むかーし、むかしのことでもない、
最近のお話です。
あるところに、子ぶたの兄弟が、
それぞれ家を建てました。
お兄さん豚は、こどもたちに言いました。
「どうだ、立派な家を建てたぞ。将来、お父さんお母さんがいなくなっても価値があるから、
絶対に売るんじゃないぞ」
「はーい!わかりました」
おとうと豚も子どもたちに言いました。
『人も家も、命あるものには限りがある。
私たちがいなくなったら遠慮せずに、
オープンハウスさんに相談しなさい』
「うん、わかった!そうするよ」
やがて月日がたち、
お父さん豚たちは天国に旅立ってしまいました。
そしておにいさん豚の子どもたちは言いつけ通り
古くなり誰も住まなくなった家を必死で守ろうとがんばりました。
けれど…
「はぁ……修繕費や固定資産税がどんどんと出ていくばかりだ。
困ったなぁ」
とため息をつく毎日です。
一方、おとうと豚の子どもたちは、
お父さんのアドバイス通りにオープンハウスさんに相談しました。
「いやぁ丁寧な見積もりをしてもらい、
こんなに早く売却手続きをしてもらえるなんて、
よかったな」
こうして家を売ったお金で幸せになったとさ。
おしまい。