1242 ニッポン放送
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みのりの日記
栗村 智
栗村 智
 
diary
1月18日
コレでいいの?お医者さん
いやぁ、ここまでとは、思いませんでした。
日本の救急医療体制、休日診療のずさんさ…。

我が家でも首をかしげ、みんなで激怒する事件があったのですよ。
年末年始、女房の郷里・水戸で、家族みんなですごしたのですが、
我が家の“問題児”!
何かと平穏な家の雰囲気をにわかにぶちこわす、
大学3年の息子が、珍しく全然元気がなくおかしいと思ってたら、
大晦日から正月にかけて、のどの奥に口内炎ができてしまったのです。

激しい痛みで、まったく食事ができず、おまけに風邪気味。
とうとう正月2日の夜、38度の熱をだして、下痢の症状もあったので、
まずは食べられないことには仕方ないと、
耳鼻咽喉科の医師が休日でいないかと、
水戸消防署の休日医療相談の電話紹介で、
市内の西のはずれにある公立の総合病院へ。

とりあえず、のどの周りに沢山出来ている小さな口内炎を、
硝酸銀で焼いて、傷口をふさいでもらおうと、
私も付き添って行ったのです。
そしたら、いきなり電話口で、
「診察料のお金を病院が平常に戻る4日までに持ってくると
保障しないと診られません!」という看護婦さんのつれない言葉…。
それでも、東京からやってきているので、
後日、銀行振込するということで納得して貰い、休日診療室に着きました。

命にかかわる重病の方は、幸いにも見当たらなかったのですが、
明らかに、インフルエンザだなとおもわれる高熱に嘔吐し続ける幼児、
胆石の発作に苦しむ中年女性、鼻血のとまらないおばあさん、
頭痛が3日も続いて苦しむおじいさん達で、待合室はいっぱいでした。
看護婦さんも4名くらいが、大きな足音立てて、
“いそがしい、いそがしい…”という態度をあらわに見せながら、
一向に診察は進まないのです。
待合室には、にわかに連帯感が生まれていきました。

みんなそれぞれ、胸とおなかのレントゲン撮影だけはテキパキと…。
えぇ、この人にもウチも…、えっ!ウチにも???
もう、信じられません!
口内炎が拡がって苦しんでるので、応急処置がしてほしくて行ったんです。
なのにレントゲン室へ行って、胸とおなかのレントゲンとは…。

結局、2時間以上待たされて、ようやく医師の診察…。
頼りなさそうな女医さんが、
なぜか息子の肺と腸のレントゲン写真を見ながら、
「う〜ん、肺炎はありませんね、腸に異物もありません。
風の発熱の抗生剤を出しましょう」と…。
って、ドコ診てんのアンタ!

息子も興奮気味に「え〜!!ノド、も一度診て下さい。口内炎あるでしょ?」と
来る前、自分で口開けて撮った写メールを見せて、
ようやくのことで、医師を納得させましたが、そしたら
「口内炎を焼くのは、改めてよその病院でやってもらって下さい」とのこと。
何のためにアンタんトコに行ったんかいな?
しかも、よくよく訊けば、そのお医者さんは「腎臓内科」だそうで。
「耳鼻咽喉科のお医者さんがいます」と聞いて教えてもらったのに…。

挙句の果て、先週、病院から請求の連絡がきました。
レントゲン撮影料、および処置薬剤費「6800円」なり!
医師の不足、貧困な医療体制の中、専門医でない者が診察せざる得ないので、
後々、訴訟騒ぎになった時の備えだけは、万全だったのですね。
えっ、支払いですか?
どうも納得がいかないので、病院側から納得のいく説明を受けてからに
しようと思っています。

いやぁ、聞きしに勝る酷さ!
これが県庁所在地の医療の現場だと思うと、
怒りを通り越して、もう笑うしかありませんね。
1月 4日
我孫子駅にて“ハダカの大将”!?
あけましておめでとうございます。

“いやー早いものですね、ついこの間マッカーサーがやってきたと
思ったら、もう年改まって、4日ですもんねぇ。油断も隙もありませんよ。”
いっけねぇコレ、故・桂文朝師匠のギャグでした。
でも、54歳ともなれば、一日、一週間、一月、一年が早いこと早いこと。
それだけに毎日を、機嫌よくと務めています。
今年もこの「日々機嫌よく」をモットーに頑張っていく所存であります!!!!!

昨年最後の放送終了後、大晦日・三が日と女房の実家で、
のんびりすごしたのですが、新年早々情けない出来事が…。
水戸から帰る途中、乗換駅・我孫子でのこと。
両手荷物でふさがって、駅の階段上り下りして、ポッコリお腹のせいでしょう。
ズボンがずり下がってきたのを直そうと、
プラットホームでベルトを緩めた瞬間、
なっ、なんと!!ポケットの重みでスットンと落ちてしまったのです。
映画のチャップリンみたいに…。
しかも、東京方面へのプラットホームには、沢山の人が…。

あわててズボンをたくし上げてベルトを締めなおし、
澄ました顔で電車が来るのを、わき目もふらず待ったのですが、
こういう時って電車、なかなか来ないんですよね。
そこで、新年早々、もうひとつの誓いを立てました。
それは「ウエストを3センチ縮める!」

以上、今年年頭の誓いについてでありました。
今年もどうぞよろしく御愛聴のほど、隅から隅まで、
ずずずいーと!おん願いたーてまつりまする。
12月28日
今年も一年、お聴きいただき有難うございました
いやぁ、明日朝の放送が、今年最後の放送ですね。
騒々しかった2007年も、残すところあと3日。
去年春に大病してから、慎重にゆっくりのんびり体と相談しながら、なだめながら、
なんとか、こわごわお送りしていた「栗村智 あなたと朝イチバン」。
お聞きいただいていかがですか?
この秋くらいから、とても楽しくなってきたのですよ。

