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日本経済団体連合会名誉会長榊原定征さん「日本の進むべき道は長期的でレベルの高い研究開発」

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10月13日(日)の放送では日本経済団体連合会名誉会長で、2025年国際博覧会 担当大使の、榊原定征さんに「これからの日本に必要な研究開発」についてお伺いしました。

自見  学生時代は、学費を稼ぐためにアルバイトと研究、
    大変お忙しかったそうですね。

榊原  家が裕福でなかったので親からの学費と生活費の仕送りは
    期待できませんでした。
    奨学金と週に2度の家庭教師のアルバイトで生活していました。
    私は工学部の応用化学科で化学を研究していました。
    研究室には学部時代に2年、大学院時代に2年、計4年いました。
    科学は新しい物を作る研究です。
    楽しい反面、大変時間がかかります。
               ひとつの化学反応だけで20時間、30時間。
    そこに張り付いていなくてはいけなかったので、
    研究室に泊まり込むということを、しょっちゅうやっていました。
    Schlaf(シュラフ)

淵澤  寝袋。

榊原  寝袋を研究室に持ち込んで2時間おきに起きていました。

自見  チェックしないとイケないから。

榊原  そんなことをしていまして、ほとんど研究室に
    いついていました。

淵澤  住んでる状態(笑)

榊原  そうです(笑)
    4年間で10本の論文を提出しました。

自見  そして東レに入社されても
               「炭素繊維」の研究に没頭されるんですよね。

榊原  「炭素繊維」は様々な世界の企業が研究、開発を目指しましたが、
    ことごとく撤退しました。
             それは難しく、また時間がかかったからです。
    開発費もどんどんかかりました。
                開発するには長期的な基礎研究が必要で
    日本はそういう風土があります。
    それは我々、経営者、研究者も「これは企業の柱になるんだ!」という
    確信があるから。時間がかかっても金がかかっても必ずやり遂げる
    経営者の意志、研究者の情熱があります。
    欧米は短期的な視点になります。
               日本がこれから目指していくのは長期的で
    きわめてレベルの高い研究開発に基づく製品を作り出していくこと。
    それが日本の進むべき道だと思います。

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