今回のゲストは、前回に引き続きバルセロナ五輪で金メダル、
アトランタ五輪で銀メダルを獲得した柔道家”平成の三四郎”こと古賀稔彦さんです!
今回は、古賀さんの『相棒』=「こだわりの用具・アイテム」に迫りたいと思います。
柔道に道具を使うというイメージはありませんが、果たして古賀さんの相棒とは?
私は映画の『ロッキー』のビデオテープですね。
現役時代、勝負をするときに必要なものとして持っていました。
映画『ロッキー』のビデオテープが古賀さんにとってなぜ必要だったのか?
当時、講堂学舎の寮に入った古賀さんは、朝早く起きて学校に行き、
そして柔道の練習をするという生活が、とても辛かったという。
そんなある日、
古賀さんの兄・元博さんに連れて行ってもらった映画館で観た作品が「ロッキー」だった。
映画「ロッキー」は、無名のボクサー「ロッキー」がトレーニングに励み、
世界チャンピオンになるというサクセスストーリー。
特に印象的なシーンはロッキーが階段を駆け上ってトレーニングをする姿。
実は小学生の頃、古賀さんは父と兄の3人で、
地元の神社の階段150段を7往復駆け上るというトレーニングをしていた。
田舎から、柔道の世界チャンピオンになるために東京に出てきた古賀さんは、
無名のボクサー、ロッキーが世界チャンピオンを目指してトレーニングする姿と自分を重ねて、
試合前は映画「ロッキー」を見て自分を鼓舞させ、
トレーニングの時は「ロッキーのテーマソング」を聴いて気合を入れていたという。
そして、ロッキーと言えば、生卵のあのシーン・・・
「あとロッキーの真似をして、生卵を飲んだんですけど、
喉が弱いんですかね。すぐに吐いちゃいました(笑)」
「ロッキー」への熱い想いを語った古賀さんが大きなチカラになった言葉とは?
『今まで応援させてもらってありがとうございました。』
柔道の現役時代、バルセロナ五輪で金メダルを獲得したあと、
オリンピック直前に痛めたケガのため休業する事に。
ケガから復帰し、階級も71kg級から78㎏級に代えて大会に臨んだが、
準決勝で敗退し、結果は3位。
ケガ以前の「古賀稔彦」なら考えられない結果だった。
自分の思うような柔道が出来なくなり、周囲からは「古賀は終わった」という声がささやかれ、
とうとう引退を決意した古賀さん。
公式に発表する前に、両親に報告しようと実家へ電話をかけると、電話に出たのは母だった。
「俺、もう引退するわ」
そう告げた古賀さんはその後の母の一言が今でも忘れられないという。
『今まで応援させてもらってありがとうございました。』
その言葉を聞いてハッとしたという古賀さん。
「こんな言葉をもらうほど、俺はそこまでの努力はしているのか」
なんども自問自答したあと、再び母へ連絡した。
「やっぱり俺、もう一回挑戦するよ。」
それからは「自分に嘘のない努力」「ありがとうと言われる事にふさわしい努力」をしよう、
そう思うようになったという。
自分のピークはとうに過ぎたと思っていた古賀さんだったが、
その一言がきっかけで「第二の柔道人生」をがスタート。
後に出場したアトランタ五輪では、銀メダルを獲得した。
次回の放送は
12月10日(日)の21時30分から!
ゲストは、2008年北京五輪、2012年ロンドン五輪
競泳、背泳ぎ・自由形女子日本代表で活躍された伊藤華英(いとう・はなえ)さんです。
お楽しみに!