音楽への造詣が深いミッツ・マングローブが、
毎週様々なテーマと共に70年代・80年代・90年代の音楽を
ミッツ・マングローブ自身の解釈でお届けしていく番組『ミッツ・ザ・コレクション』。
第124回目のテーマは『狼ソング特集』。
作詞は阿久悠さんですが、当時多くの子供が、
この曲を通じて「男は狼」という表現を知ったと言われています。
歌には「羊の顔をしていても」という歌詞も出てきますが、
「羊の皮をかぶった狼」という言い方は、もともと新約聖書からきているそうです。
意味は、【親切そうにふるまっているが、
内心ではよからぬことを考えている人物のたとえ】とのこと。
一種の戒めと言われています。
そんな戒めのニュアンスを含んだ「S・O・S」は、
ピンク・レディーがオリコンチャートで
初めて1位を獲得した記念すべき作品となりました。
それからほどなくして、阿久悠さんは、意識的に狼にまつわる曲を書き、注目を集めました。
1978年、石野真子さんのデビュー曲として提供した「狼なんか怖くない」です。
『世の中が怖い狼だらけでも、好きな相手が狼になるならいい』と、女子が強気でアピールする内容です。
「S・O・S」で見せた世界より、さらに踏み込んで描かれ、
この曲で真子さんはトップアイドルの仲間入りを果たしました。
続けてお送りしたのは、レイジーで「赤頭巾ちゃん御用心」。
レイジーは、影山ヒロノブさん率いるロックバンドで、
1978年にリリースした3枚目のこのシングルでブレイクしました。
歌は「君を狙っている狼から 僕が守る」という
男性目線によるものでしたが、「男は狼」という思考は、
この2曲のヒットで、さらにお茶の間に拡がっていったようです。
4曲目の狼ソングは、おぼたけしさんで「あしたのジョー〜美しき狼たち〜」。
狼のイメージは、マイナスなイメージだけではありません。
狼は野生に生きる肉食動物ということから、
「戦う人」に置き換えられることがあります。
ボクシング漫画の金字塔「あしたのジョー」でも、こぶしを合わせる選手たちを「狼」と表現しました。
ここでは、80年に公開され大ヒットした
劇場版「あしたのジョー」の主題歌をお聴きいただきました。
狼は群れをなして集団で生きる動物ですが、
中には群れを離れ、一匹で行動し、新たな群れを探す狼もいます。
いわゆる「一匹狼」です。
楽曲でも、題材として使われることが多々ありますが、英語では「ローンウルフ」と言います。
日本では、「ロンリーウルフ」と表現されることもあるようです。
ここでお聴きいただいたのは、光GENJIのメンバー・諸星和己さんが
94年にリリースした ソロデビューシングル「一匹狼 LONELY WOLF」でした。
お別れの曲は、槇原敬之さんで「オオカミ少年」。
1996年にリリースされた7枚目のアルバムの収録曲です。
オオカミ少年というと、イソップ童話では「嘘をつく子供」を意味しますが、
この曲の「オオカミ少年」は、
愛する人を探すために森を出るという、深い内容になっています。
番組に関する感想・ご意見・ご要望などありましたら、
mco@1242.com までお寄せください。
お葉書は、
〒100ー8439 ニッポン放送「ミッツ・ザ ・コレクション」まで。
次回の放送は、2024年7月28日(日)17:30〜です。
どんなテーマでどんなセレクト楽曲が繰り出されるのか、お楽しみに!
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