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渡辺元智監督から言われて大事にしている言葉2

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ゲストは、ロッテ、ヤクルト、オリックスでプレー、
現在は、ルートインBCリーグ栃木ゴールデン ブレーブスの
投手兼任投手コーチの成瀬善久さんです。
 


今回は、成瀬善久さん
『相棒』=「こだわりの用具」に迫りたいと思います。
 

これはなんですか?

今僕が密かにハマってるトレーニングのバーですね。
これはピッチャー陣にはよくやらせてるんですよ。
みんなヒイヒイ言ってるんですけど。
ピッチャーってよくリストカールとか。
前腕の筋肉があるんですけど、そこはみんなするんですよ。
でも逆に反対側のリストエクステンションっていう反対側、
前腕の外側の筋肉を鍛えることって大事で。
リストカールが強すぎると、投げる時に引っ掻く癖がでちゃうんですよ。
ストレートを投げる時ってリリースの指先を弾きたいんですけど、
リストが強すぎると引っ掻く動作が入っちゃうんです。
引っ掻くことによって球質が悪くなったりするんです。
それを防ぐために外側の筋肉を鍛えることでリリースの安定、
手首が安定することでコントロールが良くなります。
それを本当に意識してやったのはここ何年かなんですけど、
でも以前から自然にそういうトレーニングってやってたなぁって。
それプラス、小指と薬指って力が入りにくいじゃないですか。
そこを日常で重いもの持つ時も、中指、薬指、小指で持つようにしてたんで。
だから小指の外側が膨らんできたんです、これが硬くなってきて。

 

-そもそも投げる動作に薬指と小指って使うんですか?

肘の怪我防止なんです。
僕も肘がそんなによくないので、
小指、薬指を鍛えると肘の怪我防止になるからやりなさいって言われて、
そこからですね。
あと投げる瞬間に弾くと、スピンがよくなります。
あとリリースの安定。

 

-リリースの安定はどのような効果が?

よくありがちなんですけど、
高校野球で150キロ出すピッチャーっているじゃないですか。
最速どうのこうのって言うんですけど、
じゃあ平均速度何キロなの?ってなった時に、
そんなに速くないんです。最速なんで。
ということは幅が広いじゃないですか。
でもプロ野球のピッチャーの人達ってそんなに幅広くないじゃないですか。
あれって投げる瞬間にリリースが安定してるから、
ある程度の球速がでるんですけど、
BCリーグでも、140キロ以上出したとしても、
実際、試合で138ぐらいしか出ない。
それが多分投げる瞬間のリリースの安定や握力の低下。
初速と終速の差が激しいとかですね。
初速と終速が差がないほど打たれにくいんです。
スピードガンで155キロ出てても、
簡単に打たれる
ピッチャーっているわけじゃないですか。
あれは多分投げた瞬間は速いけど、
ベース付近で球が弱いって事になってくる。

 

-なぜ野球だとそういうことが起こる?

回転数もそうですけど、思いっきり100%投げるのと、
リラックスした投げ方だと多分違うと思います。
投球フォームに無駄な動きがなくて、100%の力が指に伝わってるか。
それが全体的に100%の力で投げてると違うと思います。
僕だったら140キロ出ないですけど、バッターが空振りする、
速く感じるってのはその投げた瞬間のリリース。
リリースの最後のひと押しです。山本昌さんもそうだと思います。
デビューした時はそんなスピード速くなかったですけど、
40超えてから最速で出したぐらいですからね。
バッターは速く感じるって言ってましたね。
あと投球フォームもそうなんです。
リラックスして投げてきて急に腕を振られたら打ち辛いんです。

 

-なぜみんな、そのような投げ方をしないんですか?

多分意外と、不器用なんじゃないかなと思います。
ゆったりして100%出すことって結構難しいんですよ。
あと、意外と体の負担はでかいです。疲れますよ結構。
かといって全力で投げてないんで。
7割、8割で投げてるんで。
多分100%で投げてる先発ピッチャーっていないんじゃないすかね?
杉内さんが究極ですよ。あれが一番の理想。
ストレートが7割ぐらいで投げてて、
チェンジアップは100%です。
僕は杉内さんからそうやって教わりました。
チェンジアップは腕を振る。
だから杉内さんのチェンジアップはバッターが前に出されるんです。
ストレート基準で投げてるから。

 

リクエスト曲は?

