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比較認知発達科学の明和政子教授。チンパンジーが生涯で産む子供の数は?

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7月18日(日)の放送では比較認知発達科学がご専門
京都大学 大学院教授、明和政子さんに「チンパンジーと人間の子育ての違い」について伺いました。

明和  チンパンジーの子育てはお母さんだけがします。
    6~7年に1回、子供を産みます。6~7年経つと子供はお母さん
    の元を離れて仲間と暮らし始めます。
    ひとりの子供を丁寧に育てあげてから、次の子供です。

淵沢  生涯、どれぐらい産むんですか?

明和  死ぬまで産みます。

淵沢  えーーーー!

自見  だいたい、どれぐらい産むんですか?

明和  チンパンジーは50年ぐらい生きます。
    10歳ぐらいから産み始め、40年で割ると

淵沢  6,7匹といったところでしょうか。

自見  お母さんが中心に子育てに関わるというところは
    人間と似ているような気がします。

明和  人間社会ではお母さんが子育てをすることが
    当たり前と思われていますが。そもそも人間は、
    母親だけが子育てをする対象ではありませんでした。
    言い換えますと、お母さんだけではなく、仲間、集団、
    みんなで進化してきた生物である、
    ということが分かってきています。

淵沢  社会で育てるってことなんですか?
    
明和  人間の子供って自立まですごい時間かかりますよね。
    20歳になっても家から出ていかない場合が多いですよね。
    それなのにいくら授乳していても排卵はおこります。
    次々、子供が産めます。でも自立までに時間はかかる。
    ここ矛盾するところです。やはり母親という生物学的な性は、
    子供を産むという役割を持っていても育てるという点において
    は仲間と共同で子育てをして進化してきた、
    ということが最も考えられます。

淵沢  今の現代社会において、核家族で母と子、一対一なのは
    明和先生からすると違和感がある?

明和  違和感どころか、母子支援という言い方を辞めたいです。
    無理です。センスとして母親が複数の子供を育てるという
    風な、カラダを持って進化してきてないので、
    それは無理な状況です。
    ここを理解する必要があると思います。

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