介しました。
2本目は、金・かね・カネ！大金を前にした時、一体人はどうなるのか？
韓国から届いたクライム・サスペンス
『藁にもすがる獣たち』
原作は、金にとりつかれ、欲望をむき出しにした人々が激しくぶつかりあう様子を描いた曽根圭介さんの同名の犯罪小説です。
主な登場人物は、疾走した恋人が残した多額の借金のために借金取りから追われるテヨン、暗い過去を清算して新しい人生を歩もうとするヨンヒ、事業に失敗してアルバイトで必死に生計を立てているジュンマン、借金のために家庭が崩壊したミランなど、崖っぷちに追い込まれた人々。
ある日、ジュンマンは、アルバイト先のチムチルバン（サウナのような所）のロッカーで、客が忘れたボストンバッグを見つけます。
ちらっと覗いてみたら中には札束がギッシリ！なんと10億ウォン！
この大金がどこから出てきたのか、どこへ行くのか？
地獄から抜け出すために藁にもすがりたい欲望にかられた人たちがこの大金を巡って暗躍、てんやわんやの大騒動！
果たして、10億ウォンを手にして最後に笑うのは一体誰なのでしょうか？
６つの章で綴られた物語は、スピード感あふれる展開。
８人がどこかで絡んで次から次へと事件が起き、「えーーー？！この人こんなこと考えてたの？」「ホント？こんなことしちゃう人だったの？」
もう、うかうか、見ていられません。
人を人とも思わない暴力的なシーンがあるかと思えば、コミカルでブラックユーモアあふれるシーンと、コロコロ変わるテイストも魅力です。
この作品が長編初監督のキム・ヨンフン氏は、「大金を前に戸惑うことなく悪事を正当化し次第に獣になっていく登場人物たちを描いたが、これは日常生活でも十分に起こりうる話で、そんな獣たちの絶望を描くことに尽力した」と語っていますが、まさしくその通り！
日本でも人気の演技派、ヨンヒ役のチョン・ドヨンと、テヨン役のチョン・ウソンが、今までにみたことのない獣ぶりを発揮しているのも見どころです。
ロッカーを開けたら10億ウォン入りのボストンバッグがポツリ…あなたならどうしますか？
大金を巡り、豪華キャストが衝突する至高のサスペンス
『藁にもすがる獣たち』
2021年2月19日 シネマート新宿ほか 全国ロードショー
公式サイト：映画「藁にもすがる獣たち」公式サイト (klockworx-asia.com)
出演：チョン・ドヨン、チョン・ウソン、ペ・ソンウ、チョン・マンシク、チン・ギョン、
シン・ヒョンビン、チョン・ガラム、ユン・ヨジョン
原作：曽根圭介「藁にもすがる獣たち」（講談社文庫）
監督・脚本：キム・ヨンフン
製作：チャン･ウォンソク『悪人伝』『犯罪都市』
撮影：キム・テソン『神弓－KAMIYUMI－』
編集：ハン・ミヨン
音楽：カン・ネネ
2020年／韓国／カラー／シネマスコープ／5.1ch／109分／韓国語／レイティング：G
原題：지푸라기라도 잡고 싶은 짐승들／英題：BEASTS CLAWING AT STRAWS
日本語字幕：福留友子
配給：クロックワークス
© 2020 MegaboxJoongAng PLUS M & B.A. ENTERTAINMENT CORPORATION, ALL RIGHTS RESERVED. ©曽根圭介/講談社
