7月29(日)放送の番組では、義肢装具士の、
臼井二美男さんをお迎えして「義肢」を作るうえで重要なことについてお伺いしました。
淵澤:前回のお話では、大学を中退してフリーター生活を
送っていたところ現在の奥様のご両親から「定職に就け」
と言われ職業訓練校に行ったところ、
「義肢科」の張り紙を偶然見つけた。
その時、小学校の担任の先生が骨肉種で「義足」になった
ことを思い出した…というところまでお伺いしました。
自見:きょうはどのようにして「義肢装具士」になられたのか?
というお話をお伺いします。
臼井:現場を見学したくなり、電話帳で今務めている「義肢製作
所」に電話をしました。
そして、これから訓練校に通うんだけれども、
その前に一度、現場を見せてほしいとお願いしました。
それで仕事場を尋ねたら「あまりいい仕事ではないのでよ
く考えなさい」と言われてしまいました。
私は「そうは思っていません。どうしてもやりたいんで
す」とお願いしたんです。
すると、あしたもう1度来なさいと言われたんです。
翌日、もう1度行ってみると「ちょうど欠員が出たので学
校に通わずに、見習いとして働いてみないか」と言われた
んです。
自見:「義肢装具士」の職業は、
どのような修行を積むものなのでしょうか?
臼井:いまは国家資格があって3年間、基礎的な勉強をして、
すぐに色々な義肢を作れるんですけど、
私が入った当時は、3年間は「仕上げ」の所だけでした。
4年目にやっと、足の型を取らせて頂いて初めて1から
10まで自分で作れるようになりました。
自見:型取りが一番難しいんですか?
臼井:難しいですね。型を取って、削って、石膏をもって。
足を入れる「ソケット」の部分を作るわけですが、
それが合わないと、
自見:痛いですよね。
擦り剝けたり、骨も変形したり。
型取りは、一番大事な部分ですね。
臼井:はい。例え100万円の部品を下につけても、
ソケットが合わないと全く使えません。