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サンデー早起キネマ『ノッティングヒルの洋菓子店』

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毎週おススメの最新映画をご紹介している“サンデー早起キネマ”

11/29は、大切な人を突然失ってしまった家族の再生の物語を2本ご紹介しました。
奇しくも2本とも、長編初監督というお二人の作品です。

2本目は、イギリスから届いた大きな愛の物語
『ノッティングヒルの洋菓子店』

舞台は、おしゃれなカフェやレストランが軒を連ねるロンドンの高級住宅地ノッティングヒル。
ロンドンの人気店オットレンギで修業を積んだパティシエのサラと親友のイザベラは、長年の夢が叶い2人のお店を開くことになります。
ところが、オープン間近に、サラが交通事故で急死。
一度は店を諦めますが、サラの遺志を継ぐべきだと思い直し、イザベラとサラの娘クラリッサは、絶縁していたサラの母親ミミを巻き込んで、パティシエ不在のまま開店に向けて走り出します。

そんな3人の前に現れたのは、ミシュラン二つ星のレストランで活躍するスターシェフのマシュー。
20年前、当時付き合っていたサラから逃げたという過去を持つ彼は、“あることを償うため”にパティシエに応募してきたのです。
店名は〈ラブ・サラ〉に決まり、ついにオープン!
しかし、1週間たっても閑古鳥が鳴く始末…。
そんな時、お店に配達に来たラトヴィア人の青年が、故郷のお菓子をうっとりと話す表情をみて、ミミは思いつきます。
「〈ラブ・サラ〉の成功のカギは、ロンドンに住む人々の故郷のお菓子、世界のお菓子を作ること!」
果たして〈ラブ・サラ〉は、洋菓子の激戦区ノッティングヒルで成功することができるのでしょうか?

この作品が長編映画デビュー作となったエリザ・シュローダー監督は、ドイツ出身。
お菓子作りが家族との暮らしの重要な部分を占めていたといいます。
そして、数年前にお母さまを亡くされ「死というテーマを尊厳を持って描きたい」と思ったそうです。
「母の死を悼む一方で、母の思い出が生き続け、彼女が誇りに思ってくれるような人生を選択することが大切だった」と言います。
そんな監督の思いがこもったこの作品。
ミミ、イザベラ、クラリッサと祖母・母・娘の三世代が、サラを失った悲しみを乗り越えサラの夢を叶えるために奮闘する姿は、希望と生き生きとした生命力に溢れ、私たちを興奮させてくれます。

そして、この作品のもう一つの魅力は、所狭しとお店に並んだカラフルでキュートなお菓子の数々。
有名デリ・オットレンギが手掛けました。
イギリスの古い伝統と多国籍文化が入り混じるロンドンの今をみせてくれます。日本のお菓子も登場!(何でしょうか?)
どれもこれも食べてみたい‼スクリーンから魅惑的なお菓子の甘~い香りも漂って来そうです。

かけがえのない人を突然失った3人の女性たちは、残された者として、夢を追い、今を生きることに全力投球!
悲しい過去も大切な思い出も、すべてが詰まったお菓子を買いに〈ラブ・サラ〉へいらっしゃいませんか?

哀しみはスパイス。喜びは隠し味。
あなたの想い出、お菓子にします。
『ノッティングヒルの洋菓子店』

12/4(Fri)ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国順次公開

公式サイト:nottinghill-movie.com

監督・キャスト
監督:エリザ・シュローダー 
出演:セリア・イムリー、シャノン・ターベット、シェリー・コン、ルパート・ぺンリー=ジョーンズ
イギリス映画|英語|2020年|98分|デジタル5.1ch|ビスタ|原題:Love Sarah|日本語字幕:松浦美奈
提供:ニューセレクト 
配給:アルバトロス・フィルム  
© FEMME FILMS 2019

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