数年前に東京マラソンに2年続けて出ました。完走はしたものの、もうヘロヘロで、レース後1か月は膝や足の裏の腱の痛みに悩まされました。ぶっつけ本番で臨んだわけではなく、できる限りの準備もしたのですが何とも情けない私のマラソン体験でした。
しかしこのことがきっかけで、人生でやったことがないことをやってみようモードに入りまして、富士山にも登ってみたのです。嵐の日に、訓練で登っていた自衛隊の皆さんも途中で下山した日に、頂上の山小屋に着いたとたんに早く下山したほうがいいよと言われた日に、下山途中で強風と豪雨と濃霧でどこに下りればいいのかわからなくなるようなホワイトアウト的な日に。バカなことをしたものだと今では大いに反省しております。
が、マラソンほど後遺症に悩むこともないのですっかり富士登山にはまり都合3回登りました。また頂上だけではなく富士山周辺のトレッキングや、お中道というその昔修験者が歩いた六合目あたりをぐるりと回って大沢崩れも見に行きました。
しかし世界文化遺産に登録されてからはマイカー規制も厳しくなり、まぁ富士山はしばらく遠くで眺めていますかとなりました。
そこで最近始めたのが東京近郊の奥多摩や丹沢のトレッキングです。藤井フミヤさんに「一時間も中央線に乗ってればいい山がいっぱいあるよ」と聞いたことがきっかけです。
確かに中央線、青梅線、五日市線にちょいと乗れば魅力的な山々が出迎えてくれます・・・などとベテランガイドのようなことを言ってますが、恥ずかしながら高尾山にすら登ったことがなかったのですけど。
そんなわけでやったことがないことをやるモードが近郊の山登りモードに入りました。四月から高尾山周辺、大山から日向山、御岳山から日の出山、高尾山から小仏峠を通って陣馬山などに登ってみました。日の出山から下りて「つるつる温泉」に入って生ビールを飲むことだけを楽しみに歩いてきたら月に一度の休館日だった!など様々ありましたが梅雨明けにはどこに登ろうかと思案中です。
どのガイドブックを読んでも「ここからの富士山の眺めは絶景!」とか「ここからは新宿副都心やスカイツリーが!」とありますが、晴れていてもモヤがかかってほとんど見えません。
先日、陣馬山から下山途中に「この木はなんですか?」と話しかけてきた山ガールがいたのです。(まぁガールと言われたのは40年前くらいかもしれませんが・・・)当然「すいません、ちょっとわからないですけど、しかし今日もモヤってて富士山見えませんねぇ」てなことを言ったのです。つまり山における世間話ですね。
そしたらそのご婦人が「あら、冬に来なきゃだめよぉ。冬は本当に眺めがいいし、人も少ないしいいわよぉ。特に雪が降った翌日が最高!簡易アイゼンが(雪で滑らない道具)あれば大丈夫よぉ。フリーズにレインウェアーで問題ないわよぉ」
私の世間話に対して数倍返しで教えていただきました。俄然冬が楽しみになった次第です。ちなみにこのご婦人とはしばらく一緒に下山していたのですが、私がちょっと写真を撮っているうちにあっという間に下りて行き、まったく追いつけなかったというスーパーレディーでありました。
関東低山登山マニアの方々!いいコースがあったら教えてください!