2月12日(日)の放送では、経済的困難を抱えた子供達に、学習支援や居場所の支援を行う認定NPO法人Learning for All 代表、李炯植さんに教育環境の格差について伺いました。
淵澤 前回は、小学校の恩師が、大学進学塾を
勝手に申し込んでしまったというお話までお伺いしました。
自見 そして猛勉強の末、東京大学に合格。入学されてどうでしたか?
李 驚きました。
東京大学で出会った友達の中には、
小さい頃から私立に通っていた人もいました。
帰国子女にも、初めて会いました。
また親のカードで買い物している人もいました。
僕は奨学金返済のために切り詰める生活でしたので、
これは、どういうことなんだろう?と。
自分の知っている世界とのギャップがありました。
もちろん、そういう人たちばかりではありませんが、
自分とは違う階層で育った人たちを、目の当たりにしました。
自見 その一方で、年末年始、地元の尼崎に帰ると
もうひとつの世界があった。
李 そうです。例えば成人式で尼崎に帰ったら、
七色の服を着た人がたくさんいます。
シングルマザーで3人目が産まれた人もいました。
またちょうど僕らが20歳の時は、リーマンショックのすぐ後でした。
そのあおりで就職したはいいけど週休4日、
だからバイトしてますとか。
お金がなくて専門学校や大学に行けず、夢を諦めた友人もいました。
淵澤 尼崎と東京大学、ギャップはかなりあまりましたか?
李 東大の友達に、尼崎の友達の話をしました。
東大の友達は「努力しなかったから」とか。
「バカはバカだから仕方ない」と。
僕はそれが許せなかったし、とても憤りを感じました。
それが今のNPO法人での活動の原点になっています。