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サンデー早起キネマ『ブリング・ミー・ホーム 尋ね人』

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「サンデー早起キネマ」でご紹介した作品をブログでも味わって頂きます。

今週ご紹介した2本目の作品は、現代社会の闇を抉る韓国の衝撃の!サスペンス
『ブリング・ミー・ホーム 尋ね人』

時代劇ドラマ「宮廷女官チャングムの誓い」で日本でも大人気だったイ・ヨンエが14年ぶりにスクリーンに帰ってきました。

主人公は、ソウルの病院で看護師をしているジョンヨン。
6年前、当時7歳の息子ユンスが公園で失踪し、それ以来、夫と共に息子を探し続けています。
夫婦で支え合い捜索する中で、突然襲った悲劇的な事故。
憔悴しきった彼女のもとに「ユンスに似た子どもを、郊外の漁村でみた」という情報が寄せられます。
その情報を泣く泣くお金で買い、ジョンヨンはユンスに似た少年・ミンスがいるという〈マンソン釣り場〉に向かいます。
釣り場を営む怪しげな一家と従業員たちは「ミンスなんて知らない」の一点張り!
地元警察のホン警長もミンスの存在を隠しているようです。この村は何かがおかしい…。
追い出されるように村を出たジョンヨンが、暗くなってからまたこっそり釣り場に戻ると…なんと、とんでもないことが!
ジョンヨンは息子のユンスを見つけることができるのでしょうか?

私生活で結婚、出産、子育てを経験してきたイ・ヨンエが映画復帰作として選んだのは、悲劇の中で痛ましいほど一心不乱に息子を探す母親の役。
守るべきもののために戦う凄まじい体当たりの演技に目が釘付けです。
そして登場するのは、その母親の一途な気持ちを利用する周りの人たち。
さらには、自分の既得権益を守るために、母親の愛情を無視し排除しようとする人たち…
一歩どころか百歩くらい引くと、そうなってしまう気持ちも理由も見えてはきますが、理解したくはありません!
韓国の作品を観ていると、あまりにも自分勝手で無慈悲で酷い人達が出てきて、ムカムカすることがよくあります。でもこの作品は比べ物になりません。
いやな気持になるミステリー=イヤミス。今回はイヤミス中のイヤミス、逆に興味がわきます。

そんな気持ちになるのも、演技力が確かな役者さんがいるからこそ、なんですよね。
特に、ホン警長を演じたユ・ジェミョンさん。
舞台出身で、コミカルからシリアスまでどんな役でも存在感をもってこなせるカメレオン俳優。
日本でも今人気のドラマ「梨泰院クラス」で、実年齢と離れた財閥の会長を演じて本国でも大絶賛を浴びました。
ホン警長は彼なりの理論で正しいことをしていて、ハッとさせられるセリフがあるんですよ。この作品の根幹をなしているものでもあります。

手のひらに爪の跡が付くほど拳をギューッと握ってしまうほどのスリルを通り越した後に待っていたのは大どんでん返~し!
ええええええええええーーーーーーーーーー!!!!!

世界中で起こっている子供たちの行方不明事件、児童労働問題…現代社会の闇を描く衝撃のサスペンス。
呆れるほどのイヤミスと二転三転するスリルとサスペンスを、是非ご堪能下さい。


『ブリング・ミー・ホーム 尋ね人』

9月18日(金)より、新宿武蔵野館ほか全国順次ロードショー

公式サイト https://maxam.jp/bringmehome/

配給:ザジフィルムズ/マクザム
(c) 2019 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved

監督・脚本:キム・スンウ(第一回監督作品)
出演: イ・ヨンエ(『親切なクムジャさん』「宮廷女官チャングムの誓い」)、ユ・ジェミョン(「梨泰院クラス」「秘密の森」)、イ・ウォングン(「グッド・ワイフ」)、パク・ヘジュン(「夫婦の世界」『毒戦 BELIEVER』)
原題:나를 찾아줘/英題:BRING ME HOME/2019年/韓国/韓国語/108分/字幕翻訳:朴澤蓉子/PG-12
提供:マクザム

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