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永里優季選手の挑戦を後押ししてくれた言葉

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今週のゲストは、
元・なでしこジャパンで、
2021年はアメリカ女子プロリーグNWSL
レーシング・ルイビルに所属する
永里優季選手です。

 


今回は、
永里優季選手の『相棒』=「こだわりの用具」に迫りたいと思います。

-何をお持ちいただいたんですか?
 

最近相棒になったんですけど、一本下駄です。
家にいる時に、スリッパ代わりとして履いてるんですよ。
これを履いて歩くことによって、バランスを取る、
ちょうど体の中心にあるじゃないですか足が。
これで歩くことによってその中心線が整っていくっていう意味で履いてます。

 

-履くのは大変?

そんなことないですよ。
ただ止まってるのが難しいので、
ずっと動き続けてなきゃいけないっていうのあります。

 

-いつ頃から?

2、3年ぐらい前ですね。
誰かのインスタを見てた時に、
これを履いてけん玉をやってた人がいたんですよ。
これなんかトレーニングに良さそうだなって思って。
一本下駄とけん玉をセットで買ったんです。

 

-効果は感じる?

ちょっとバランスが崩れたなって自分で自覚した時に、
これを履いて生活したりだとか。
これを履きながら、バランスが不安定なので違うことをやって。
マルチタスク能力を鍛えたりとか。
けん玉がその一つなんですけど。両手でけん玉やるんですよ。

 

-もう一つが足の指を広げるもの?
 

これ「足指元気君」って言うんです。
私が名前をつけたんじゃないですよ(笑)
サッカー選手って、足の指をちゃんと使えるようにすることが、
すごく重要で、足の指が機能してこなくなると、
他の部分も機能しなくなってしまう。

 

-足の指って大事なんですか?

なんか自分の体というか、人間の体に興味を持つようになって。
指から結構繋がってることが、ものすごく多いことに気付いたんですよ。
お世話になってる中西哲生さんだったりとか、
トレーナーの方も「足の指がものすごく大事だ」
っていうことをおっしゃっていたので。
どうしても靴とか履いてると縮まっちゃうので、
寝る前でも朝起きた時でもいいから広げてあげる。

 

-どんな影響が?

ターンの時とかもそうですし、
細かいボールを扱う技術の精度も上がっていきます。
みんなやった方がいいと思います。

 

-スパイクのこだわりは?

まずは伸びない皮。やっぱずっと同じフィットした状態で、
できるだけ長くそれを履きたいっていうのがあるので。

 

-大体どれくらい?

3ヶ月くらい。
もう3ヶ月くらい使うと結構人工とかでも変わってきちゃうんですよね。
なのでそこが結構ギリギリラインですね。

 

-重さにこだわりは?

できるだけ軽いスパイクですけど、
少しかかとの方がちょっと重たいスパイクが結構好きだったりします。
かかとから足首にかけてのナイキのスパイクが出てるんですけど、
あれが大好きで。
あのホールド感がものすごく好きです。

 

リクエスト曲は?

  Higher  / lecca 

大学時代だったと思うんですけれども、
ちょうど海外に行きたい思いが出てきた頃、
自分を奮い立たせるためにこの曲をよく聴いてたんですね。

 

-試合前に必ず聞く曲は?

ないですね。ロッカールームはギターアンプが置かれてて、
みんなが音楽つないで爆音で流れているので、
自分の音楽を聴いてる余裕はないんです。
私は歌える曲がいいんですよ。
車の中で一人で歌いますね。

 


そんな永里優季選手に金子がより突っ込んで聞いていくコーナー!

『金子の深堀り!』

   

WEリーグではどんなことを?

選手会をまず発足しなきゃいけないっていうことになって、
まだ女子選手の選手会がなかったんですね。
プロリーグを発足するにあたって、
それを立ち上げようっていうことでその立ち上げメンバーの一人として入って。
各クラブの選手達と連携を取りながら、
いろんな情報をシェアしていく役割をやってます。

 

-例えばドイツやアメリカの所属する選手には
 車が支給されなきゃいけないみたいなルールが日本にはないですよね?

全くないですよね。でも設定してあげるべきだと思います。
これから安定したキャリアを女性選手も築いていけるってことを
WEリーグは証明していかないといけない責任はあると思うので。
給料の部分ではないところも含めてちゃんとサポートしてあげて。
福利厚生含めてですね。
選手が長い期間、ちゃんとキャリアを積み重ねてあげられるような
サポートってのは多分これから必要になってくると思います。

 

-車を提供できるようになるためにはどうしたらいいんでしょうか?

