音楽への造詣が深いミッツ・マングローブが、
毎週様々なテーマと共に70年代・80年代・90年代の音楽を
ミッツ・マングローブ自身の解釈でお届けしていく番組『ミッツ・ザ・コレクション』。
第160回目のテーマは『大阪ソング』。
今年は万博が開催されたり、大阪にスポットが当たっています。
ということで、今回は、大阪にちなんだ曲を色々とお送りしていきました。
まず1曲目は、ウルフルズで「大阪ストラット」。
こちらは、大瀧詠一さんの楽曲「福生ストラット」の舞台を大阪に置き換えて、
間奏部分にトータス松本さんの1人コントのような関西弁のセリフを、ラップ風に取り入れたカバーです。
なぜウルフルズが大滝さんの曲をカバーしたのかというと、当時彼らのプロデューサーだった伊藤銀次さんは、
「.第1次ナイアガラ・トライアングル」のメンバーとして、
大瀧さん・山下達郎さんと一緒に活動した間柄だったので、この大胆なカバーが実現したんですね。
大瀧さんも大変気に入っていたカバーだったんだそうですよ。
2曲目は、欧陽菲菲さんで「雨の御堂筋」。
台北のレストランシアターで歌っていたところを、たまたまそのステージを観ていた
東芝レコードの名ディレクター・草野浩二さんにスカウトされて来日。
1971年に発表したデビュー曲が、この曲です。
草のディレクターは当時、ザ・ベンチャーズの曲に日本語の歌詞をつけて歌謡曲として売り出す、
「ベンチャーズ歌謡」を手掛けていました。
この曲も、実は作曲がベンチャーズなんですね。
アメリカのバンドが作曲して、台湾出身の菲菲さんが歌った、大阪の歌。
この曲自体が「万国博覧会」かもしれません。
3曲目は、笠置シヅ子さんで「買物ブギー」。
戦後間もない1947年に大ヒットした「東京ブギウギ」と同じく、
服部良一さんの作曲で、作詞も服部さん自身が手掛けています。
1949年、服部さんが病院で入院していた時、見舞いに来た笠置さんに、
「センセ、そろそろ新曲を書いてもらえまへんか?」とせがまれた服部さん。
ふとひらめいたのが、上方落語の「無いもん買い」の世界を歌にしたらどうだろう?というアイデアでした。
ブギのリズムにのせて、魚や野菜を買いながら、
関西弁で「おっさん おっさん これなんぼ?」とまくし立てていく笠置さんの歌い方を、
「日本語ラップの先駆け」と言う人もいます。
4曲目は、ザ・ピーナッツで「大阪の女(ひと)」。
1970年発売の曲なので、ちょうど前の大阪万博が行われた年ですね。
この前に出したシングルが、「東京の女(ひと)」。
こちらは当時同じ渡辺プロに所属していた沢田研二さんが作曲しています。
(ジュリーはのちに、ザ・ピーナッツの姉・伊藤エミさんと結婚)
東京の次は、大阪で行こうということになったんでしょうが、
この大阪の女(ひと)は、中村泰士さんが作曲。
ザ・ピーナッツとしては珍しい演歌風の歌い方で歌っています。
作詞は「ブルー・ライト・ヨコハマ」でもおなじみの橋本淳さん。
大阪の地名があえて「北の新地」しか出てこないところがオシャレです。
お別れの曲は、和田アキ子さんで「大阪へヴィーレイン」でした。
この曲は1992年にリリースされた、故郷・大阪を舞台にした曲で、
歌詞は標準語なんですが、サビのところだけ大阪弁が出て来ます。
アッコさんによると、去年の暮れに亡くなった中山美穂さんは、
この曲が大好きだったそうで、「あの歌聴くと泣いちゃうんです」と仰っていたそうです。
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〒100ー8439 ニッポン放送「ミッツ・ザ ・コレクション」まで。
次回の放送は、2025年6月8日(日)17:30〜です。
どんなテーマでどんなセレクト楽曲が繰り出されるのか、お楽しみに!
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