音楽への造詣が深いミッツ・マングローブが、

毎週様々なテーマと共に７０年代・８０年代・９０年代の音楽を

ミッツ・マングローブ自身の解釈でお届けしていく番組『ミッツ・ザ・コレクション』。

第１８８回目のテーマは『年またぎのヒット曲』。

早いもので、今年ももうすぐ終わり。

この番組も、今回が今年最後の放送になります。

ということで今回は、「年をまたいでヒットした曲」を特集しました。

まず１曲目は、都はるみさんで「北の宿から」。

この曲、発売されたのは１９７５年１２月でした。

はるみさんは暮れに出したばかりのこの曲を、

その年の紅白歌合戦で歌っています。（紅白で新曲を歌うのは異例）

その効果もあったのか、年が明けてからジワジワとチャートを上昇。

発売から１年経った１９７６年１２月、ついにオリコン１位に輝き、

日本レコード大賞を受賞しました。

その年の紅白でも、はるみさんは２年連続でこの曲を歌い、

１９７７年までヒットは継続。実に３年越しのヒットとなりました。

２曲目は、中島みゆきさんで「わかれうた」。

こちらは１９７７年９月に発売。

研ナオコさんに「あばよ」、桜田淳子さんに「しあわせ芝居」を書いて

ソングライターとして注目されていたみゆきさんは、

この「わかれうた」で１９７７年１２月、初のオリコン１位に輝きます。

発売翌年の１９７８年になっても売れ続け、

この年の年間売り上げ１０位にランクインしています。

３曲目は、小林明子さんで「恋におちて -Fall in love-」。

１９８５年８月発売。

この曲はＴＢＳ系のドラマ『金曜日の妻たちへⅢ・恋におちて』の

主題歌になりヒットしました。作詞は湯川れい子さん。

作曲は小林明子さん自身です。

もともと他の歌手のために書いた曲が、その歌手が引退したため

宙に浮いてしまい、巡りめぐってドラマ主題歌に採用。

自分で歌って大ヒットし、しかもロングセラーになりました。

年をまたいで売れたため、オリコンでは１９８５年の年間３位、

１９８６年にも年間６位という記録を作っています。

４曲目は、光GENJIで「ガラスの十代」。

１９８７年１１月発売、ローラースケートに乗りながら歌って

一大ブームを巻き起こしました。

作詞・作曲はチャゲ＆飛鳥の、飛鳥涼さん。

デビュー曲「STARLIGHT」に続いて初登場１位に輝きました。

１０代の少年の、ピュアで繊細な心をみごとに描いた傑作です。

この曲は翌１９８８年の春まで売れ続け、

オリコンでは「８８年の年間売上げ２位」に輝いています。

ちなみに１位は何だったかというと、それも光GENJIで「パラダイス銀河」。

３位は「Diamondハリケーン」で、なんと年間チャートのトップ３を独占、という快挙を達成しています。

５曲目は、SMAPで「世界に一つだけの花」。

槇原敬之さんが作詞・作曲したこの曲。

もともとは２００２年に発売されたアルバムの収録曲でした。

これが、２００３年１月から放送された草彅剛さんの主演ドラマ

『僕の生きる道』（フジテレビ系）の主題歌となったことで

新たにシングルバージョンが制作され、２００３年３月に発売されました。

発売初週になんと６３万枚を売り上げ、初登場１位を記録すると、

その後も２００４年までロングセールスを続け、

アイドルの曲としては異例の息の長いヒットとなりました。

さらに、２０１６年のSMAP解散騒動をきっかけに再びCDが売れ始め、

売り上げは累計で３００万枚を突破。

平成と令和をまたぐ「超・年またぎのヒット曲」になりました。

お別れの曲は、浜崎あゆみさんで「M」でした。

２０００年の１２月に発売。

「２０世紀最後のオリコン１位曲」であり、

「２１世紀最初の１位曲」にもなった楽曲です。

この「M」は、曲の中に出てくる

「マリア」の頭文字の「M」と言われていたんですが……

２０１９年に発表された小説『M　愛すべき人がいて』の中で、

この「M」は、当時浜崎さんのプロデューサーだった

MAX MATSUURAさん（松浦勝人さん）のことであると

浜崎さん・松浦さん、お二人公認の上で明らかにされました。

曲のほうはミリオンセラ―になり、

２００１年の年間売り上げ２位に輝いています。

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