リーグがそれこそクラブに対して、
車のスポンサーを必ずつけなければいけないっていうルールを設定するとか。
そうしなければWEリーグ参入の資格は得られないとか、
そういった細かいルール設定っていうのはものすごく必要になってくるのかな。
やらなきゃいけないことは、ものすごく多いと思います。
手探りでやってる状態で、走り出していかないと
課題が見えて来ないっていう場合もあるとは思うので。
始まる前も重要なんですけど、
始まってから課題をできるだけ早く解決していくスピード感も多分大事だと思います。

 

-東京オリンピック、いまのなでしこジャパンはどうご覧になりますか?

最近試合が全くないので…。
どうなってるんだろっていう感じですけれども。

 

-後輩たちは不安がってないですか?

ちらちらといろんな声は聞いたりはします。
同世代でも中に入って頑張ってる選手もいるので。

 

-世界における日本の立ち位置は?

世界のトップ3、4に勝つのは
ものすごく厳しい現状にあると思うんですけど、
日本の世界ランクもやっぱり落ちてますし。
それが多分実力を表してるなって思いますし。
世界のレベルがまず上がっている。
女子の場合は結構、欧米の選手がフィジカルに任せたサッカーを
している国が多かったんですけれども、
それがもうガラッと変わって、
ものすごく技術の高い選手も増えてきましたし、
戦術的にも男子のように戦う国も増えてきたので。
そうなってくると、じゃあ日本はなにで違いを見せて
優位に戦うのかってところが、
今の課題なのではないかなっていう風に思います。

 

-日本の武器は?

おそらく日本人ってものすごく考える力は高いと思うんですよ。
それを人と合わせていく。
結構文化的にも人と合わせて何かをやっていく
「あうんの呼吸」っていう言葉もある通り。
そういった見えないところでつながる力ってのは
多分ものすごく強いと思うんですよ。
連携っていうのを他の国よりも高めやすい。
そこを徹底的に極めていって、
プラス技術力は高いわけですから
その技術をさらに世界のトップレベルを相手にした時にでも
通用するような技術にアップデートしていく。
あとは身体能力でどうしても劣ってしまう。
その差がなんかものすごく離れてしまったように見えるので、
単純に走る能力であったりだとか、
体をぶつける能力、競り勝つ能力だったりだとか、
個人のレベルをもっと上げていかないと
グループとしてのレベルも上がっていかないと思うので。

 

-バレーボール選手は背の高い選手もいるのに、サッカーはいませんよね?

多分大きい選手はそっちに流れているような気がします。
でも国内リーグを見てると結構体格が結局がっちりしてて、
身体能力も高い選手いるなーっていう風に思うんですよ。
ただ代表に入ってないだけで。
やっぱり身長と体格がないと世界を相手に戦えないので。
小さくても大野忍だったり、宮間あやだったら、
ある程度がっつり体幹がしっかりした選手を使うだとか、
そういうの多分していかないと、本当にワールドカップ、
オリンピックで優勝するっていうことを目標にした時に戦えないし、
勝てないっていう結果になってしまうんじゃないかなっていう風に思います。

 

-日本の指導者って体格で勝つのが卑怯みたいな言い方をすることもありますよね

あったような気もしますね。
大きいって生まれもったものだから、
身長ってやっぱり遺伝的な要素は大きいので。
その能力を最大限活かしてあげられる指導者がもっと必要だと思うんですね。

 


永里優季選手が今でも忘れられない言葉、大きなチカラになった言葉とは?
 

世の人は我を何とも言わば言え 我なす事は我のみぞ知る

これはいつだったか忘れたんですけど、
たぶん学生時代だったと思うんですけれど。
ものすごく多分こだわりの強い遺伝子を持ってると思うんです。
それは幼い頃から感じていて。
兄妹がいる環境で育ったので、必然的に常に比較される環境でずっといたので。
それがどうしても嫌で。人に比べられる、兄妹の中で比べられる。
それがどうしても苦痛で。
やったこともない人、自分の人生を歩んだこともない人に
あーだこーだ言われることに対して、ものすごく腹を立てていて。
「お前やったことないのに何でそんな事が言えるんだよ!」って
イライラしてました。
この言葉に出会って、自分がやった事は自分だけが知れる。
だからこそ新しいことに挑戦していくってことは
そこに知る喜びがあることだし、
それは経験した自分しか知れないからっていう意味で、
この言葉がさらに挑戦し続けていくことを後押ししてくれました。
他人の評価に惑わされずに他人に何を言われようと
やってるのは自分なんだから。
自分が知っていくことに対して他人にとやかく言われる筋合いはないです。

 

-もうそういう時代は終わった?

終わりました!さよならしました(笑)

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