アシスタントのフッチーも私同様、脳天気なので、
気を遣わず、毎週マイクの前に着くことができました。
体を壊して、ひとつ学んだことは「日々機嫌よく!」
これだけを、念頭におしゃべりしたつもりです。

ずいぶん社会的には、えらい情けない一年でしたが、
私たちスタッフは、とても良い年でした。
フッチーが、まるで犬のように安産で、長男舜ノ介くんを出産。
私は、あこがれだった羽二重の黒紋付を着て、落語の高座を務めたこと…。
いやぁ〜、気分良かった…のは、わたしだけ?
あれから寄席に行く度に、噺家さんのネタが、
自分にも合うネタかどうか吟味しながら、
聞いている自分に気付くのですよ。味しめちゃったっすよ。
年末・年始のお休みは、次の高座に向けて新ネタのお稽古しなくっちゃ…。
次の高座が、果たしてあるかどうかは、別にして。(笑い)

みなさん、良い年をお迎えください。
12月14日
お好み焼き、食べたい!
ここ数年、年末になると必ずといっていいほど、
同期会・同窓会・クラス会の案内なのです。
バブル華やかなりし頃は仕事に一生懸命で、
定期的に来るこの案内状が目に入らなかったのですが、
最近いやに懐かしく、案内はがきを持ったまま、
昔の悪がき時代の自分を、そして友達を思い出しているのですよ。

先週も来ました、高校時代の同窓会案内。
19歳まで広島で過ごしたので、もちろん広島の高校の同窓会。
場所は、広島市内のホテルの宴会場。
期日は「1月4日」。
全国に散らばっている卒業生の帰省の時期に合わせてるんですよねぇ。

残念ながら、今年も帰省できず欠席なんですが、
ここ数年、案内はがきが来るたびに、
おセンチになってる自分に気づくのですよ。
ある時は、きつくフラれたあの娘のこと。
またある時は隠れて、いきがって吸った缶ピースにむせ返った後、
貧血おこして、学校の裏山でお互いに介抱しあった悪友のこと…。

でも今回、案内はがきをもらって、懐かしく思い出したのは「お好み焼き」!
そう、広島にはその昔、昭和30年代から40年代にかけて、
各町内に、必ずと言っていいほど一軒はあったのが、
「おたふくソース」贈呈ののれんのかかったお好み焼き屋さんです。
割烹着を着たオバちゃんが、鉄板の前で焼いてくれる広島風お好み焼き。
ある時はおやつに、お袋が寝込んだときは、
栄養のバランスがいいなんて言って、晩御飯のおかずにもなりました。

このお好み焼きが、無性に食べたくなりました。
最近は東京にも、広島風お好み焼きのお店も沢山出来て、
その味わいもいいのですが、少年時代、学校から帰って、
買ったばかりの冷蔵庫の卵一個にぎって駆け込んだ、
あの町内のお好み焼きやさんのお好み焼きを食べたいのですよ。、
冒険王・少年・少年画報・サンデー・マガジン…。
そう!ソースと食べこぼしのもやしが、
ベタっとくっついた、マンガ雑誌を読みながら…。

今週の「栗村智 あなたと朝イチバン」は、
「思い出のふるさとリクエスト」と題してお送りします。
プレゼントも盛りだくさんでお送りしますよ。
寝坊して、お聞きのがしのないように!
12月11日
ブームが来たのはいいけれど…。
げげっ、なっ、なんと!
これはえらいことになりましたよ。
本当に「落語ブーム」が到来してますよ。

先週、夢空間という演芸企画会社から、
3月13日(木)に行われる「瀧川鯉昇・柳家喬太郎二人会」予告の
はがきをもらい、今日午前10時から電話でチケット予約開始。
午前10時おもむろに、電話に手をかければ、
もう「ツーツーツー」と話し中の嵐。
まるで、学生時代ラジオの電リクに応募してた頃を、
思い出してしまいましたよ。

ようやくつながったのが10時50分。
「残念ですが、完売してしまいました。」とのつれないご返事。
「えー!池袋・東京芸術劇場・小ホールは300人収容なのにぃ」と
ぶつくさ言っても後の祭り…。

いやぁ、驚きました。
瀧川鯉昇さんといえば今、落語芸術協会随一の古典の本格派。
飄々とした軽い語り口は、臭みがなくて最高。
茶の湯・宿屋の富・時そば・ちりとてちん・御神酒徳利・味噌蔵・
明烏・こんにゃく問答・佃祭・馬の巣・千早ふる・うなぎや…。
それぞれのネタにえもいわれぬ心地よい味わいのある噺家さん。
柳家喬太郎さんは、師匠のさん喬さんが、体を心配するほどの落語会で、
引っ張りだこの噺家さん。
こちらは、自作の新作、円朝ものの本寸法の古典なんでもござれで、
今、最も客を呼べる人。
このお二人の会ともなれば、超人気なのも仕方がありませんが、
いやはや、こんなこと、かつての古今亭志ん朝七夜、
志ん朝・柳朝二朝会くらいで、
ここ30年こんなにチケットが、とりにくくなったのは初めてですね。

ブームがきたのはいいのですが、気軽に行けなくなっちゃいましたね。
まるで、落語会の決死隊のような心意気の人しか、
顔付けのいい落語界には、行けなくなっちゃいましたよ…。
 
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