7月22(日)放送の番組では、義肢装具士の、
臼井二美男さんをお迎えして「義肢装具士」という職業に
出会ったきっかけをお伺いしました。
淵澤:簡単にプロフィールをご紹介します。臼井二美男さん。
1955年、群馬県のご出身。84年に鉄道弘済会
義肢装具サポートセンターで働き始め89年からスポーツ
用義足を製作し、91年には陸上クラブを設立。
パラリンピックには、2000年のシドニーから5大会連
続で選手に同行。また、スポーツ用にとどまらず、おしゃ
れを楽しむための義足や妊婦向けの義足にも、
取り組んでいらっしゃいます。
自見:幅広くご活躍の臼井さんなんですが、「義肢装具士」とい
う言葉を初めて聞いた方もいらっしゃると思います。
「義肢装具士」とは、どのような職業なのか、ご説明して
ください。
臼井:義肢というのは義手や義足のことで、コルセットやサポー
ターなどをオーダーメイドで作る人を
義肢装具士と言います。
自見:「義肢装具士」の職業に出会うまでに色々なことがあった
そうですね。
臼井:どのような仕事が自分に合っているのかわからず、
大学で上京して、その後中退。
今で言うフリーターをやっていました。
自見:ご結婚する時に、彼女のご両親から定職に就くように言わ
れたのも、「義肢装具士」の職業に出会う、
きっかけのひとつだったそうですね。
臼井:はい。定職に就くために通うことにした職業訓練校の掲示
板で「義肢科」を偶然見つけました。その時、小学校の
先生が病気で足を切断して、義足だったことを、突然思い
出しました。そして「義肢装具士」という仕事をやってみ
ようと思いました。(※臼井さんが小学校6年生の時、
新任の先生が骨肉種で「義足」になった。先生はスラック
スの上から「義足」を触らせてくれた。子供ながらショッ
クだった)
自見:現在、臼井さんが「日本のスポーツ義足」の世界を牽引し
ている姿を、是非、その恩師の方に見て頂きたいですね。
臼井:おかげさまで10年ほど前から
その先生の義足も作らせて頂いています。
淵澤:え?その担任だった先生の?
臼井:はい。(先生は義足を作るために)群馬から東京へ通って
きてくれています。
自見:教え子の義足を履いてくださっているということですか?
臼井:そうです。
淵澤:先生、うれしいでしょうね。