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サンデー早起キネマ『サイレント・トーキョー』

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毎週おススメの最新映画をご紹介している“サンデー早起キネマ”
今回は番外編です。

「ちょっと聞いてよ、みゆきさん」のコーナーに、映画監督の波多野貴文さんが来てくださいました。
記念すべき番組初のゲストです!
12/4に公開された映画『サイレント・トーキョー』のお話を伺いました。

「聖夜に絶望を!」というキャッチコピーが衝撃的な作品。
12月24日、東京を突如襲った“連続爆破テロ”に翻弄される国家と人々を描いたノンストップクライムサスペンスです。
出演は、連続爆破テロ事件の容疑者に佐藤浩市さん、買い物の途中で事件に巻き込まれる主婦は石田ゆり子さん、一連の事件を追う刑事に西島秀俊さん。
他にも、中村倫也さん、広瀬アリスさん、井之脇海さん、勝地涼さんといった豪華メンバー。
原作は、秦建日子さんの「サイレント・トーキョー And so this is Xmas」。

映画は原作と登場人物の設定が少し違い、さらに役の背景をそれほど描いていないので、淡々刻々とテンポよく物語が進みます。
その分、登場人物が背負ってきた人生を表現するための俳優さんの演技の奥深さが重要です。
監督が「些細な動き、目の動き、経験してきたからこそ言えるセリフも沢山散りばめられている」と仰る通り、最初から最後まで見逃せない、聞き逃せないシーンの連続です。
それぞれがバラバラに動いているのですが、ラストに向かってパズルのようにカチッとハマる気持ちよさがあります。

この作品の見どころに『渋谷』を挙げた波多野監督。
なんと、みんなが知っているあの“渋谷駅前のスクランブル交差点”が爆破されてしまうのです!
スクリーンから轟音と熱までが伝わってくる凄まじいシーン…
でもご安心を。当たり前ですが、栃木県・足利市に作られた本物そっくりのセットです。
それにしてもよくできています。言われなければセットだと気づきません。

爆破シーンでは、多い日は1200人のエキストラの方が集まったそうですが、「エキストラの皆さんが素晴らしかった」と大絶賛の監督。
一瞬しかない爆破シーンをどういう方法で撮ったのか伺うと、笑いながら「“光と掛け声”という最もアナログなやり方です」さらに、「みんなで気持ちを合わせて、爆風が来ているかのように倒れるんですよ。一般のボランティアの方が多かったのですが、もうプロですね!」
是非あなたにもご覧頂きたいのですが、映し出されるひとりひとりの表情が真に迫っていて、プロの役者さんのようです。

撮影は去年の10月末から12月にかけて行われたそうで、「コロナの前で運がよかった」と仰っていました。
コロナ禍の今、改めてこの作品の大切さが浮き彫りになるのではないでしょうか。

エンディングソングは、ジョン・レノンのカバー曲、Awishの「Happy X-mas(War Is Over)」。
「若い人も歌詞の意味をご存知かどうか…僕と同じ世代の方はしっかりご存じだと思います。この曲があってこそ、この作品が生きたと思います」と語って下さいましたが、ハラハラドキドキしながらノンストップで観てきた物語を、しみじみとした彼女の歌声が、静かに心に落とし込んでくれる安定剤のようです。

「見終わった後、今まで興味がなかったこと、知らなかったことを知ろうと思うきっかけになればいいなと思っています。流されずに、考えることを放棄せずに、いろんなことに目を向けることが大切」というメッセージを下さった波多野監督の想いは、『サイレント・トーキョー』の全編に貫かれています。

聖夜に、絶望を。
『サイレント・トーキョー』

12/4~公開

公式サイト:https://silent-tokyo.com/

©2020 Silent Tokyo Film Partners

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