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荒井陸選手が水球界のエースから言われた言葉

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今週のゲストは、
水球男子日本代表ポセイドンジャパンの
荒井陸選手です。
 


今回は、
荒井陸選手の『相棒』=「こだわりの用具」に迫りたいと思います。

水着しかないですよね?

そうです。水着です。

-普通の水着とは違うんですか?

違いますね。掴まれても破れにくい生地になってます。
なので、競泳の水着とかだとすぐ破けるんですけど、
水球の水着も破けることがあるんですけど、
ちょっと硬い素材になっていう感じですね。
常につかまれるので、
破けない様に生地が二重になってて破けにくい素材になってますね。

 

-掴まれたら痛いところをぎゅって握られたりする?

全然あります。めちゃくちゃ痛いですね。

 

-やり返したりする?

やられたらやり返すスタンスですね。
自分からはやらないですね。
やっぱり海外の選手とかだとやってきて
動きを止めるっていうのがあるんで、
ちょっとでもやり返さないと、なめられるというか。
「これで動き止まるんだ」って思われたくないですね。
だからやられたらやり返すっていうスタンスですね。

 

-ラフプレーが多い国は?

やっぱり旧ユーゴスラビアですね。
セルビア・モンテネグロ、クロアチアとかそこら辺の地域は、
それが「water polo(水球)」。
自覚がないんですよ。これは普通だからっていう。
日本代表チームはフェアプレーを推進して、
掴まないとかそういうスタイルで水球をしてるので、
世界的にも「クリーンな水球だねとか、面白い水球だね」
っていう風に言われるようになりましたね。

 

-在籍していたハンガリーは?

手グセが悪いですね。
やっぱりスタンディングで格闘技要素が強い国なので、
逆にイタリア、スペインになると、スピーディーな水球っていう。クリーンな水球っていうイメージが強いです。まぁイタリアはちょっとずる賢くやるんですけど、常にやるっていう感じじゃないですね。

 

-他に違いはありましたか?

一番は体の大きさですね。代表選手になるとチーム平均が2m近いんですよ。
なのでプロレスラーとやってる感じですね。
ラグビーのリーチ・マイケルさんより全員でかいんですよ。

 

-恐怖を感じませんか?

最初はあったんですね。
やられるしってのもあったんですけど、その人たちにやって、
「うわー」っという顔を見るとイェーイ!って思います。
「俺にやられてんのか?」っていう。楽しいすねそれが。

 

-通用はしている?

そうですね。
僕みたいなタイプっていうのは、
海外にいないタイプなので。
動き回って機動力がある選手って海外でも珍しいので。
なので海外の選手も結構イライラしてますね。

 

-体の小ささが得なところはあるんですか?

切り返しの攻防転換の速さとかですね。
やっぱり海外の選手は、大きいので身体を折り畳むのも遅いですし、
なのでその攻防の切り替えっていうのは、
カウンターとかにも行きやすいですね。

 

-日本人のアドバンテージにもなる?

そうですね。
本当に日本人はもカウンターが売りなので、そこで勝負してます。
僕の身長が168センチで、
日本代表の平均は178センチとか、そこのレベルですね。

 

-大きい選手の得な部分は?

やっぱり水の中から体を出すってなると、僕が手をあげるのと、
海外の選手が手をあげるのだと大分違うので、
手を上げてディフェンスをしてても、上から打ち込まれたりするんですよ。
体重も沈めあったりするので。
体重があった方がやっぱり強いので。
そういうところは、平均が198センチ、100キロぐらいなので、
アドバンテージかなって思いますけど。

 

-ハンガリーはプロ?

全員プロですね。

 

-給料はどれぐらい?

僕は1シーズンの一番最初に行っただけだったので、
日本のサラリーマンの年収ほど、もらってないぐらいだったんですけど。
トップ選手は結構もらってると思います。
一千万円とか普通にもらってると思います。
強いクラブになればなるほどリッチですし。
ハンガリーの選手はモデルとかCMとかに出て、
街に出ても声をかけられるぐらいなので、
そこはハンガリーのすごいところだなと思います。

 

-ハンガリーはお客さんも入ってる?

