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高橋礼華さんが怪我で悩んでいた高校時代に大事だと気がついた言葉

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今回のゲストは、
リオ・オリンピックのバドミントン女子ダブルスで金メダルを獲得、
8月に現役を引退された、
“タカマツペア”の高橋礼華さんです!
 

 


     

-リオ五輪の決勝は準決勝で中国ペア打ち破ったデンマークペアでした。

何回も対戦してるんですけど、見ての通り身長が大きすぎて…。
それまでは2014、2015とかにやっと勝ち始めたみたいな。
全然勝てなくて、初めてやった時は半分くらいで負けたので。
その当時30歳と32歳とかで、
やっぱ身長が大きいから凄いプレッシャーがあるので、パワーも凄いし。
あのペアとやるときはすごく頭を使うので、
絶対決勝ではやりたくない相手だなって。
体的にもプレッシャーかかるし、
今までこっちも向かっていけるペアなんだけど怖いっていうのがあったんで、
デンマークペアとは決勝ではちょっとあんまり対戦したくないな。
しかもノってるし。

 

-劣勢だった?

でもなんか変に落ち着いて試合運び出来たような気がしますけどね。
1セット目負けても、これでやばいとかっていうのは全然なかったです。
私たち結構スロースターターなので、
1セット目、結構負ける事が多いんですよ。
2セット目競って勝って、3セット目でバンって勝つみたいなのが多かったんで。
相手が疲れてる時に自分たちが仕留めるみたいなのが結構好き。
まぁ好きって言うとすごいドSみたいになるんですけど(笑)
1
セット目勝っちゃったら、2セット目ちょっと力んじゃうと思います。
後がない方が楽しい。本当勝ったから言えるかもしれないですけど。

 

-2セット目はあっさりでした。

そうですね。意外と相手が最初に意識しすぎたのか、
最初1セット目飛ばしすぎたのか、
ちょっと落ちてたので行こうみたいなはありましたね。

 

-ファイナルは気持ちの面で優位に立っていた?

いや、優位に立ってるかどうかは分かんないですけど、
あと1セットで私のオリンピック終わっちゃうって思ってたんで(笑)
とりあえず出し切ろうって。ここまできたらもう技術とかじゃないから。
あと1セットで私のオリンピック人生終わるって思ったら頑張りませんか?

 

-私の人生これで終わりだと思ったら、固くなっておかしくならない?

え〜?私は逆に見たこともないくらいの自分出してやろうって思いますね。
っていうぐらい、松友もそうですけどお互い練習してきたから。
金取りたいっていうとかじゃなかったですね、
決勝は。多分金メダルのことを忘れてました。

 

-16対16から3つ連取されて16対19に。
ここで僕は「よく頑張った、感動をありがとう」って
すごい日本人的な諦めモードに入ってましたが、
高橋さんは?(※あと2ポイントで敗戦)

伊調さんの試合を、前日にテレビで見ていたので、
私もここで逆転して勝てたら「伊調さんみたいになれる」って。
オリンピックでここから大逆転して勝ったらウチらヒーローじゃんみたいな。
オリンピックなんで私も頑張れたんですよ、多分。
私がお客さんでも「ちょっと厳しいなあ」って思う。
頑張れとは思うけど厳しいんじゃないかって思います。

 

-そこから1ポイントを返したあとの心境は?

そこでデンマークペアの表情を見た時に、
なんかちょっと苦笑いというか、
私は「あ、顔がひきつってる」って思ったんですよ。
いつもは逆なんですよね。
左利きの長身の方が、結構引いたりとかしてくれるんですけど、
今回逆だったんで。あこっちか見たいな。

 

-さらに1ポイント奪って(18-19)でしたが、表情に変化がなかったんですよね。

冷静でしたね。とりあえず相手の顔が引きつってるから、
ここは止めないでいこうみたいな。
でも、周りの友達からは18-19くらいで私の顔が映った時に、
なんかこれいける気がするって思ったって言われましたね。
勝ったら金メダルっていうことを忘れてて、
私がやりたかったのは、
これで逆転したら伊調さんみたいなヒーローになれるって事と、
とりあえず1点ずつ取っていったら、相手がどういう顔になるのかなみたいな(笑)
そんな感じでやってました。
あと、前衛の相方(松友選手)が16-19からすごい冴えていたので、
任せておこうって。
私はサーブだけしっかり入れてつなげようっていう風に思ってました。

 

-追いついた時の心境は?

次、1点取られたら負けそうな気がして。
まずこの1点を先にこっちがとってプレッシャーを与えて、
試合展開した方がいいって思ったので。
これは松友にも話したわけでもなく、
ただ自分たちはサーブはロングでいい?ショートいい?とだけ話して。
変に色々話しすぎると絶対訳分かんなくなって緊張してきちゃうと思ったので。
私も自分で「よしあと1点だけ頑張ろう」ということだけ考えてました。

 

-1点取った時の心境は?

