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政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会のメンバーで、川崎市健康安全研究所・所長の岡部信彦さん「日本の学校の衛生教育は世界でトップクラス」

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8月16日(日)の放送では政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会のメンバーで、川崎市健康安全研究所・所長の岡部信彦さんに「学校等欠席者サーベイランス」についてお伺いしました。

淵澤   けさは「コロナ禍における、学校の役割」というテーマで、
    お話をお伺いします。世界的に見ても日本の学校での
   「衛生教育」はトップクラスだそうですね。

岡部  そう思います。
    例えば日本の学校では手を洗ったり、うがいをしたり、
    給食の時はマスクをしたり、
    幼稚園では手を洗うことを先生が教えています。
   そういう写真を外国に持っていって見せると、みんな驚くんです。

   そういう衛生教育が普段の教育の中に入っているということは
   すぐに効果が出るわけではありませんが、
   清潔な生活が身についていることは
   ずいぶん差が出てくると思うんです。

淵澤 具体的にありますか?
   
岡部 例えば健康診断をきちんとやっていることとか。
   アメリカにはスクールナース。日本では養護教員。
   学校に密着して子供達の様子を見ていく。
   さらにそこには学校医の先生方が関わるシステムがあり
   病気の動きを抑えていくことが、
   学校教育の中で行われている、いい点だと思います。
   
淵澤 地域で流行る病気や、
   流行りそうな病気の情報をしっかりと把握するシステム
   「学校等欠席者サーベイランス」というのが、あるそうですね。
   詳しく教えてください!
    
 岡部 サーベイランス。病気を追っかけるということ。
   例えば腸管出血性大腸菌にかかりましたとか、
   ノロウイルスにかかりましたとか、はしか、でしたとか。
   病名が解ってから届ける。
   病名が解るというのは、しばらく経ってからなんですよね。
   でも学校を休むのは、熱が出ました、カラダにぶつぶつがでました、
   お腹が悪いですとかの症状で休むんです。
   感染症というのは広がりやすいので
   たった一人の子が、気分が悪いので休みましたというのが
   翌日になると吐いた子が何人も出てくるとなると
   流行りそうな病気の可能性が出てきますよね。
   それがそのクラスだけなのか?あっちのクラスもそうなのか?
   隣の学校もそうなのか?ということをわかりやすくするために
   病名が決まらなくても、ある程度の症状が出た人には届けてもらって
   それを集めておくと、病気の動きがある程度、解る。
   これが「学校等欠席者サーベイランス」。

淵澤 全国ではどのくらいの学校が参加しているんですか?

岡部 これは法律や規則で決まっているわけではないので
   「これはいい」と思ってくれる学校が参加しています。
             まあ、地域によって違いますが2/3ぐらい。
   最初は登録など大変かもしれませんが、
   やってみると大変便利なシステムだと思っています。

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