 ARIGATOH / EELMAN  

僕がプロに入って、登場曲に悩んでた時があったんです。
一番初めの登場曲の時は違う曲だったんですけど、
たまたまロッテの応援団の友達がいて。
この曲めちゃくちゃいいよって。
歌詞がいいよって言ってくれたので、僕も最初聞いた時に、
球場でこのテンポ
で聞くのってどうなんだろうって思ってたんですよ。
でも歌詞がめちゃくちゃ良くて。僕に合ってるなーって思って。
今の自分の現在があるのは、周りの人達のおかげだなっていうのはすごく感じた。
それがちょうど歌詞と繋がってきたので、
ロッテの時は、ホームゲームの2戦目からずっと使ってました。

 


そんな成瀬善久さんに金子がより突っ込んで聞いていくコーナー!

『金子の深堀り!』

   

独立リーグってどうですか?

大変な環境だなって思いましたよ。
その中で栃木の方はすごく有難い環境だと思いますけど。
ただすごくやりがいを感じてて。
みんな今まで教えたことのキャパが少なくて。伸びしろしかなくて。
やりながら僕もできるだけ口出しはしたくないですけど、
あまりにも悩んでたりすると、ちょっと言ったりとかすると、
それでうまくいく人間もいればいない人間もいますけど。
それがすごく自分の感じ取ってくれるたりすると、
この立ち位置ってすごく面白いなあと思います。

 

-独立リーグの選手たちは結局ドラフトで個人が引き上げて貰うしかない。
チームの一体感つくるのは大変では?

僕自身は勝ちを求めてなくて。これってすごく難しいんですよ。
やっぱり選手は勝ちたい。でも僕はピッチャーの子達に言うんです。
2年前ぐらいに優勝したんですよ。その時ってプロに誰も行ってないんですよ。
ドラフトにもかからず。その先あった?ってやめた人間に聞くと「無かった」ですって。
みんなプロを目指してるから。
プロだったら優勝したら得るものはあるけど、だからそこがすごくネックで。
一番いいのは成長しながらピッチャーが勝ってくれたりすると、
じゃあこの次これを目標だよねって設定しやすい。
僕はチームの勝ちよりもピッチャーの成長しか狙ってないので。
そこは複雑なんですよ。周りは勝ちたいと思ってるんで
。独立リーグは言い方悪いですけど、自分は絶対プロになるぞって、
自分さえプロに行ければいって思っても僕はいいと思ってるんで。
みんなをけなしてでも、俺は這い上がってくって気持ちがないと、
それぐらいがめつさがないと。

 

選手としての成瀬善久さんはあと何年?

あと5、6年ぐらいは頑張りたいなって思ってます。
どこでもいいです。プロに入った時の一つの目標だったんで、
40歳まで野球やるって。
当時、山本昌さん、工藤さんが40歳超えて投げてるのを知ってたんで。
やっぱ左って需要あるんだなと思ったんで。やっぱり野球って楽しいなって。
あとやりながら教えたほうが説得力あるんで。
口に出す事って結構プレッシャーじゃないですか。
でも出したほうが頑張れるというか、意地になれる。

 


成瀬善久さんが今でも忘れられない言葉、大きなチカラになった言葉とは?
 

「人生の勝利者になれ」

横浜高校・渡辺元智監督です。
ふとした時に、プロ野球に入ったから成功じゃないなと思って。
こういう時って多分自分が死ぬ前に「いい人生だったな」って思えるか、
思えないかじゃないですか。
その時に自分はいい人生だったし、
自分は勝利を勝ち取ったんだって思える人生にしたいなと思った時に、
僕はプロ野球選手でしたけど、高校でフェードアウトしたり、
普通の一般の企業に就職する人もいる。
僕はプロ野球に入って活躍できた時期はありましたけど、
じゃあ2、3年でクビになった人間が、
元プロ野球選手だって言われてるかもしれないですけど、
果たしていい人生を送ってるのかわからないじゃないですか。
その時にシンプルだけどこれって凄く大事だなって。
響くというか逆にすごくそれを思いますね。
実際、早くプロ野球に入って辞めた先輩もいますけど、
そういう人のその後が自分がどう人生を歩むかそれ次第で違うじゃないですか。
あと身近にそう言う人がいたってことでも違うかもしれません。

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