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土井レミイ杏利選手のベースとなっているシンプルな言葉

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今週のゲストは、
ハンドボール男子日本代表
彗星ジャパンのキャプテン・土井レミイ杏利選手です。
  


今回は、
土井レミイ杏利選手の『相棒』=「こだわりの用具」に迫りたいと思います。

―何を持ちいただいたのでしょうか?
 

僕、ハンドボーラーなんですけど、
ラクロスボールを持ってきました。
これアスリートの人はみんな一個ずつぐらい持ってるんですけど、
なんでかって言うとトップになればなるほど、
セルフケアっていうのはちゃんと行ってないと、
体が持たないんですね。
家に帰って自分の体をほぐすという時に、
もってこいの道具がラクロスのボールなんです。
テニスボールと同じぐらいのサイズですね。すごい硬いです。
これをどう使うか、床に座ってふくらはぎに当てたりとか、
ふくらはぎに置いて、その上に足を置く。
あと足の裏だったりとか、
足の裏を整えるって凄い大事なことなんで。
これで体重かけるとすごいきくんですよ。
あとはお尻だったりとか背中だったり。
やっぱりピンポイントで体重をかけてほぐすことがすごく大事。

 

-足の裏のツボを刺激するって東洋的な発想だと思うのですが、
フランスの選手たちもやってる?

もちろんやってます。
足の裏を整えるって東洋的な発想かもしれないですが、
医学的に証明されてるので。
足の裏が整ってないと、他にも支障が出てきます。
例えば僕だったらアキレス腱に負担が結構かかってしまう。
足の裏を常にほぐしてないと
こっちがうまく動かなくなって負担がかかっちゃうんです。
体は全部繋がってるんで。

 

-他には?
 

サルミングのハンドボールシューズを持ってきました。
普通のインシューズっていう感じですね。
これがじゃあ何がいいかって言うと。
ハンドボールのために作られたシューズなんです。
まずグリップ力がすごいいいのと、
ハンドボールってすごい激しい動きをするので、
瞬時に方向転換ができるように。
足も痛めないようにすごいクッション性も優れていて、軽い。
これがハンドボールにおいて必需品です。

 

-普通のシューズに比べてサイドが丈夫ですね。

靴の中で足がずれちゃって、動きが全然変わってきちゃうので。
すごく考えられて作られたと思います。
これはスウェーデンの会社で、
ここ最近では日本でもすごい有名になってて。
僕の中では歴代で履いてきたあらゆるシューズで一番ですね。

 

-シューズに自分用のリクエストはしてる?

してないです、もう十分です。
僕の中で完璧なので、むしろ廃盤にしてほしくないですね。
今年始まったばかりのメーカーで、
サルミングさんは結構ド派手なデザインも出してますね。

 

-どれぐらいの頻度で変える?

半年で1足ぐらいですね。

 

-契約してるメーカー?

そうですね。

 

-個人としては世界一の選手。
一方で日本のハンドボールに関してはどんなビジョンを描いてます?

世界でも全然勝てなかったですし、
2019年の世界選手権の時は本当に一勝もできず。
7戦全敗で終わってしまったんですけど。
1月に行われた世界選手権では、24年ぶりの快挙ということで
1次リーグを突破することができたんですね。
その中で世界の強豪とも本当に良い試合ができたので、
世界の日本に対する見方っていうのを
変えることはできたんじゃないかなって思います。
もう簡単に勝てる相手じゃないぞっていう。

 

-日本代表はサッカー日本代表のようになれますかね?

そうですね、サッカーとかラグビーのように
僕達も流れに乗っていけたらなって思ってます。
やっぱりストイックに自分たちの体だけじゃなくて
メンタルも世界にできるだけ近づけて、
その中で日本の良さっていうのを長所として
常に生かしていけたらそれで勝てるようになるんじゃないですかね。

 

-日本人の武器は?

スピードだと思います。
やっぱり身長が小さい分、スピードで、
そこに精神的な強さと肉体的な強さが加われば、
どんどん間を割って入っていける。
ハンドボールで重要なことって、
一人が二人を引きつけて誰かを余らせるっていうのが
基本的な攻め方なんですけど。
日本は今までスピードはあったけどパワーがないし、
メンタルの強さもないから、まずそこまでいけないんですよ。
コンタクトが激しいスポーツなんで、
ちょっと押されるだけで崩れていいパスができないとか。
そういうところを鍛えていったら、
スピードが本当の意味でいかせるようになると思います。
「こいつ今行かせちゃったらやばい!」と思ったら
絶対もう一人寄るじゃないですか。
そこで当たられながら、いいパスを回せるようになったら
確実に1人が余るんで。
そこからはもう本当にキーパーとの一対一の駆け引きですけど、
そこまでもって行けるようになったらかなり変わって行けると思います。
この前の世界選手権でその姿勢ってのは
かなり見て取れるようになったんで楽しみです。

 

リクエスト曲は?

