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太田章さんが決して後ろ向きにならないシンプルな言葉

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今週のゲストは、
レスリングの元日本代表で、
ロサンゼルスとソウル・オリンピックの2大会連続で
銀メダルに輝いた太田章さんです
 

 


今回は、
太田章さんの『相棒』=「こだわりの用具」に迫りたいと思います。

-何をお持ちいただいたんですか?


オリンピックで使ったユニフォームとシューズなんですけども、
シューズはアシックスの特注品で足に合わせて作ってくれたもの。
ユニフォームはもう現在は使われてない、昔のシングルのやつなんですけどね。
肩紐がある長いパンツみたいなものなんですが、
これもロサンゼルスの時にはオリンピックのマークが日の丸の下に付いていて、
オリンピックでしか着れないのですごく大事にしましたね。

 

―これは試合前に支給される?

そうです。
シューズは、試合の直前までアシックスがくっついてきて、
試行錯誤して、試合の直前まで新しい靴を持ってきてくれました。
今日のシューズは、ソウルの時なんですけど、
アシックスのシューズは底が絶対滑らないシューズが多かったんですよ。
これは、アディダスタイプのシューズで
僕がオーダーしてそうしてもらったんですけど、
足をずらしてやると足が滑るんですよ、
アシックスだと滑らないので足払いができないんですね。
柔道をやってたんで足をかける技が多くて、
このシューズにしてもらって行ったら非常にスムーズに足が動くようになって。

 

―試合に臨むシューズは事前に馴染ませる?

アシックスのシューズはすぐに馴染みます。
幅と高さがしっかり自分の足のサイズで作ってくれてるので、
キュッと閉めた瞬間に馴染みます。

 

―どれぐらい使うんですか?

壊れない限りは使えるんですけど、練習量にもよるし。
でもオリンピックのシューズは使わないですよ。
オリンピックでしか、もったいなくて。

 

―シューズの出来自体は普段使ってるのと変わらない?

オリンピックのは、特注だからそれ一足しかない。
普段からオーダーすると、とても高くなるでしょうね。
世界選手権では全員同じ靴をポンと渡されて、
サイズだけ聞かれておしまいです。

 

―当時はアディダスが多い?

アメリカの選手は、アシックスを使ってましたけど
ヨーロッパはアディダスが多かったですね。
ヨーロッパは全部アディダスと契約して
シューズからユニフォームから全部アディダス。
ナイキは最後にちょこっときたかな。
ソウルあたりからぼちぼちな感じですかね僕は履いたことないですね。

リクエスト曲は?

 魔法 / ルークリスティ 

中学時代本当に音楽大好きで、いろんな曲を聞いたんですけど。
例えばアメリカで B面だった曲が、
日本ではB面の方が受けるよってひっくり返したのが、
「魔法」なんです。
ちゃんとヒットしてますからね。
音楽が大好きで、おふくろがそういうの好きになりなさいって言ったんですね。
僕は毎週ラジオで流れてくるビルボードとかのリストを書いてましたよ。
ノートに日記みたいに。
僕は秋田商業高校の生徒会長だったんです。
プロレスリングでインターハイ優勝して生徒会長として文化祭を盛り上げたり。
みんなを楽しませてまとめていくの好きでしたね。

 


そんな太田章さんに金子がより突っ込んで聞いていくコーナー!

『金子の深堀り!』

   

ソウルでの目標は?

せっかく取った銀メダルも
ロサンゼルスの時には傷つけられてしまったような気持ちがあったので、
メダルに手が届けばいいなと思って行ってましたけど、
そんな簡単なもんじゃないんでね。
ソビエトの選手も強いですし。
本当に運よく決勝までいけたもんですから、
特に準決勝の試合はあばらが折れてて。
その状態でアメリカの選手に8-0で負けてて。
そこで相手を巴投げ一発。巴投げってね肩がつきますよね。
でもそれを上手い具合にゴロンと相手をひっくり返して押さえ込んで逆転勝ち。

 

―諦めの気持ちなかったですか?

可能性があるとしたらフォール勝ちしかなかったんで。
ちょうどうまく罠にはまってくれたなと思いましたけどね。
0-8でやられてたんですけど、
そのやられ方が全て全部同じ技で、
単調な攻撃でやられてたので、罠を作ったって言う感じですね。

 

―肋骨はどの段階で折れていたんですか?

3回戦ですね。
ぐるぐる巻きにして。
あの準決勝で勝った瞬間に痛みは少しなくなった気がしましたよ。
でも勝った瞬間両手上げてましたからね(笑)

 

―決勝は?

ボロボロですから。
手も膝もテーピングでぐるぐる巻き。
あばらもぐるぐる巻き。半月板もない。
一回戦から頭突きとかで顔中腫れてるんですよ。
そして決勝戦がソビエトの選手ですから。
とにかく若いし力もあって、
相手も人間だからひょっとしたら…と思ったんですけど
手をつけられないぐらい16対0。実力差ですね。

 

―同じ銀メダルでもロスとは違いますか?

全然違いますね。
ロスの銀メダルはホワイトシルバーみたいだったんですけど、
ソウルの銀メダルは、いぶし銀でした。
モスクワのボイコットがあってこんな長くやってる。
レスリングの世界には3回連続オリンピックに出たのが
7人ぐらいいるんですよ。
4回連続で代表になった選手は一人もいなかったんです。
その挑戦をするだけでもいいんじゃないかと。
ロマンを持ってやろうと。

 


太田章さんが今でも忘れられない言葉、大きなチカラになった言葉とは?
 

「ポジティブシンキング」

 

常にやっぱり楽天的な感覚がありますよね。
悩んで云々するよりはとにかく前に出て。
怪我しても、これは休めと言ってくれてると。
休むことがマイナスにならないように休むことで、
勝利に繋がっていくと。
嫌なことを考えて不吉な予感と思うとマイナスな方向に行くんですよね。

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