入ってますね。
週2で試合があったので、サポーターもいますし、
太鼓とかもバンバンバンバン叩いてますし。
もう、うるさいですね。室内のプールとかも多いんで、
審判の笛が聞こえなくなることもあるので。
大きいプールになると、観客は3〜4千人ぐらい。
ブタペストで一番でかい、ハンガリーカップとかだと
1万〜2万人ぐらい入るんじゃないですかね。
選手たちのモチベーションにもなりますし、
だからすごいなーって思います。

 

リクエスト曲は?

 吼えろ / ももいろクローバーZ 

 

僕が試合に行く前のバスで毎回聞いてる曲で、
ルーティーンにしてるんですけど、
楽天の田中将大選手も登場曲にしてる曲になります。

 


そんな荒井陸選手に金子がより突っ込んで聞いていくコーナー!

『金子の深堀り!』

   

水球のどこに魅力を感じた?

ボールゲームっていう楽しさもありますし、
水の中でやる唯一のボールゲームっていうのに惹かれましたね。
陸上のボールゲームって山ほどあるんですけど、
水の中でボールゲームするっていうのは水球しかないんです。
そこに惹かれましたね。
格闘技の要素もやっぱり激しさが迫力もあるので、
そういうところも魅力に感じたんじゃないかなっていう風に思いますね。

 

-試合中に怪我は起こる?

ラグビーとかと違って、前十字靭帯とか、
選手生命にかかわるような怪我は少ないんですけど、
鼻が折れたり、脇腹とかも僕も折れたことはありますけど。

 

-脇腹はなぜ?

膝ですね。あとは歯が折れたこともありますし。
歯は肘ですね。
それからマウスピースをつけるようになりました。
力を抜くことがないので、1試合が終わると、
2キロとか減っちゃうんで、練習でも1.5キロぐらい。

 

-食費は結構かかる?

やっぱり食費が一番お金がかかりますね。
欲しいものがあっても、
これだったらちょっと良いステーキ食べた方が良いなって思いますね。

 

 

-東京オリンピック後の事は考えてますか?

2022年に福岡で世界選手権があるので、
東京オリンピックで結果を残して、
とりあえずその福岡までしっかりと選手としてやりたいなって。
それ以降は何も考えてないですけど、
選手生活を終えても、水球に携わりたいですね。
水球をもっと広げて、いろんな人に知ってもらいたいですね。
水球を広めることができるのは、日本代表だけじゃないんで。
例えば海で、
「Beach water Polo」をやるとか。
足が付けばできるので、一般の人に体験してもらったりとか。
ビーチで水球選手がやってるのも、多分ムキムキで黒くてっていう選手がいたら、
みんな見ると思うんですよね。
男前もいたら「あ!」っていう風にもなると思うし。
なにかをきっかけに水球を知ってもらえればいいなっていう風に思いますし、
そこから子供達が「ああいう人になりたい」って思ってくれれば、
僕はそれが嬉しいので。
 
 
-結果も大事ですよね?

もちろん、メダルは絶対条件で。
その他では僕 はSNSを使ってるんで、そういうもので知ってもらって。
もし見てくれた時にそれが、
僕や水球の印象にもなるので大事にしてますね。

 

 


荒井陸選手が今でも忘れられない言葉、大きなチカラになった言葉とは?
 

「常識を疑え」

 

これはリオオリンピックに一緒に出場した、
当時エースだった竹井昂司っていう選手がいたんですけど、
その人が大学卒業する時に、僕にこれを伝えてくれて。
「なんなんだろうな」って思ったんです。
「常識を疑え」って。その人から意味も聞かなかったんですけど、
自分で考えていくうちに、自分で常識と思っている事って
意外と外に出てみると全然違ったりしてて。
プレーもそうですけど、相手が考えるセオリーではなくて、
これを一回疑って違うところを攻めてみようとか、
そういうのを考えるようになったきっかけの言葉です。
普段ある常識っていうものは、すべてが正しいかって言われると、
僕はそうではないと思ってるんで。
それを全部反論しないですけど、
自分の中で噛み砕いてっていうことを考えるきっかけになった言葉です。
無理だろっていう人もいますけど、
メダルっていうの無理だって言われることもありますけど、
そこで無理だと思ったら絶対無理なので。
そこをしっかり疑って解決していくっていう思いです。

 

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