 You Raise Me Up / Josh Groban 

 

この曲は僕から応援してくださる身の回りの人だったりとか、
ファンの皆さんに向けてメッセージじゃないですけど、
僕がどういう思いを持ってるかを体現してくれてる歌で。
今まで本当に辛いこととか色々あったけど、
乗り越えられたのは、僕が山の頂に立てるのはみんながいてくれるから、
みんながいて支えてくれるから、
僕はここまでこれたんだよっていうのを歌ってる。
そんな歌です。

 


そんな土井レミイ杏利選手に金子がより突っ込んで聞いていくコーナー!

『金子の深堀り!』

   

世界選手権一次リーグ突破は想定以上?

想定内ですね。
出発する前にチームで掲げた目標っていうのが
一次リーグ突破。
最低目標でした。
最高目標が12位以上でした。
ただその24年ぶりっていうのは誰一人知らなかったです。
その後テレビとかメディアに24年ぶりだっていうのが報道されて
みんなで「え?そうなの?」って感じでしたね。

 

-勝てない時代が長く続いてると
勝ちを信じられない集団になりがちじゃないですか。
変わってきてますか?

僕が初めて日本代表でアジア選手権に出た時に、
その当時日本は36年ぐらい韓国に一度も勝ててなかったんです。
で、その韓国を相手にしてみて、
僕はヨーロッパでもっとすごいレベルでやってきて
「なんで?」っていう感じだったんです。
その時に36年ぶりに勝つんですよ。
そういう思いを持ってる人が少なからずチームの中にいると、
その気持ちが伝染していくんです。
当時、僕ともう一人海外でやってる人がいたので。
「勝てない気がしないんですけど」みたいな感じなんですよ。
やっぱり負け癖じゃないですけど、どうしてもそんな気持ちで続けてると、
また勝てないだろうなみたいな。
でもそれが勝てない原因の一つなんですよ。
今ではもう本当にチームも大きく成長して。
世界どこのチームを相手しても、ただ記念で試合をやるんじゃなくて、
勝ちに行くぞっていう。
ただ口で言うのは簡単だけど、本気で思って臨むっていうのは、
また別の話。
そこまで本気で勝てるって信じて、やる。
そこまでのチームになってきてるんで、本当に楽しみです。

 

-東京オリンピックの目標は?

第一目標は、一次リーグ突破。最終目標はメダルです。
世界選手権の時12位だったのは、
オリンピックに出場するチームは12チームなんですよ。
だからまずその12チームの中に入ろうっていうのが最終目標だったんです。
一次リーグ突破して一個勝ったらもう準決勝です。
別にメダル確定じゃないので、
ただ夢は大きく設定することが
チームを引き上げるきっかけになると思うんで、
メダル獲得が最終目標です。

 

-歴史が変わるかもしれませんね。

間違いなく変わると思います。
そうなることを信じて頑張ってるんで。
やっぱりまず知ってもらうっていうことが大事だし。
そこに価値があるので。
そういう風に代表で結果を残して、
少しでも取り上げられようになったら
ハンドボールの未来が変わると思います。

 

-tiktokをやってみてよかったと思われることは?

良かったことしかないですね。
今、金子さんの前でお話ししてるのも、
tiktokがなかったら多分なかったかもしれないですし。
今の時代ってアスリートだけじゃなくて、
アイドルでもそうだし、芸人さんだってそうだし。
プラスアルファ何か持ってる人の方が
やっぱり有利じゃないですか。
僕がたまたまtiktokだったというだけで。
正直自分でもここまで人気が出ると思ってなかったんですけど、
結果的にそれがあるからこそ
色んなメディアの方でも取り上げていただけるようになったので。
tiktokさまさまですね。

 

-見てる時間はどれくらい?

1日でも見てる時間は結構長いんで。
忙しい時はそんな見れないんですけど、
長いときは2〜3時間はずっと見てるんで。
見てないとトレンドっていうのについていけなくなっちゃうんで。
それを先駆けてやっていくっていう。
色んなところでパイオニアになっていくのが大事だと思ってるんで。

 

-オリンピック期間中って更新はできないですね?
オリンピック期間中はおそらくできないです。
なので、ファンの皆さんを待たせることになっちゃうんで、
ちゃんとそうなる前に説明して申し訳ないです。
投稿できませんっていうのを載せようと思ってます。

 


土井レミイ杏利選手が今でも忘れられない言葉、大きなチカラになった言葉とは?
 

「なんとかなる」

正直言っていいのかもわかんないんですけど、
自分の中で考えてみたら、
結局これが僕のベースなのかなーって思わされるぐらい。
自分でその言葉に対して、
すごく大きな力をもらってるって感覚はないんですけど、
親から常に小さい頃から「なんとかなる」って言われたんすよ。
自分はよく聞いてたし、
その言葉を意識して生きてきたことないんですけど。
でも振り返ってみると「なんとかなる」って言うのが
自分という人間のベースになってるって思うんですよね。
すごく軽く聞こえちゃうフレーズじゃないですか。
でも僕からしたら「なんとかなる」という言葉は深い。
重みのある言葉ですね。

 

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