今回のゲストは、
東洋大学陸上部・酒井俊幸監督です。
−お持ちいただいたのは、長距離ファンにはお馴染みですね、
「ナイキ ヴェイパーフライ ネクスト」、東洋大学の選手はみんなこれですか?
そうですね。
個人に委ねていますので、
これに決まっているわけではないんですが、
Nikeのシューズを履く子が多いですね。
−価格2万9000円。大体どのくらいで履き潰すんでしょうか?
実は、走行距離がある程度決まっているんです。
中のウレタンが消耗して、反発が無くなるので、
自分の走行距離に合わせて使用期限を決めるんですが、
いつも同じシューズではなくて、
ランナーはシューズを使い分けるんですね。
−ということは、選手は、何足も「ヴェイパーフライ」を持っているんですか?
「ヴェイパーフライ」だけじゃなくて、
「ズームフライ」とか、Nikeに他に種類がありますから、
芝生はこのシューズ、アスファルトはこのシューズ、
30キロはこのシューズと、使い分けますね。
−アッパー部分(甲のところ)の素材も独特ですよね?
薄くて透けるんですよね。
通気性もいいので蒸れません。
だからマメもできにくいです。
それでいて雨は通しません。
−足形は日本人に合わせているわけではない?
世界共通ですね。
世界記録も日本記録もこのシューズで作られました。
−リクエスト曲は?
いきものがかりの「心の花を咲かせよう」です。
すごく歌詞が好きです。
以前、妻とマネージャーが箱根駅伝の前に
プロモーションのビデオを自分たちで見るために作ったんです。
その時に使った曲です。
自分たちモチベーションを上げる為のビデオですね。
設楽兄弟が4年生の時だったんですが、
その時の箱根駅伝は勝ちました。
そんな酒井俊幸監督に、金子がより突っ込んで聞いていくコーナー!
『金子の深堀り!』
-過去優勝された時の3日前はどんな感じですか?
優勝できるときは落ち着いていましたね。
これは大丈夫だなと思っているときは、勝っていますね。
-全日本大学駅伝では、誤算もあったとおっしゃっていましたが、
箱根駅伝は全日本大学駅伝とは別物ですか?
走る距離が違いますので、山もありますし、
全く別物ですね。
-巷では、全日本を制した東海大学が強いとの噂ですが?
強いです。優勝候補の筆頭ですね。
東洋大学は、常にアグレッシブにどこかで見せ場を作ろうと
そういう気持ちでいつもレースに臨みます。
もちろん、優勝するつもりでスタートラインに立ちます。
-あれだけ区間が長いと予想外のアクシデント起きただけで、
1年間の努力が水泡に帰す、恐ろしい大会ですよね?
10人コンディションがよくて走り通すって非常に難しいです。
持ちタイムがいいから強いかというとそうでは無いんですね。
どのチームにも、襷が途切れる可能性、
アクシデントが起きる可能性はあります。
-大会前眠れるものですか?
風邪もひけないので、私は寝ます。
大会を終えて気が抜けると寝込むこともありますね。
箱根の当日は絶好調ですね!
-大晦日、元日はどんな過ごし方を?
静かに、普通に過ごしますね。
それが選手の緊張を和らげますので。
学生たちは、笑いながら食事をして年越ししますね。
元日は、卒業生がニューイヤー駅伝で活躍していますので、
それで勇気もらいますね。
-箱根駅伝に向けての意気込みをお願いします。
前回は、往路優勝で総合3位という成績でした、
次戦は、総合優勝を目標に臨みたいと思います。
この1年間、選手たちが積み上げてきた努力を
しっかり出せるようにものを挑んでいきたいと思います。
ご声援よろしくお願いします。
************************************
酒井俊幸監督 著書「怯まず前へ」好評発売中!
ポプラ社より 1,650円(本体1,500円)
「若き知将」が実践する常に結果を出し続けるチームと強い心の作り方
https://www.poplar.co.jp/book/search/result/archive/8008222.html
*************************************
そんな酒井俊幸監督が今でも忘れられない言葉、大きなチカラになった言葉とは?
『その1秒をけずり出せ』
2011年、第87回の箱根駅伝で、
早稲田大学に21秒差で敗れたときですね。
この敗戦を無駄にしたくない、
チームを改革するものにしたかったんです。
チームスピリッツを体現できる言葉が欲しい。
そうした中、部員たちひとりひとりと話す中で、
「自分が1秒頑張っていれば…」
そんな言葉が多く出たんですね。
チームに対して1秒を大事にできる努力をしていこうよと。
“その”は、人や場面を想定していて、
日常生活から思い浮かべることを想定して、
このフレーズを作り出しました。
その舞台に行くまでの努力、
削る努力をしっかりやらないといけないということですね。
選手たちの心に刻まれているのかなと思います。