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教育研究者の山崎聡一郎「イジメ件数過去最悪」。軽いSOSをイジメと認定することが浸透してきている成果

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1月12日(日)の放送では30万部突破の話題の本、子供向け法律書『こども六法』の著者山崎聡一郎さんに今後の「イジメ対策」について伺いました。

淵澤 去年は学校の先生のイジメ問題が大きく取り上げられました。
   教師の質について、どうお考えですか?
   
山崎 残念ながら質が下がっていく要因はいくつかあります。
   その最たるものが倍率の低下です。
   先生になりたい人がどんどん減っています。
   いい先生を選ぶ母数が減ってしまいます。
   さかのぼって、なぜ先生になりたい人が減っているのか?
   それは先生の負担が大き過ぎて
   いま、現場で頑張っていらっしゃる先生方も疲弊しています。
   それで先生になりたいという人も減ってくるので、人手は増えない。
   負のスパイラルに入っています。そのシワ寄せのひとつで
   先生のイジメも起きたのだろうと思います。

淵澤 2018年、イジメの件数過去最悪の54万件。
   どうすればイジメ減らせるのでしょうか?

山崎 イジメが起きる、
            すなわち悪いことだというイメージがあると思います。
   実はイジメはオトナでも起きることですよね。
   イジメは起きちゃうものなんです。
   起きた時にどういう風に解決をするのか?ということを教えることは
   子供がオトナになった時にそういうトラブルに遭遇した時に
   あらかじめ知っておくチャンスになります。
   だから教育の面ではすごくチャンスになります。
   イジメの件数が増えているというのは、
   文部科学省のイジメの定義の浸透によるものです。
   「軽いSOS」をイジメと認定することが浸透してきている
            成果のひとつなんです。増えているということは、
            子供が大変な目に遭うことが増えているのではなく
   先生によって見つけられる教育のチャンスになることが
            増えているということなんです。その増えていること、
   ひとつひとつに向き合って子供がオトナになる上で
   きちんとした人間関係を築いていくような素地になるような
            教育を与えるチャンスが増えているんだと、捉えなおすことが
            結果、イジメを無くしていくうえで大切なことかなと思います。
   
淵澤 この番組のタイトルは
           「すくすく育て、子どもの未来健康プロジェクト」です。最後に、
           ラジオの前の子育て中のママやパパへ。メッセージお願いします!

山崎 お子さんから、些細なSOSが発せられることっていうのは、
             今後も、あると思いますが
            キチンとそれに向き合ってほしいな、というふうに思います。
            一方で、自分がなんとかしなきゃいけないんだ、っと思ってしまうと
           自分のチカラだけで対処できなくなってしまった時に
           結果的に、子供が救われないということになってしまいますよね。
          だからちゃんと向き合ってくださいね!っと言いたいメッセージ。
          それともうひとつ、困った時は他の子育てのアドバイスをしている人に
          遠慮なく相談をしましょうね。
          たくさんの人たちみんなで、子供を育てていきましょう。

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