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サンデー早起キネマ・番外編『行き止まりの世界に生まれて』

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番組でご紹介した作品をブログでも味わって頂く「サンデー早起キネマ」。
ついに番組の映画コーナーも「サンデー早起キネマ」になりました。
今回は番外編。オンエアはできませんでしたが、是非ご覧頂きたい作品を取り上げます!
(ただし、この作品は、「ミュージックスクランブル(全国29局ネット)」で9/11にご紹介)

オバマ前大統領が、2018年の年間ベストムービーに選出。
「感動的で示唆に富む。ただただ惚れ込んだ」とゾッコンのドキュメンタリー映画をご紹介しましょう。

『行き止まりの世界に生まれて』

舞台は、以前は栄えていたものの、時代の流れに取り残されてしまった五大湖周辺のさび付いた工業地帯=ラストベルトにあるイリノイ州ロックフォード。
アメリカの繁栄から見放された土地で、貧しさは人々の心を荒ませ、虐待・家庭内暴力・アルコールが日常になります。
そんな街で、スケートボードを通して知り合った3人の若者、キアー、ビン、ザック。

3人は、幼いころから貧しく暴力的な家庭から逃れるようにスケートボードにのめりこんでいました。
スケート仲間は彼らにとって唯一の居場所、もう一つの家族だったのです。
やがて大人になるにつれ、いつも一緒だった彼らも少しずつ道を違えていきます。

ようやく見つけた低賃金の仕事を始めたキアー、父親になったザック、そして映画監督になったビン。
ビンのカメラは陽気で明るく見える3人の悲惨な過去や葛藤、思わぬ一面をあらわにしていきます。
希望が見えない環境、大人になる痛み、根深い親子の溝…
この物語は、ビンが撮りためたスケートビデオと共に、閉塞感ある故郷を抜け出そうと必死にもがく3人を追った12年間の軌跡です。

実はこのラストベルトは、民主党支持と共和党支持が混在する激戦州がほとんどで、トランプ大統領誕生に大きな影響を与えた場所なのです。
トランプ大統領の公約が、未来の見えない人々に夢を与え、投票へと向かわせました。
もちろん、今年の大統領選にとっても重要な地域です。

ビンのカメラが捉えてきた彼らのありのままの姿は、アメリカが抱える闇の部分ではありますが、それでも、自分と向き合えば未来を変えることもできるのだという可能性を秘めています。
実際この3人は撮影によって確実に変わっているのです。
“行き止まりの世界”に生まれた彼らにとって、スケートボードとは何なのか?仲間とは?
あなたも彼らの真の姿から明日を未来を、是非見つけて下さい。

『行き止まりの世界に生まれて』

9月4日(金)、新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次ロードショー!

公式サイト:http://bitters.co.jp/ikidomari/

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