21点取れると思わなかったので、20オールになることを考えて試合してました。
1点取られることを考えたんですよ。
とりあえず20点を取ってるから、まぁいいや1点ミスしてもじゃないですけど、
この1点は大事にしようじゃなくて、
この1点は相手にとられる気持ちでって思ったらネットにかけてくれたので、
何が起こったかちょっとよくわかんなかったです。
想定外すぎてびっくりしました。なんかわけわかんなくて倒れちゃいました。
もっといいポーズあったのに(笑)

 

-日本に帰ってきたら人生変わってました?

変わってましたね。終わった後にすごい LINEが入ってて。
いろんな方が見て下さってて。全然知らない人とかにも街で声かけられるし。
追いかけられたりとか(笑)やっぱ二人でいるとすぐバレるみたいで。
帰ってきた日も2人で食事行ってたら、
高校生の野球やってる人に追いかけられたりとか。
そういうのもあって
「あー、オリンピックってすごいところだったんだ」って思いました。

 
リクエスト曲は?

出航さ!~Sail Out For Someone~ / E-girls

歌詞がすごくよくて。リオの前にすごく聞いてて、
歌詞に「他の人が見れない景色 もうすぐ目の前に広がる」みたいな、
そういうのがあって。
まさに私「今からそれだ!」と思って。
それはリオの前にすごく聞いてました。

 


そんな高橋礼華さんに、金子がより突っ込んで聞いていくコーナー!

『金子の深堀り!』

 

ここでは、高橋礼華さんの『相棒』=「こだわりの用具」に迫りたいと思います

本来であれば、前のコーナーで高橋さんのこだわりの用具について
お伺いするところだったのですが、
決勝戦が長引いてしまいましたのでここでギアについてお伺いします!

リオの時に友達に作ってもらった、星のピアスと星のゴム。
私、星がすごく好きで。
ネイルとかにも大事な試合の前には、
絶対左の真ん中の指にゴールドの星を入れるって決めてるんですよ。
というぐらい星がすごい好きで。だからリオの時も星づくしで行きました。

 

-バドミントンに影響は?

私のテンションの上がり具合が(笑)
げん担ぎ的なやつですね。
私これやっとかないと負けちゃうって思っちゃうタイプなんで。
星忘れたりとかしたらもうありえないです。
私、おかしいんですよね(笑)
結構、金メダリストだから色々こだわりがあったりとか、
特別なトレーニングしてるって思われるんですけど、
私ほんとそういうのなくて。

 

-なぜ高校2年生の高橋さんは松友さんとコンビを組んだんですか?

先生が組ませたんですけど、ちょうどその時に3年生が引退して、
次の新人戦からパートナーが変わるみたいなのが学校内であって。
普通だったら「誰と誰が組むっぽいよ」みたいな噂が入ってくるんですけど、
それもなくて。本当に「誰と組むんだろう」って思ってて。
普通だったらその発表の前に、そのペアで練習したりとかあるんですけど、
全然、松友とも組んでなかったし。
当時私も松友もシングルスがメインだったので。
発表の時にネームプレートがどんどん貼られて、
「私、全然来ないなぁ」と思ってて。最終的に余ってたのが私と松友。
「え?なんで私と松友?」みたいな感じになりましたね。
予想外すぎて。

 

-初めて組んで試合をやった時は?

ダブルスがどんなものかも全然分かってなかったんですけど、
松友と組む事によって役割分担がはっきりしていて。
組んだ時には「しっくり来るな」って思いました。
ラケットもぶつかったりとか全然しなくって、初めて組んだのに。
でも勝てないんですけどダブルスって楽しいみたいな。

 

-最初は勝てなかった?

全然勝てなかったですね。
チームの中で練習試合とかでもダブルスだけやってるペアに負けたりとか、
シングルス同士で組んだペアに負けたりとか。
でも、なんか本番で勝っちゃうんですよね。
私と松友、二人とも本番に強いタイプだったのか、
わかんないんですけど(笑)。
県大会とかインターハイになると勝てたりとか。
青森山田高校とかもすごくバドミントンが強くて、
東北では全然勝てなかったんですけど、インターハイでは勝つみたいな。

 

-嫌なペアですね(笑)

それ、相手にもめっちゃ言われましたね(笑)。
私も「東北で勝てなくて全国で勝つんだろう」って思ってました。

 


そんな高橋礼華さんが今でも忘れられない言葉、大きなチカラになった言葉とは?

「ポジティブ」

中一の時にヘルニアになって3ヶ月位バドミントンができなくなった時があって。
その時、ウルスラに入ってすぐに怪我をしてしまって、
周りはどんどん練習して、ついていけているのに、
私はついていけないみたいな時があって。
でも、それで下を向いててもいいことなんかないし。
泣いたりもしたんですけど、泣いてても誰も助けてくれるわけじゃないし。
それで腰が治るんだったら泣くけど、
ずっと泣いてて気持ちが下向きだったら
治るもんも治らないんじゃないかって思い始めて。
なんかすべてを前向きに捉えようって思い始めました。
ウルスラに行ってから。
松友も、負けたりしたら結構引きずったりするタイプだったんで。
私もその日は落ち込むけど、次の日までそれを持っていくと、
練習も楽しくないし。
やっぱり忘れることも大事だなって思うので、
何事も前向きにとらえた方がいいんじゃないかなって私は思います。

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