古美術永澤 presents ミッツ・ザ・コレクション

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2025.03.23

2025年3月23日放送『ちょっぴり浮かばれなかったTBSドラマ主題歌90年代編』

音楽への造詣が深いミッツ・マングローブが、

毎週様々なテーマと共に70年代・80年代・90年代の音楽を

ミッツ・マングローブ自身の解釈でお届けしていく番組『ミッツ・ザ・コレクション』。

第154回目のテーマは『ちょっぴり浮かばれなかったTBSドラマ主題歌90年代編』。

90年代前半から中期にかけては、ドラマの主題歌にタイアップされた楽曲が

軒並み大ヒットするというのが、ある種の定説になっていた時代でもあります。

しかしながら、話題作・ヒット作の主題歌になったにもかかわらず、

そこまでの大ヒットとならなかった曲、はたまた全然話題にすらならなかった曲たちというのも、

なかったわけではありません。

特に、ホームドラマが多かったTBS系列では、作品は高視聴率でも、

主題歌の売り上げは必ずしもそれに伴わないという例が結構ありました。

ということで、今回はちょっぴり浮かばれなかったTBSドラマ主題歌90年代編と題して

お送りしていきました。

 

まずは、ドラマ主題歌ですでにミリオンヒットを出した経験のあるアーティストの、

忘れられがちな「別のドラマ主題歌」を2曲続けてお聴きいただきました。

1曲目は、ご存知フジテレビ1991年の大ヒットドラマにして、

その年の年間売り上げ1位にも輝いた大ヒット曲「ラブストーリーは突然に」から6年後、

1997年7月期のTBS金曜ドラマ最後の恋の主題歌となった、

小田和正さんの「伝えたいことがあるんだ」

ドラマの視聴率は、最高20%と、そこまで爆発的なヒット作とはなりませんでした。

そして小田和正さんの主題歌も、やはりというか当然「ラブストーリーは突然に」を

超えることはできませんでした。オリコン最高8位。

しかし、その後も長くファンの間で愛される曲になったことは言うまでもありません。

おそらく凄まじいプレッシャーの中、

ここまで素晴らしい楽曲を絞り出してきたのはさすがのひと言です。

 

さらに2曲目は、1992年4月期の「TBS金曜ドラマ」の枠で放送された

愛はどうだという作品の主題歌。辛島美登里さんが歌った「あなたは知らない」です。

辛島さんと言えば、1990年の10月期のドラマ「クリスマス・イブ」の主題歌

サイレントイブでミリオンを放ってから、僅か2年も経っていない時期で、

しかも同じTBS金曜夜10時での再登板。

ドラマに非常にマッチした素敵なバラードだったのですが、

これもやはりサイレントイブと比較されてしまったのか、

オリコン最高12位という結果でした。

 

続いては、新鋭アーティストが手掛けた主題歌、

さらには大物同士の企画もの主題歌を2曲お送りしました。

まずは、93年4月から「サラリーマンもの」の連続ドラマ枠にモデルチェンジした

「東芝日曜劇場」の3作目にして、初めての大成功作品とも言える、カミさんの悪口です。

その主題歌だったのが、1stシーズンがチカブーンという女性サルサバンドによる

春夏秋冬・朝昼夜、さらに2ndシーズンが、当時実力派若手女性ボーカリストとして

知る人ぞ知る存在だった神崎まきさんの「わたしがイチバン‼」

どちらも、夫婦役だった田村正和さんと篠ひろ子さんが

壮絶な夫婦喧嘩を繰り広げる際に必ず流れるという、

視聴者にとっては「お決まりの曲」だったのですが、ここがホームドラマの難しいところで、

ラブストーリーの主題歌のような売れ方はしないというのは、

特に90年代CDバブル期においては顕著で、どちらの曲も、トップ20に入れず、

小ヒットで終わってしまいました。

今回は、広瀬香美さんが作詞作曲を手がけた、

神崎まきさんのわたしがイチバン!!をお送りしました。

 

そして、続けてお送りしたのは、これを憶えている人が今現在どのくらいいるか。

こちらも同じく「東芝日曜劇場」で95年10月期から放送された「輝け隣太郎」の主題歌です。

こちらの作品、主演はサラリーマンを演じる唐沢寿明さんと、その母親役の樹木希林さん。

なんと主題歌も、唐沢さんと希林さんのふたりで歌っていました。

唐沢寿明&樹木希林で「2人のすべて」。

楽曲としては素晴らしい出来ですが、これもまたホームドラマ主題歌の宿命を辿り、

ヒットとはなりませんでした。

 

お別れの曲は、障子久美さんで「あの頃のように」でした。

ミッツさんがこよなく愛する「木下プロ制作(現・ドリマックス)」のTBSドラマ。

91年4月期に放送された「それでも家を買いました」の主題歌でした。

こちらは三上博史さん、田中美佐子さんという、フジテレビであれば完全に

「トレンディドラマのメイン級」だった二人に、社宅で暮らす新婚夫婦役を演じさせた、

TBSのお家芸ともいえる圧巻のホームドラマだったにもかかわらず、

当時無名に近かったシンガーが歌った主題歌としては、かなりのロングセラーを記録し、

カラオケなどでもよく歌われ、非常に清々しいヒットの形を見せてくれた楽曲です。

番組に関する感想・ご意見・ご要望などありましたら、

mco@1242.com までお寄せください。

お葉書は、

〒100ー8439 ニッポン放送「ミッツ・ザ ・コレクション」まで。

次回の放送は、2025年3月30日(日)17:30〜です。

どんなテーマでどんなセレクト楽曲が繰り出されるのか、お楽しみに!

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パーソナリティ
  • ミッツ・マングローブ
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    ミッツ・マングローブ

    ドラァグ・クィーン・歌手・タレント。総じて「女装家」。
    1975年 4月10日 神奈川県横浜市生まれ
    10代中盤ををロンドンで過ごす。 慶應義塾大学法学部を卒業後、 英国ウエス卜ミンスター大学に入学。商業音楽全般を学ぶ。帰国後2000年ドラァグ・クイーンとして東京でデビュー。以降、各地のクラブを中心に様々な活動やイベントの主催をする傍ら、05年に星屑スキャットを結成。07年スナック「来夢来人」にて丸の内初の女装ママに。
    09年頃からテレビでも活躍。
    2011年「若いってすばらしい」で歌手デビュー。2012年3人組コーラスグループ“星屑スキャット”のメンバーとして「マグネット・ジョーに気をつけろ」で日本コロムビアよりメジャーデビュー。2018年星屑スキャット1stアルバム「化粧室」をリリース。野外フェスティバルへの出演含め精力的に活動中。
    2019年星屑スキャット初の全国ツアー「あ々喉仏」開催。
    2021年4月中野サンプラザを含む星屑スキャット全国ツアー「色、色々」開催。