今回のゲストは、
去年10月、急性白血病から、
およそ3年7か月ぶりにカムバックを果たした
サッカーJ2、アルビレックス新潟の早川史哉選手です。
−サッカー選手にとってギアといえばこれしかないというものですね?
そうですね。
−アシックス「DSライト X-FLY」特徴は?
ものすごくタッチがしやすくて、軽い。
動きやすいです。
−こだわりの部分は?
紐にこだわっています。
これ、純正の紐ではないんです。
綿100%でしっかり足をホールドしてくれるんです。
この紐を試してから、全然ホールド感が違って、
足と一体になってくれる感じです。
−どのくらいの頻度で換えるんですか?
1か月に1回くらいで交換しますね。
切れはしないんですけど、伸びちゃうんです。
それによって締まりにくくなったり、
捻挫とかにも繋がるので。
−最近、裏のポイントは取替式と固定式がありますが?
僕は後ろの選手なので、
滑って固定式を履いていると「やっぱり」って言われるので、
取替式を履いていますね。
固定だったら怒られるじゃないですか、
でも、取替だったら納得して貰えるというか。
勝手なイメージかも知れないですけどね。
−中田英寿さんは、途中から一切取替式を履かなくなったんですよ。
2001年の日本対フランスで、土砂降りの中、
0対5で大敗した「サンドニの悲劇」。
中田さんも含めて、日本の選手は滑って転びまくったんですが、
ジダンが固定式を履いていて、全く滑っていない。
つまりは体幹だと。
体幹を意識するためにも取替式は履かないとなったんです。
−人生で忘れられないスパイクを一つ挙げるとしたら?
小学生の時に親父が買ってきた
umbroのスパイクですかね。
お父さんは野球をやっていたんですけど。
自信を持って買ってきて。
周りはアディダスの天然革のスパイクを履いていて、
かっこいいなぁとは思っていたんですけど、
そんなに変わらないよなって思って履いていました。
−リクエスト曲は?
槇原敬之さんの「超えろ。」です。
この曲は、僕がリハビリを開始したときから聞くようになって。
自分の限界を超えろとか、
先駆者になりたかったら思い続ければいいんだって歌詞があって。
僕自身もう一回サッカー選手に戻ろうって中で、
この歌詞がとても励みになりました。
そんな早川史哉選手に、金子がより突っ込んで聞いていくコーナー!
『金子の深堀り!』
-アルビレックス新潟、去年は10位、今シーズンの課題は?
最少失点で試合を進めることと、
レオナルドが得点王になりましたけど、
ある一人の選手でなくて、
色んな選手が得点できればいいのかなと。
-カンバックしてからJ2で8試合に出場されました、
J2の舞台はいかがでしたか?
いままで経験したことのない難しさ。
荒削りな選手が多いけど、
あるものについてはものすごく特徴があったりして、
予想外のことが多くて、安心できない、
色んなことに意識を向けないと行けないですね。
-クラブの規模や歴史を考えるとJ2にいちゃいけないチームですよね?
僕も小さい頃J2 からJ1に上がるのを見ていますし。
今年は覚悟を持って戦って行きますし、
シーズンの最後には、新潟に関わるみなさんと
笑顔で終われたらいいのかなと。
-早川選手個人としては?
リーグ戦初ゴールというか、
プロ初ゴールを決めたいなと。
もともと前線の選手だったので、
アシストより、
点を取りたいなというこだわりがありますね。
-生きる糧になっているものはなんですか?
みんなと楽しい時間を過ごせることが糧になっています。
病気を経験して、人として大きくなったなとは思います。
周りの人の想いを共有させてもらったので。
成長させてもらったなと思いますね。
-海外で活躍する同期のライバル、
南野拓実選手、中島翔哉選手に対する思いは?
ものすごく嬉しいですし、
彼らの活躍も僕の頑張りにつながっています。
僕がやり続けた先に、
拓実と一緒にプレーできるチャンスもあると思うので。
サッカー選手として限界を見るつもりは無いですし、
常に明るい未来に進みたいと思っているので。
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早川選手の著書
「そして歩き出す サッカーと白血病と僕の日常」好評発売中
徳間書店より、1,650円(税込)
急性白血病を患い、3年7カ月を経て
プロのピッチに戻ってきた早川史哉選手の、
ありのままの日常を綴った珠玉の一冊です。
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そんな早川史哉選手が今でも忘れられない言葉、大きなチカラになった言葉とは?
『自分に期待しろ』
筑波大学1年の時、風間八宏監督に言われた言葉です。
風間さんが常にこの言葉を言っていたんです。
全国から選手が集まって来る中で、
僕は自信が無かったんです。
4年生たちとやると、通用しないし、
自分が穴になってるなっていうのを感じてて。
そんな中で、風間さんが「自分に期待しろ」と。
その言葉を聞いて、自分はやれるんだって思わないと、
何も始まらないなと。
その中で、自分が出来る最善を尽くさないといけないなと
思うようになりました。
闘病中も自分に出来る最善を尽くそうと。
自分がプロとして戻ってくるんだという、
自分自身の可能性に期待すると。
ものすごく大きな言葉でしたね。